~「負けることが恥なのではない、挑まないことが恥なのだ」(ブルースリー)~
還暦超え中心のビッグアプセット、若手中心のみずほ証券野球部に正面から挑むも力負け!
創立以来28年目に入ったビッグアプセット、若々しかったコアメンバーたちも年輪を重ね、毎年慣例、この前日にメンバーの先陣を切ってオヤブン村上が62歳に到達、そんな中でも開幕から順調に試合を積み重ねこの日は今期10試合目となる節目の試合、組まれたのは宿敵みずほ証券野球部との対決だ。みずほ証券野球部といえば、2004年の初対戦以来足掛け21年、通算27試合で8勝15敗4引分と熾烈な覇権争いを競ってきた宿敵のひとつだが、昨年前監督・櫻町とみずほ証券・三輪オーナーの歴史的和解により再び定期戦の火ぶたが切られた。最年長組が還暦超えとなったビッグアプセットに合わせ、この日はみずほ証券壮年チームとの対戦との触れ込みだったが、試合会場の夢の島公園に到着すると三輪オーナーは「今日は通常メンバーで」と素知らぬ顔で若手中心メンバーでの対戦を明言、トランプ大統領のような真意と先の読めない三輪オーナーの攪乱戦法に、試合前から緊張感の高い状態のままプレーボールだ。
初回表のビッグアプセット、ワンアウトから2番丸野が相手先発三輪投手の度肝を抜く右中間突破のツーベースでチャンスメークするも後続つづかず無得点。するとその裏、ビッグアプセット先発の末永が若手中心みずほ証券打線に挑むも、ビッグアプセット内野陣の若干の守備の乱れに2安打でまず3点を献上する。しかしこの回ツーアウトから、相手6番左バッターの火を噴くような1・2塁間の当たりに、あらかじめ深く守っていたセカンド大間がハーフバウンドを見事にキャッチ、相手ベンチからも歓声があがるナイスプレーで若干の乱れのあったビッグアプセット内野陣を締める。
反撃したいビッグアプセットは2回表、先頭5番西村が鋭く三遊間を破り出塁すると、つづく小川のピッチャーゴロが相手エラーを誘い、つづく木全のセカンドゴロで3塁に進んだ西村が末永のセカンドゴロの間にホームイン!ビッグアプセットは1点を返し1-3だ。
この緊張感ある試合で存在感を発揮したのが久々参加の還暦到達した木全だ。2回裏ノーアウト1塁の場面では、相手8番の鋭いライト前に打球に全力ダッシュ、捕球ざまに1塁に決死の送球でライトゴロ成立!さらに4回裏の守備ではツーアウト1塁の場面でまたも相手8番のライト前に火を噴くようなラインドライブのライナーに果敢に突っ込み、これを地面スレスレでスーパーキャッチ、捕球後の受け身も見事に決まりメジャーのファインプレー集に登場するようなスーパープレー、両軍ベンチからやんやの喝采を浴びるプレーで若手中心のみずほ証券に還暦パワーを見せつける。
試合の方は、3回4回表ビッグアプセットが櫻町のレフト前ヒットからチャンスを広げ小川の内野ゴロがエラーを誘い1点追加!みずほ証券も3回裏に相手3番に完璧レフトオーバーのホームランを打たれ、4回終了時で2-4、平均年齢が倍以上違う相手にがっぷり四つで立ち向かうビッグアプセットベンチは逆転に向けて意気が上がる。
しかし末永から小川にピッチャーをスイッチした5回裏、小川になぜかタイミングが合ってしまったみずほ証券打線、この回5安打1フォアボール、最後は満塁ホームランを打たれこの回6失点、これで勝負あった。小川は次の6回、ノーヒット無失点に打ち取っただけに代わりぎわのこのイニング、なぜかタイミングが合ってしまった一瞬の隙をつかれゲームが決まってしまった。
試合後、みずほ証券三輪オーナーからは「もっと練習してください!」とディスられるが、練習が必要なのは内野両翼の両重鎮だが、セカンド大間、ショート西村、センター丸野、そしてライト木全がナイスプレーを連発、練習不要の還暦パワーをみせつけた。特に木全は打撃でも鋭い三遊間突破のヒットを放つなど好守に充実、マラソンとの二刀流でどうしても参加率が上がらないがその存在感はますます高まる一方だ。
力で押し切られた悔しさと、平均年齢半分の相手に立ち向かった充実感、試合後のビッグアプセットナインもこうした思いをシャワーで洗い流す。負けたことは悔しいが、それでも普通では勝てない相手に全力で挑んだ充実感にも満たされる。気を取り直したビッグアプセットナインは、路線バスに乗り込みおなじみ錦糸町駅前の名店中華に直行、若いチームに挑んだ気合を改めて入れ直し、この店の名品甘辛唐揚げ、餃子大盛り、そして生ビールに紹興酒に正面から挑みかかる。野球を通じ人生の挑戦をつづけるビッグアプセットナイン、三輪オーナーのダメだしにもめげず、また来週以降のシーズンに向けて改めて歩みを続けよう、そう言い聞かせながらまだ真昼間の錦糸町駅前をそぞろ歩くビッグアプセットナインであった。
【監督コメント】
宿敵、みずほ証券との試合。
当初は、壮年チームとの対戦との情報もあり、互角には渡り合い、必ずや勝利するぞ、との思いで夢の島野球場へ向かった。
しかし、球場に到着すると、相手は壮年チームでなく若手メンバーが中心となり我々を待ち受けていた。
それに怯むことはないと誰もが思い、木全や大間さん、丸野くん、西村などなど素晴らしい守備と打撃を展開、また末永、小川さんと緩急をつけたナイスピッチングで食い下がった。
しかし、結果的には若手強打者陣に力負けしてしまった。
まぁ、しょうがない。
また次だ。
次は勝つ!