インターメディアテク特別展示『雲の伯爵―富士山と向き合う阿部正直』の見学会を開催しました(2017/02/25)

インターメディアテク特別展示『雲の伯爵―富士山と向き合う阿部正直』の見学会を開催しました(2017/02/25)

2017年2月25日午後、JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」(日本郵便(株)・東京大学総合研究博物館が協働で運営・東京都千代田区)の特別展示『雲の伯爵―富士山と向き合う阿部正直』(主催:東京大学総合研究博物館。2月26日公開終了)の見学会を開催しました。4名の参加でした。

気象学者・阿部正直(1891-1966)については、近年遺族から関係機関に大量の資料が寄贈され、再評価の機運が高まっています。阿部が卒業し、学位を取得した東京大学にも主に研究関係の資料数千点が寄贈されましたが、この大量の資料を整理され、本展示の企画に携わられた同館研究部門の大澤啓特任研究員(美学・美術史学)に展示のねらいやアーカイブの構成・展示品の経緯など詳しくご説明いただきました。

当時最先端の写真・映画撮影技術を駆使して映像中心の研究方法を用い、またその映像には独自の芸術的価値も見いだせる阿部の気象研究は、気象学・科学史などの視点からだけでなく写真史・映像史などの観点からもきわめて独創的との理解を深めることができました。大量の資料整理はまだ進行中で、展示も今後内容を更新して再企画したいとのことで、さらなる発見が期待されます。

本研究連絡会では気象学史に関する国内の学術研究推進のため、研究会合のほか、このような気象学史関連の博物・資料展示や施設等の見学会なども今後随時実施していきます。

最後になりますが、今回の開催にあたりお忙しい中ご対応くださった大澤様をはじめ、インターメディアテクのみなさまに厚く御礼を申し上げます。(2017/03/01)

大澤特任研究員の「阿部の遺したものには芸術的価値も見いだせる」との説明に耳を傾ける。

空間・展示デザイン©UMUT works 2013

・日本気象学会機関紙「天気」に報告記事を掲載(2017/10/27)

報告記事が「天気」4月号に掲載されました。無料でどなたでもお読みいただけます。

気象学史研究連絡会:特別展示『雲の伯爵―富士山と向き合う阿部正直』見学会を開催

http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2017/2017_04_0031.pdf