明治大学平和教育登戸研究所資料館企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備—女の子たちの戦争—」の見学会を開催しました(2025/2/8)
2025年2月8日(土)、明治大学平和教育登戸(のぼりと)研究所資料館(川崎市)の企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備—女の子たちの戦争—」(主催:明治大学平和教育登戸研究所資料館。5月31日(土) まで公開)の見学会を開催しました。11名の参加でした。
資料館館長の山田朗教授に、企画展の展示に加え常設展示の一部も観覧しながら、秘密戦兵器・器材を研究・開発していた登戸研究所(第九陸軍技術研究所)の概要、アメリカに大打撃を与える「決戦兵器」として立案された風船爆弾の計画と遂行の実際などについて詳しく解説していただきました。企画展テーマに関連して、高等女学校生徒らを24時間気球の生産に動員できるよう学生・女性の就学義務・労働規制を外す多くの命令が出され、12時間労働、深夜労働にも従事させたことなども紹介されました。
風船爆弾が「風まかせ」のいいかげんな兵器などではなく、戦時の制約された状況下で科学技術を最大限に活用して綿密に計画が練り上げられ、気象技術者も重要な役割を果たしたことなどについて理解を深めることができました。
解説に続いて、参加者の方それぞれ時間をかけて展示を観覧されました。参加者同士の情報交換・交流も図られ、さらに理解を深められていたようです。
参加者のアンケートでは多くの方に満足していただけたようで、今後もこのような見学会の開催を望む声も多く寄せられました。気象学史研究連絡会として、2024年度では10月の東京理科大学近代科学資料館企画展に続く2回目となりました。これからも気象学史に関する研究推進に資するため、博物・資料展示や施設等の見学会などを随時実施していきます。
最後となりますが、今回の開催にあたりお忙しい中ご対応くださった山田館長をはじめ、明治大学平和教育登戸研究所資料館のみなさまに厚く御礼を申し上げます。(2025/2/22)
常設展示の10分の1模型を前に風船爆弾の構造を説明する明治大学平和教育登戸研究所資料館山田朗館長(2025年2月8日)。
参加者アンケート集計結果
アンケート集計
ご協力くださいましてありがとうございました。