2026.9.20|SUN
2026.9.20|SUN
今年度初めてと言ってもよい作業日和の中、7名の参加者での活動となりました。
何度も紹介していますが、「こもれびの道」は1年前に拡幅されて林縁部の状況が大きく変わりました。その周辺にある「こもれびの森」を調査した生態系コンサルタントのアドバイスにより、今回は林縁部に生えているパイオニア植物の除去を行い、特に種が拡散しないように花が咲いていたり種がついている植物を優先的に抜いて、林外に持ち出す作業を行いました。
主に除去した植物はダンドボロギク、ヒメムカシヨモギ、オニノゲシ、アカメガシワ、タケニグサ、ニワウルシ、センダン、クサギなどです。
一方で、今後業者が行う草刈り作業で刈られないように、コナラやクリの幼木、ヒヨドリバナ、シラヤマギク、イヌヌマトラノオなどは目印となるテープや棒を立てて保護しました。
このようにして、残すべき植物と除去する植物をていねいに選択しながら作業することで、開発による撹乱を緩和する作業をしばらく進める必要があります。
参加者7名と川越事務課担当職員3名
パイオニア植物は除去し、コナラやクリの幼木、在来種の希少種は棒を立てたり生分解性のテープを付けたりして保護して、今後業者が行う草刈りの際に根こそぎ刈られないようにサインをしています。
こもれびの道沿いの拡幅とそれに伴う林縁部の不安定となった高木の伐採、そしてナラ枯れによる倒木や伐採、土壌の敷き均し、さらに林内の日当たり環境がとてもよくなってしまって撹乱が生じ、今まであまり生えてこなかった荒れ地に生えるような植物がたくさん生えている状況です。しばらくはこまめに除去していかないとなかなか安定した状況にはならないのではないかと考えられます。
ヒメムカシヨモギは草丈が2mほどまで成長して、すでに花から種をつけている状態です。また、ダンドボロギクは花が咲き終わりかかっている常用で、綿毛のついた種が飛び散りそうな状態でした。これらは根から抜く前に種を飛び散らせないようにていねいに切り取ってごみ袋に入れ、林の外に取り出しました。
白い綿毛が目立っている様子がわかります。
目立たなくなりましたが、根から抜いていないので根本的な対策ににはなっていないかもしれません。
高木がなくなってギャップができると、そこに生える植物がパイオニア植物と言われるものです。気がつけば入るのが困難なぐらいのアカメガシワ群落を作ってしまうので、早めの除去が必要となります。生物多様性の観点からすると適当に除去しなければならない植物ですが、これだけ早く成長するということはバイオマス資源としての活用も考えられそうな気もします。
<参考資料>チュウゴクアミガサハゴロモの解説:植物防疫所
現場ではキリギリスの仲間かと思っていたのですが、写真を改めて見返してみるとクツワムシではないかと思われます。埼玉県のレッドデータでは絶滅危惧IB類(EN)という最も希少なレベルとなっているクツワムシですが、かなり開発されたこもれびの道沿いでも今のところは生息しています。なんとかクツワムシの生息環境を維持できるようにしていきたいところです。このクツワムシは右後脚がなくなってしまっていますが、脚が長細い分、このような状態になっているバッタ類をよく見かけます。
新西門を入ってすぐ左側にある、上部が伐採されたヤマザクラの下部に、ニホンミツバチが巣を作っています。学生ホール食堂棟のそばにあるニホンミツバチの巣は、10月6日までにオオスズメバチが占拠してしまいましたが、こちらはまだ営巣を続けています。スズメバチは寒くなると働きハチはすべて死んでしまい、女王バチは腐った木の中などで冬眠するのですが、ニホンミツバチは冬でも営巣を続け、働きバチも個体の入れ替えはあるようなのですが生き残ります。ただし、冬越しはなかなか大変なようで、いなくなってしまう場合もあります。
4号館前に群生していたヤクシソウですが、開発に伴って生育が確認できていなかったので、植え込みの中から花が顔を出しているのを見つけたときはホッとしました。とにかく開発によって、以前とは大きく姿を変えてしまったこもれびの森ですが、環境イノベーション学部が2027年4月にできるので、環境保全に興味をもつ学生といっしょに自然再生の取組を進めていきたいところです。