~「ただ生きる」(高田純次)~
歴史的宿敵ブルースに完敗!6年前の勝利は幻だったのか?!
筆者の敬愛する高田純次氏は、65歳を迎えたころから毎年新年の目標を聞かれると「ただ生きる」と答えている。世にいうテキトー男の適当語録とみなされることが多いこの言葉だが、これは人生の酸いも甘いも経験しつくした男の、何があっても淡々と生きる、つまり毎日必死に生きるという宣言だ。2006年、いまから18年前の秋にあの舎人公園で初対戦して以来、12戦を戦って11戦まで屈辱の11連敗、2018年に12戦目にして伊藤投手の快投で初の勝利をつかみ、時に戦評者が「その時歴史が動いた!」と言わしめた歴史的勝利からはや6年、最年長組が還暦を超えたビッグアプセットはこの宿敵に果敢にも戦いを挑み、そして見事なまでに敗北に散ったのである。
北区中央公園に集結したのはコアメンバー13人、新婚ほやほやで挙式を2週間後に控えた加藤が万感の思いで今期初出場に加え、石井大和、佐藤達路、そして毎週のように名古屋からかけつける丸野と若手を揃え、6年前の初勝利がフロックでなかったことを証明すべく最強布陣で臨むビッグアプセット、初回表の攻撃はワンアウトから2番佐藤が左中間に弾き返すツーベースでいきなりワンアウト2塁のチャンスメークでビッグアプセットベンチもいきなりのヒートアップ、だがここは3番加藤、4番芝田がいずれも内野ゴロに倒れ無得点。思えばこれがこの日唯一のチャンスであった。
一方この日ビッグアプセット先発マウンドは丸野、初回先頭打者にフォアボールを与えると続く2番の三遊間の当たりが打者の俊足で間一髪の内野安打、つづく3番にもフォアボールを与えノーアウト満塁となったところで、続く相手4番はどん詰まりのショート後方へのフライだったが、前進守備のショート佐藤が全力疾走も及ばずこれがテキサスタイムリー、そしてつづく5番に左中間へのタイムリーツーベース、さらには内野の乱れもあり初回ノーアウトで5点を献上してしまった。しかし丸野もこの回まともに打たれたのは5番のツーベースのみ、2回以降は威力を増したストレートにスライダーも有効に決まり、強豪ブルース打線をほぼ完璧に抑える。リズムに乗る前の初回の5失点はアンラッキーとしかいいようがない。
しかし一方、反撃の狼煙をあげるべきビッグアプセット打線に一向に火がつかない。マウンドは当然のようにブルーズのエースとして18年君臨する小島投手、かつては130キロを優に超える豪速球でビッグアプセット打線を寄せ付けなかったイメージが強いが、この日はストレートをほぼ封印、カットボールをコーナーに投げ分け時折みせるドロップカーブも有効にきまる。かつてのイメージを払拭できないビッグアプセット打線は、5回までの15アウトのうち内野ゴロ12と、小島投手のカットボール主体の術中に完全にはまる状態を修正できないまま試合が進む。
結局試合は4回裏、毎週の長時間移動の疲れがでた丸野が3連続フォアボールを出したところでマウンドを石井に譲る。守備陣も5回にはワンアウト1塁から相手8番のセカンドライナーをこの回からセカンドに入った西村が好捕、飛び出した1塁ランナーを鋭くさすダブルプレーを完成させるなど意地をみせたが、しょせん打線が佐藤と鈴木の2安打のみ、23打数2安打と1割未満の状況では勝ち目はない。18年前から、決してエラーとフォアボールを出さないブルースの強さは変わらず、軟投派に転向した小島投手の鮮やかな転身も含め、時間の流れとともに移り変わる両チームの歴史をみるも、その相対的な力関係は変わらない、ということを痛感させられつつ0-9でのゲームセットとなった。
試合後も野球道具を摘んだカートを引き退場する小島投手、その体型も爽やかさも18年前と変わらないが、この日のピッチングの鮮やかな転身ぶりを見るに彼にも彼なりの苦悩と決断がその裏にあったに違いない。対する還暦組が全く働かなかったビッグアプセットナインも彼との距離感を縮めるどころかさらにスプレッドを広げられた感が強いが、それでも今日もただ生きる、右ふくらはぎを負傷しながらベンチから促されるまで守備位置を離れようとしなかったストロングボディ田辺、ノーヒットながら2打席ともジャストミートで61歳に早くも到達しつつ打撃開眼を印象づけたオヤブン村上、若手中堅も含めビッグアプセットナインも毎日を必死に淡々とただ生きる、思えば来週は1勝どころかいまだに通算16敗1分けと勝ちが永遠につかないローヤーズ戦だ。意気揚々と引き上げる小島投手の背中を見送りながら、ただ生きる、必死に生きれば人生何が起こるかわからない、改めて来週への闘志を必死にかきたてながら、とりあえず池袋西口の名店永利に向け重い足取りで桜満開の十条界隈を歩き始めるビッグアプセットナインなのであった。
<監督コメント>
いや〜芝田の圧巻の名文❗️
ただ生きるというのは、煩悩を捨て、小島投手の球を最後まで見て無心にバットを振る、ということでしょうか。
ついついライトフェンス見てるようじゃいけません。反省します❗️
丸野くんはナイスピッチング❗️しかしチーム2安打。こういう時は、小島投手への対応について、チームで意思統一していけばよかったと反省しています。
次回は行きましょう❗️
さて4月13日(土)は朝8時から神宮外苑ケヤキ球場でローヤーズ戦です。
ローヤーズの高い壁、そろそろ越えなきゃですね❗️
では土曜日❗️
寝坊厳禁です❗️
みんな、よろしく❗️