審判の構え方

スタンディング・セットポジション

  1. 両足を肩幅ほど開いて、ヒザに余裕をもって立った(いつでも前後左右に動ける)姿勢です。(写真①)

  2. 機敏に動けるように重心は前に置き、体の力を抜いてリラックスします。

  3. 内野や外野への平凡な飛球の判定など、視野を広げてプレイを見るときに用います。

  4. また、時間的にハンズ・オン・ニーズ・セットポジションへ移行できないプレイのときにも用います。主な例は次のとおりです。

    • 2塁を起点としたダブルプレイのときの2塁塁審

    • 本塁を起点としたダブルプレイのときの球審

    • けん制のときの2塁塁審

    • 3塁フォースプレイのとき(野手がマウンドの近くで打球を処理したとき)の3塁塁審

写真①

(スタンディングセットポジションの写真)

ハンズ・オン・ニーズセットポジション

「セットポジション」という用語は、通常このハンズ・オン・ニーズ・セットポジションのことを示し、一部の例外を除いて、審判員がジャッジするときに必ず用いる姿勢であることを強調します。

1.両足を肩幅程度開き、ヒザを軽く曲げ、背筋を伸ばし、両手をヒザの上部あたりに置きます。

(写真②、③)

  • 肩を落とさず腰を曲げないで、両ヒジをまっすぐにします。カメラの三脚をイメージしてください。

  • 機敏に動けるように重心は前に置き、肩の力を抜いてリラックスします。

写真②

セットポジション

写真③

セットポジション正面

写真④

セットポジション横

悪い例:(写真⑤)

ヒザが伸びきっている

悪い例:(写真⑥)

重心が後ろにかかっている

悪い例:(写真⑦)

ヒジが曲がっている

悪い例:(写真⑧)

背中が丸まっている

2.両手をヒザに置く際は、親指とその他4本の指とを分けて、ヒザをつかむイメージで固定します。

(写真②)

写真③

悪い例:(写真⑨)

五本指を開いてヒザをつかむ

悪い例:(写真⑩)

足の付け根あたりに手を置く

3.視野を広くする(帽子のつばで視野をさえぎらない)ために、頭を上げ、目線を地面と平行にします。(写真⑪)

  • このとき、スタンディングのときと比べて、視界がほとんど変わらないことを確認します。

  • 後述するフォースプレイにおける判定のことを考えると、目線が地面と平行になっていることが特に大事です。

いい例(写真⑪)

悪い例(写真⑫):顔が下を向く