2024.07.03WED

活動報告

2024年6月29日(土)針葉樹又は広葉樹安全伐倒に必要な技術講座(造材・集材技術を中心に

2024年6月15日(土)・22日(土)・29日(土)と、教育・研修活動の一環で3週連続で「平地林での森づくり安全作業実技講座」を実施しました

6月29日(土)は第3回として「針葉樹又は広葉樹安全伐倒に必要な技術講座(造材・集材技術を中心に)」を実施しました。前々回、前回に続いて構成員でもある塚本秀貴さんに講師を務めていただき、参加者5名で講座を受講しました。

今回の講座では、前回の講習で実施したチーム連携での安全伐倒技術の復習を兼ねて「掛かり木発生時の緊急対応方法」を学ぶために意図的に掛かり木を発生させて、緊急対応方法や禁じ手の紹介とともに、第三者が掛かり木の高さの2倍の半径以内に入らないための縄張りと「ボランティア作業者向けチームによる掛かり木処理作業の紹介」を実践的に学びました。

午後には、前回と今回で伐倒した3本のヒノキを活用して「安全造材技術(機械工具としてのチェーンソー使用時と工具としての手鋸と鉈使用時)」と「造材作業時(枝払い作業と玉切り作業時)の事故事例と事故防止対策」、「安全集材技術(単独作業時と複数人作業時)」を実践的に学びました。

梅雨どきの講座でしたが、3回とも天気に恵まれ無事に実施できました。今回の受講者を中心に、今後の里山林保全活動において今回学んだことを実践しながら安全な除草、伐倒、造材、集材の実施と技術の向上を図っていきたいと考えています。

東洋大学川越キャンパスこもれびの森・里山支援隊では、学内の教職員・学生、そして近隣住民を始めとした学外者の方で、継続して参加していただける方の新規参加を随時募集しています。詳しくは「組織紹介」「活動予告」をご覧ください。

講師と講座参加者の集合写真

講師の塚本秀貴さん(右から4人目)と総務課職員、講座受講者5名

ロープ牽引システムの構築

トップアンカー(伐倒する木)にボーラインノットでロープを掛け、ターニングアンカーで角度を変え、ボトムアンカーでロープを折り返して、万力結びにプーリーを掛けて3倍力システムを作り、伐倒時にロープで牽引するシステムを構築しました。

受け口を作る

伐倒方向に垂直に丁番ができるように修正しながら受け口を作り、反対側の追い口を作って、ロープを牽引して伐倒のきっかけを作るのですが、今回は追い口を作るうちに伐倒が始まってしまいました。

講座開始時の様子(定点撮影)

前回伐倒した木が右側にあり、左側手前の木が今回伐倒する木でした。伐倒する人の安全を確保するために、上方、伐倒方向、周囲、避難路、退避場所の安全確認を行います。

伐倒・掛かり木処理後(定点撮影)

掛かり木となった伐倒木をロープ牽引システムで残っていたロープを活用して引っ張って倒した後の様子。この時点ですでに前回伐倒した木で残されていた株を、安全のために伐ってあります。

講座終了時(定点撮影)

写真にある2本の伐倒木は、枝払いの後に幹を80cm程度の玉切りにして、きれいに集材させました。

定点撮影画像から作成したタイムラプス動画

東洋大学川越キャンパス「こもれびの森」で実施している平地林での森づくり安全作業実技講座の定点撮影(1分間隔)をつないで、1枚0.1秒ずつのタイムラプス動画にまとめました。動画の1秒が実際の10分間になります。