逆転また逆転の接戦をサヨナラ勝ちで制す
前週、朝8時からのローヤーズとの対戦に、若手もベテランも調整を重ね17人が集まったが、惜しくも競り負けたビッグアプセット。
今週はその反動か村上、田辺、石井大和、桜町などの常連が予定あり、更に助っ人の調達もことごとく上手くゆかず、ビッグアプセット初の試合放棄かと危ぶまれる状況。このピンチを救ったのがビッグアプセットのラストワン秋野くん。桜町監督のみずほ銀行時代の職場の同僚であるが土壇場金曜日、桜町欠場の状況でのオファーをこころよく受け入れてくれ9人が快晴のガス橋緑地に集まり背水の陣をしいた。
初回、試合開始までこぎつけて気が緩んだのか、監督代行のライト大河原が高い飛球が背後のマンションの壁と被って見失いエンタイトルツーベース。その後、内野安打とエラー、更に右中間へのツーベースであっという間に2点を先制される。しかしここから石井が見事に切り替え、信じるのは己のみとばかりピッチャーゴロ、三振、ピッチャーフライで後続を打ち取る。
その裏のビッグアプセットの攻撃は湘南ジアースの軟投派先発にタイミングがあわず三者凡退。二回表は石井がこれも3人で抑える。
2回裏、先頭芝田がデッドボール、山下もフォアボールで続いてビッグアプセットが反撃開始。ツーアウトから8番木全がセンター前にクリーンヒットで芝田が帰ってまず1点、続く大河原も高めのストレートをジャストミートでライト前にはじき返す。ライトゴロを狙ったファーストへの送球がそれる間に秋野、木全が相次いでホームインし3対2と逆転だ。
これで試合の流れを引き寄せたビッグアプセット、3回表も3人で抑えて迎えた3回裏、先頭石井がデッドボールで出塁し、盗塁と丸野の送りバントでサードに進む。ところが続く芝田の打席でワイルドピッチを狙いかけてサードに戻った石井の右足ふくろはぎに激痛が走る肉離れのアクシデント。この回、山下のフォアボールと西村のレフト前ポテンヒットで2点を追加するも石井は動くことができず断腸の思いでベンチにさがる。
9人しかいないビッグアプセットはやむなく湘南ジアースの好意でライトに一人借り、丸野をマウンドに送り芝田がキャッチャーマスクをかぶる。そして木全がセカンドからファースト、秋野がレフトからセカンド、大河原がライトからレフトと、まさかまさかの背水の陣から更に究極の陣形にシフト。
しかしウォームアップなしでマウンドに登った丸野は立ち上がりで連打を浴び急造内野陣のエラーもありこの回4点を失い5対6と逆転を許す。
ベンチで痛みをこらえる石井を横に見つつこのまま終わりかと思われたが、ここからビッグアプセットの底力が爆発する。
4回裏、先頭木全がフォアボールで出塁、大河原はピッチャーゴロに倒れた後、大間もフォアボール。相手ピッチャーが交代したところで丸野が三遊間を抜くレフト前ヒットで同点。芝田フォアボールの後、山下のライト前ヒットが悪送球を誘い大間、丸野、芝田が一気に帰って3点を追加。さらに西村、秋野もフォアボールで続いた後、木全のショートゴロで山下が帰ってこの回打者10人で5点をあげて10対6と再度試合をひっくり返す。
ところがまだまだドラマは終わらない。5回表、湘南ジアースもフォアボールのランナーをおいて先頭バッターがセンター山下の差し出すグラブをわずかに超える大飛球。これがランニングホームランとなり更にこの回1点を追加され1点差に詰め寄られる。
そして時間の関係で最終回となった6回表、2つのエラーでついに10対10の同点に追いつかれる。
6回裏、ここまで死力を尽くしこのままでは終われないビッグアプセット。先頭山下が執念の内野安打で出塁。ワンアウトから秋野がセンター前ヒットで続くが木全はセカンドへのインフィールドフライ。ツーアウト1・2塁で大河原は渾身のフォアボールでつなぎ、ツーアウト満塁で大間に全ての期待がかかる。
ツーナッシングと追い込まれてから必死でファールでこらえる大間のバットが最後に一閃。打球は一二塁間をあざやかに抜けていき山下が歓喜のホームを踏む劇的なサヨナラ勝ちとなった。
人数ぎりぎりで臨み石井が無念の肉離れとアクシデントが続き、幾たびももうこれまでかと思いつつ、その都度不死鳥のごとく生きかえり、全員野球で勝ち取った勝利の価値は何物にもかえがたい。こころよく守備メンバーを出していただいた湘南ジアースさんの好意と容赦なく攻撃の手を緩めない野球姿勢にも感謝だ。
痛みが少し和らぎ運転して帰れることが確認できた石井と別れ、初夏の日差しの中、勝利の美酒を求めて下丸子のまちをそぞろ歩くビッグアプセットナインであった。
[<監督代行コメント>
人数がなかなかそろわず、直前まで桜町監督とやり取りを重ねてこぎつけた試合。
助っ人の秋野くん、今回も名古屋から参加の丸野くんはじめナインにまずは感謝です。
原点にかえって野球はまず試合できて参加できること、そのこと自体を素直に喜びたい。そこからスタートしてよい試合となり、更にサヨナラ勝ちという素晴らしいエンディングを楽しめた最高の試合でした。
石井さんの肉離れ、まずはじっくり直してください。無理をして更に痛めるのが心配です。
来週、再来週はゴールデンウイークで試合はなし。次の試合は5月11日の城北中央公園になります。
それまでの間はみなさん、自主トレの他リフレッシュや家族サービスなどなどにつとめてください。
では、またグランドで会いましょう!!
※9人しかいなかったので投球・守備の写真はありません。