システムという言葉がよく使われます。
システムとは何でしょうか?
ここであらためて、その意味を定義しておきます。
システムには、広義の意味と、狭義の意味があります。
広義には、『体系』を意味しています。
ある状況、または条件下において、いくつかの物事が相互に関連しているとき、
その、次々と関連していく範囲全体を、一体として表わしたのが、広義の意味での
「システム」です。
関連とは、【所属の関係】、【組み合わせの関係】【変化(因果)の関係】を表わします。
(1.相対論理、参照)
例えとしては、ソーラー・システム(太陽系)、コンプレックス・システム(複雑系)などです。
狭義には、『装置』を意味しています。
材料が、一定の方式に従って、別のものに加工される、その加工装置が、狭義の意味での
「システム」です。
加工とは、物事が、システムを使うものにとって、有益に変化することです。
例えとしては、ドライビング・システム(運転装置)などです。
システムという言葉は、上で述べた広義と狭義の意味の間で、
いくつかの方式が、相互に関連しあって、物事を有益に変化させる、構造(装置)一体を
指す意味で、使われることが多いようです。
システムを装置として見たときの、その構造を見てみます。
対象物(材料)の入り口、
装置のエネルギー(燃料)の入り口、
装置の加工部、
装置の制御部
加工物の出口、
残廃物の出口
以上の部分から出来ています。
機械的な表現ですが、実体がなく方式だけの場合でも、以上のような構造のとき、
システムは健全に働きます。
その中で特に重要なのは、装置の制御部です。
装置の制御部には、次の三つの機能があります。
(1)装置を、その作用の目的から外れないように導く。(リード)
(2)装置の存在を、守る。(ガード)
(3)装置を修復する。(ヒール)
それらの機能が働くためには、統一した意志が必要ということになります。
そのシステムを活用したいもの(管理者)の、意志です。
以上のことから、システムを構築するときは、
はじめに明確なルールを作ります。【(1)リード】
ルールを守るために、外れたものは排除できるようにします。【(2)ガード】
ルールから外れやすい部分は、修復できるようにします。【(3)ヒール】
人はいくつかのシステムの中で、生活をしています。
生命の、本能のシステムや意識のシステム、
社会の、組織のシステム、
生産のシステム、
生活のシステムなどがあります。
(1)リード、(2)ガード、(3)ヒールの、基本の制御機能が明確なものほど、
システムは、より正確に作動するわけです。