5. プレイを判断する

⑴.ボールが1塁に近づいてきて、その軌道(野手がどのタイミングで、どの位置で捕れるかなど)が判断できたら、やおら目をボールからベースに移し(身体の全部をベースに正対させて)セットポジションをとります。

(写真①)

写真①

  • A) ボールがマウンド付近を通り過ぎるころには、目をボールからベースに移すようにします。

  • B) 目を移すタイミングが遅れると、セットポジションをとった直後にプレイが起こることになり、焦点がぶれてしいます。

⑵.視点を1塁ベースに合わせ、「走者の触塁」、「野手の捕球」、そして「野手の触塁」に集中します。

  • A) カメラの三脚を立てて(セットポジション)、走者が触塁したときにベースを中心にすえた1枚の写真を撮り、そしてその写真を頭の中で確認してから判断する、というイメージです。

  • B) 目で「走者が触塁したとき」を見て、耳で「野手がキャッチした音」を聞き取り、その両者を比べて判断する方法もあります。

⑶.このとき、顔は正面を向いていて(下を向いていない)、目線だけがベースに向かっていることが重要です。

(写真②③)

写真②

写真③:写真②を横から

  • A) ベースに焦点を合わせていますが、視界に「走者の体の全部」と「1塁手の体の全部」が入っていることが大切です。これをセカンド・サイト(second sight:第二の視野)といいます。(写真④)

写真④

  • B) セットポジションをとったとき、顔が下を向いていると、帽子のつばが視界をさえぎり、「1塁手の上半身」が視界から消えてしまいます。(写真⑤)

  • こうなると、「見えていないのも(視界に入っていないもの)」が気になり、野手がボールを捕る瞬間にミットを見てしまうおそれがあります。その結果、間一髪のタイミングのときに、どこにも焦点が合わず、「雰囲気」で判断しなければならない事態になりかねません。


悪い例:写真⑤