~「打率より、出席率」(神宮外苑グランド)~
薄氷を踏むメンバー集めでのギリギリ成立試合はーと、9人全員が一丸となっての全員野球で執念の引き分け!
前週の5/11、コアメンバー14人を擁して錦糸町スナイパーズに快勝し今シーズン貯金5としたビッグアプセット、この日も再び城北中央公園で初対戦の東京アバスとの対戦が決まっていたが、実はその前週に不吉な前兆が表れていた。この翌週の5/25、すでにマッチメークも成立したいた試合がなんとコアメンバーが全く集まらず前代未聞のキャンセルが決定、GWやお盆休みなど予定通りの休み以外で試合がキャンセルとなるのはこの20年近くなかったことだ。この不吉な前兆が万全と思われたこの週のメンバー集めにも影をおとす。安泰と思われたメンバー集めは週後半になってにわかに暗転、櫻町監督はここ数年出場実績のあるメンバーだけでなく、過去20年のコアメンバーに遡ってメンバー集めに奔走するも、金曜夜の段階で確定は8人、あとはこの日朝9時から大会ダブルに参加する石井が第一試合で敗北すれば間に合うという薄氷を踏む状況、金曜深夜、櫻町監督の「今からでも来れる人お願いします!また誰か呼べそうな人もぜひお願いします!」という断末魔のLINEメッセージは反応もなく夜の闇にむなしく響くばかり、メンバーが9人集まらずに試合に突入すればビッグアプセット22年の歴史でも前代未聞の汚点を残すことになる、祈るような気持ちで迎えた土曜日の朝、石井が初戦敗北しいまから城北に向かうという報せが届き、ギリギリの状態で試合は成立、こうして初対戦の東京アバスとのプレーボールを迎えたのである。
試合成立に胸をなでおろし、それで満足してしまってはいけないビッグアプセットだが、初対戦の東京アバスは見たところ20代メンバーが大層をしめ、また見るからに本チャン選手を擁するチーム、一方ビッグアプセットはようやくメンバーが揃って緊張感が切れたとはいわないが、そもそもこの日若手は前週に続きキャッチャーに入る牧ひとり、先発石井はまだしも内外野全員が50代後半以降メンバーのみという布陣、今日は試合ができただけでもよかった、と自らに言い聞かせつつ迎えたプレーボールだ。
初回表の東京アバスの攻撃では、ビッグアプセット先発の石井を攻めワンアウトから相手2番がレフト前ヒット、そして見るからに体格の違う相手3番がはるか上空に打ち上げたライトフライはライト大河原の目視可能距離をはるかに超え大河原が捕球態勢にはいった西南西5メートル地点に着弾するツーベースでいきなりワンアウト2・3塁のピンチ、しかしここは石井が踏ん張り後続を打ち取り何とか無失点の立ち上がり。
気を取り直して反撃に向かうビッグアプセットの初回裏、先頭牧が鮮やかなセンター前ヒットで出ると石井のフォアボール、村上の内野ゴロでツーアウト2塁となったところで、4番芝田がセンター前に快心のヒット、しかしホームを狙った石井は相手センターのレーザービームに阻まれホームタッチアウト、いきなり初回攻守で緊張感マックスの立ち上がりだ。
石井の粘りのピッチングで均衡を保ってきた試合は3回表の東京アバスの攻撃でついに動き始める。フォアボールでランナーを出したあと何とかツーアウトまでこぎつけるた、相手2・3・4番に3連打を打たれ3点を献上、0-3とついにリードを許す。さらに5回表にはツーアウトから2連打、さらに一部内野の乱れもありさらに2点を失い、5回表終了時点で0-5と大きくリードを許す展開となった。
9人揃うのに精一杯のビッグアプセット、ましてや牧以外全員が50代後半以上の布陣では20代中心のチームの相手になるはずもない、とここまで読まれた読者は思われたかもしれないが、実はこの時点で0-5と試合自体は劣勢ながらビッグアプセット9人の侍の気合十分のプレーが試合を少しずつ動かしていたのだ。
前週チーム事情でやむなくキャッチャーに入った牧はこの日も石井を巧みにリード、相手若手チームも盗塁を試みることもできない隙の無いキャッチングをみせるだけでなく、難しいキャッチャーフライもナイスキャッチするなど隠れたキャッチャー才能がついに開花、チームに喝を入れるとこれに応えたのが熟年守備陣、5回表にはファーストフェンスギリギリの難しいフライにファースト櫻町が果敢にダッシュしこれを好捕、また6回にはワンアウトから相手6番のショート後方のふらふらっと上がったフライ、折からの強い逆風に戻される打球にレフト小川が渾身のダッシュ、最後はこれをスライディングキャッチで地面スレスレのナイスキャッチ!マウンドの石井と老練メンバー全員を鼓舞するプレーでビッグアプセット反撃の狼煙はすでに上がっていたのだ。
そしてこの反撃の狼煙を改めて上げたのが誰あろうそのライアン小川だ、5回裏ツーアウトランナーなしの状態、次々と繰り出す相手若手ピッチャーを打ちあぐんでいたビッグアプセット打線に喝を入れる小川の左中間への火を噴くジャストミートのヒットが反撃に向けたホラ貝の雄たけびを上げる、するとつづく西村、大河原がいずれも粘りの打席でいずれもフォアボールを選びツーアウトから満塁のチャンスメーク、するとここで登場1番牧、ワイルドピッチで1点を返し2・3塁となったところで相手投手の内角低めに食い込む変化球を見事に引き付けるとこれをショート頭上に弾き返す芸術的バッティング、まさにイチローのイメージ通りの鮮やかな流し打ちが2点タイムリーとなりさらに2点を追加!ここで3-5と2点差に詰め寄った!
6回裏の攻撃では先頭芝田が右中間突破のツーベースで出塁、後続続かず無得点となったが、5回裏から試合の流れは大きくビッグアプセットに傾く。若手オンリーワン牧の活躍とオヤジ軍団の気合のプレーに触発された石井も改めて気合を入れなおし、東京アバス打線を6・7回いずれも三者凡退に打ち取る快投、2点ビハインドながら押せ押せのビッグアプセットはいよいよ最終回裏の攻撃を迎える。
するとこの回先頭、この日攻守に大活躍のライアン小川が粘りに粘ってフォアボールを選び、つづく西村も気合全開で快心のレフト前ヒット、ノーアウト1・2塁となったところで、これも集中力マックスでボールに食らいついた大河原の内野ゴロが進塁打となりワンアウト2・3塁、舞台が整ったところで1番牧、鋭い当たりながらセカンド正面を突くセカンドゴロで小川が生還し4-5と1点差に詰め寄るtもここでツーアウト3塁、ここで登場したのが2番石井、気合全開の打撃で放った打球は三遊間、相手ショートも決死のダイビングを打球がかわしレフト前へ!これで西村が還りついに5-5の同点だ!全員が一丸となった最終回の反撃、土壇場での起死回生の同点打にビッグアプセットベンチ9人全員が総立ちでヒートアップは最高潮だ!結局試合はこのまま同点でゲームセット、最大5点差、さらに平均年齢差推定35歳差を跳ね返したビッグアプセットオヤジ軍団の驚異の粘り、劇的な同点劇でこの試合は幕を閉じた。
引き分けとはいえこの状況でのドローは勝ちも同然、試合後のビッグアプセットナインも充実感と満足感で笑顔が一杯だ。牧は前週本格デビューしたキャッチャーでの完璧プレー、相手ベンチも盗塁をあきらめる隙の無いプレーでキャッチャーが天職であることを遂に証明、また起死回生の2点タイムリーを含むマルチヒット3打点で、残り8人の前期高齢者メンバーを鼓舞した。ギリギリ参加でこの日も力投をみせ最終回決死の同点タイムリーを放った石井はもちろんだが、この日オヤジ軍団で輝いたのがライアン小川だ。5回裏ツーアウトランナーなしからの快心のヒットは沈滞するビッグアプセットベンチを鼓舞する導火線着火弾、またレフト守備でも決死のダイビングキャッチをはじめ多くの守備機会をこなし守備は裏切るかもしれないという不安を一気に払拭した。オヤジメンバー唯一のマルチヒットで気を吐いた芝田、センターで決死のダイビングをみせた村上、手堅い守備で高齢内野陣を締めた田辺、チャンスを広げるヒットに本職ショートで数々の堅守をみせた西村、そして外野を走り回りながら打球を処理し、最終回には気合の進塁打でベンチの喝采を浴びた大河原、そしてギリギリのメンバー集めに奔走しつつ、最後は勝ちも同然のハイタッチにたどりついた監督巨鯨ビッグ櫻町、9人ちょうどとはいえ全員が試合に打ち込み、チームに貢献し、そしてゲームを動かしながら35歳若いチームにおいついた劇的な試合、最高気温29度を記録する猛暑のなかでも試合後のシャワーを浴びたビッグアプセットナインには5月の風が火照った身体に心地よい。
一方、今シーズンは十数人集まる試合とメンバー集めに苦労する週が交錯する状況、特に来週の前代未聞のメンバー不足による試合キャンセルにビッグアプセット首脳陣の危機感も高まる。神宮外苑グランドの言葉を待つこともなく、草野球の最大の価値は試合を成立させること、メンバー最大の貢献は出席することだ。メンバー各人にはそれぞれ事情があり、それが重なった場合にチーム運営に支障をきたす構造的問題を何とか解決しなければならない。古くは1998年、公式記録スタートの2003年から20年以上試合をつづけてきたビッグアプセット、この運営を今後いかに安定的に続けていけるか、各人の前向きな貢献姿勢はもちろんだが、チーム運営を円滑に進めかつ充実した試合・大会を続けていく難題を背負った櫻町監督、まずはこの日の充実した試合の味わい深く振り返りつつ今後のチーム運営へのさらなるグレードアップに向け、まずはいつもの池袋西口絶品中華に直行、これを嗅ぎ付けたビッグアプセットの黒幕、社長兼CEO大友も絶品中華に飛び入り参加、充実した試合を振り返りつつ気炎をあげるとともに、さらなるチーム運営の強化に向け終わることのない努力誓いあうビッグアプセットナインであった。
<監督コメント>
今週の試合成立は当日朝まで9人揃わないという前代未聞の事態となり、石井さんが来れて何とか9人揃ったが、芝田の戦評の通り、課題解決が必要な状況を浮き彫りにした日だった。
試合は、ギリギリ9人でみんなが精一杯プレーして0ー5から追いつくという実質勝ちに等しいナイスゲーム❗️
この日一番活躍したのは小川さん。レフトでは前進ダッシュで最後はスライディングキャッチのスーパープレー❗️打撃でもツーアウトから会心の左中間ツーベース❗️この一打に西村、大河原も渾身の四球で応え、この日もキャッチャーで大活躍の牧くんが内角低めのスライダーを手首を返さず左中間に持っていく2
点タイムリー❗️ワイルドピッチで生還した小川さんに続き、西村、大河原がダイヤモンドを駆け巡る様はまさに圧巻でした。
最終回は小川さんの四球のあと西村の痛烈なレフトオーバーのヒットで塁を埋め、大河原の渾身の進塁打の後、牧くんの内野ゴロで1点差、最後は石井さんが三遊間を鋭く抜くレフト前同点タイムリー❗️
4番芝田も125キロの速球派ピッチャーをダウンスイングで見事に捉える完璧な当たりのツーベースを放つなどマルチヒット、オヤジと若手の競演だ。
石井さんも午前中の試合に続いて2試合目にもかかわらず素晴らしいピッチングで完投。
最後は自分で同点打を決める勝負師振り。
みんなのここぞという時の集中力が最後まで続き、充実したゲームとなりました。
さて、来週は人が集まらずお休み。
6月1日(土)は11時から光が丘公園で鬼道衆戦です。
なお7月のエンジョイカップはみなさんの満票により参加決定❗️
みなさん、予定しておいてください❗️
では6月1日に❗️
みんな、よろしく❗️
※9人丁度のため投球・守備の写真はありません