~「情熱にお値段つけられない お父さんKeep on trying」(宇多田ヒカル)~
オヤジ軍団の奮戦つづく、反撃およばず宿敵Tokyo Fight Moneyに惜敗
この週末に解除されるはずだった首都圏の緊急事態宣言も延長が決定、出口の見えない閉塞感が強まる中だが、ビッグアプセットはそれでも開幕6試合を5勝1敗のスタートダッシュ、長嶋茂雄氏の指示通りのロケットスタートをみせ、この日も意気揚々と大田スタジアムに乗り込んだ。石井道場で2.5キロ走、サーキット、ダッシュをこなしグランドに踏み込むと、そこはいつも通りの人工芝、プロ野球仕様の素晴らしいグランドで、ビッグアプセットナインは野球ができる喜びを全身で感じる。この日の対戦は宿敵Tokyo Fight Money、ビッグアプセットは石井を先発にたてて必勝の構えだ。
1回表TFMの攻撃、石井はワンアウトから2番をフォアボールで出すと、続く3番にレフト前、4番にもレフト前に弾き返されて1点を先制される。さすがのTFM強力打線だが、ここは後続を打ち取り初回は1点に抑える。
するとその裏、ビッグアプセットはいきなりの猛反撃だ。先頭石井大和がフルスイングすると打球は45度の角度でライト上空の青空に白球が舞い上がる、ニューバット効果でこの打球がぐんぐん伸びていきなりのスリーベース!2番大間はフォアボールで出ると盗塁でノーアウト2・3塁のチャンス、ここで3番山下が鮮やかにライト前に弾き返し、石井大和、大間が還り2点をもぎ取りいきなりの逆転だ!相手バックホームの間に山下が2塁に進むと、史上最多の102試合目の4番スタメンに指名された続く芝田も山下のバッティングの再現のようなライト前へのクリーンヒット!これで山下が激走でホームインし3点目をゲットだ。山下・芝田というかつての3・4番が指名されたクリーンアップが機能、「地位が人をつくる」状態で鮮やかな逆転劇だ!
しかしTFMの強力打線も手を緩めない。2回表はツーベースと送りバントがセーフとなりランナーをためたところで相手10番にツーベースで2点を返され同点。3回表には先頭打者に右中間を破られこれがホームランとなり1点、4回表にはツーベースと犠牲フライで1点、5回表にはフォアボール、パスボールのあとセンター前にタイムリーを打たれ必死の中継及ばず1点と、じりじりと差を広げられる。
一方でビッグアプセット打線はなかなか反撃の狼煙があがらない。4回にはワンアウトから芝田がこの日2本目となる三塁線突破のヒットで出るが続く田辺がゲッツーに倒れ無得点、5回には先頭石井がこれも2本目となるジャストミートのクリーンヒットででるが後続3人が倒れるなどなかなか点がとれない、5回終了時点で3-6と試合の流れを変えることができない展開となってきた。
この状況に喝を入れたのが櫻町監督だ。6回裏先頭打者で登場すると、打球はセカンド前の緩いゴロ、セカンドゴロかと思われたが、櫻町監督はファーストにむかって激走、その重戦車のような地鳴りにあわてたセカンドがボールが手につかずこれが内野安打となり先頭が出る。続く西村の打球はセンター前への微妙なフライ、通常であれば一塁走者は1・2塁間ファースト寄りのハーフウェイが原則だが、何を考えたか櫻町監督は2塁に向かって激走、それに気圧されたセンターがボールを捕れずこれもヒットとなり1・2塁とチャンスは広がる。続く藪下のショートゴロでランナーが入れ替わりワンアウト1・3塁に、ここでファーストランナー藪下がスタート、相手強肩捕手はセカンドへ送球するが相手ショートはこれをセカンドベース前方でショートカットしダブルスチール阻止の構え、ここで三塁走者櫻町監督はなぜかベースを飛び出し三本間で停止という謎のアクション、相手ショートが焦ってサードへ送球するとこれがショートバウンドとなり相手の隙が生まれた瞬間、櫻町監督はホームへ向かって突進、相手バックホームも間に合わずこれが結果的にディレードダブルスチールとなりついに1点を返す!この回は櫻町監督のまさかの激走ワンマンショー、加速する暴走機関車は誰も止められず4-6と反撃、試合の流れを食い止める。
しかし残念ながらビッグアプセットの反撃もここまで。最後は7回表にマウンドに上がった石井大和がツーアウトをとったところで時間切れとなり4-6で惜敗となった。
試合は惜しくも敗戦となったが、先発石井は肘の痛みがほぼ消え6イニングをほぼ不安なく投げ切るピッチング、打撃でも2安打をかっ飛ばしいよいよエンジン全開。村上も先発キャッチャーとして6イニング、かつての不動の正捕手の矜持を見せるだけでなく、初回にはあと一歩で盗塁阻止となる強肩復活を見せた。2安打でいよいよ打撃復活の西村、同じく2安打で8年ぶりの打率首位に立ち櫻町監督の4番起用に応えた芝田、結果は2三振だったが試合前には新打法をついに習得した大河原、こうした奮戦したオヤジメンバーの中でこの日輝いたのは山下だ。
バッティングでは初回の見事な逆転タイムリーと今シーズン絶好調を維持する一方、この日守りではフライアウト4つを含む7つの打球を処理、特に3回表ツーアウトで相手4番のレフト線への大飛球、誰もがスタンドインかと思ったこの大飛球に対し山下は激走、両翼97メートルのフェンスに激突しながらこの大飛球をランニングキャッチ!草野球では見たこともないメジャー級のスーパープレーに相手ベンチを含むグランド全員がスタンディングオベーション、このワンプレーだけでも今シーズンのゴールデングラブの価値があるともいわれるビッグプレーをみせた。
今シーズンは若手の参加率が上がらずオヤジ中心の試合を余儀なくされるビッグアプセットだが、この状況を何とか打破すべくオヤジメンバーの奮戦は続く。目はかすみ肉体は悲鳴を上げ、かつてのイメージ通りのプレーはなかなかできないが、野球への情熱だけはプライスレスだ、若手たちが戻ってくる日まで持ちこたえるぞ、との熱い思いを胸に、緊急事態宣言の一日も早い解除を祈りつつ帰途につくビッグアプセットナインであった。
~監督談話~
大田スタジアムでの東京ファイトマネー戦は初回の石井大和くんの3塁打、大間さんの四球・2盗、このチャンスに3番山下の2点タイムリー、4番芝田のタイムリー3と一気に畳みかけた連続攻撃は見事でした!
この試合で石井さん、芝田、西村が2安打、櫻町にもヒットが出て9安打は相手チームの8安打を上回るヒット数。これで現時点で3割打者が7人と好調な打線だ。
守備では山下の激走スライディングキャッチのスーパープレー!レフトポールギリギリのドライブのかかった大飛球を落下点一直線に猛ダッシュし好捕した超人的プレーはプロ野球でもなかなかお目にかかれない素晴らしいプレーでした!
来週も打線爆発で行きましょう!
なお、緊急事態宣言の延長を受け、トロフィー授与式も宣言解除後としますのでよろしくお願いします。
来週3月13日(土)は10時から夢の島公園野球場10面でハッスルジャパン戦です。
みなさんの出席表明、よろしくお願いします!
では来週!
みんな、よろしく!