【チャプレン・ハーロック】
-私の小さい希望の星の物語
ヘンテコ宇宙船、フンペ・エト号。
ノックの音。
チャプレン:やあ、チャップリン。どうしたんだい?
チャップリン:チャプレン、謙遜にならないといけないんですよね。
チャプレン:そう。ちゃんと説教聞いてくれたんだね。ありがとう。そうだよ。先ず、謙遜が大事なの。
チャップリン:謙遜って、何なんですか?
チャプレン:・・。。
チャップリン:私、説教中、こんなこと考えちゃってたんです。私の祖父の祖父の父方の甥にあたる人が好きだった、喜劇王チャップリンの名言なんですが、「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。」。謙遜をロングショットで見たら何なんだろう。。って。
チャプレン:謙遜・・。。ロングショット・・。。
チャップリン:アントニムなんじゃないでしょうか。チャプレン、謙遜のアントニムは何ですかねえ?
チャプレン:‥。。傲慢。かな?
チャップリン:やはり!チャプレン、ちょっと前に、ほら、クレタ星だったかな、そんな星あったじゃないですか。それに似てなくなくないですか?
チャプレン:ああ、クレタ人のパラドックスだね。『クレタ人は皆嘘つきだ』。論理学における最も古典的で、最も強力な矛盾の一つだ。
チャップリン:謙遜の反対は、誰よりも偉いと思い込むこと。たぶん、思い込みたいこと。アカシヤさんなら、そんな謙遜人に、お前はクレタ人か!って蹴飛ばしますよ。
チャプレン:そうだなw
チャップリン:何ですか、これ。
チャプレン:もらったの。クレタ星の羊羹。『オイシイ』って書いてあるけど。どう?美味しい?
チャップリン:‥。。お茶をください。
○
ノックの音がした。
チャプレン:やあ、ファーティマ。ん?どうした?元気ないね?
ファーティマ:豚肉食べちゃったの。豚肉のようなものを。みんな大丈夫って言う。過失はいいっていうし。でも、私、ハラール守ってきたの。豚肉のようなものだったけど、ということは豚肉ではなかったのかもだけど、私、豚肉のようなもの食べちゃったの。不安なの。結局。
チャプレン:イスラム指導者たちも過失は認めているんだよね?
ファーティマ:私、守ってきたの。。食べちゃったの。。豚肉、のようなものを。
チャプレン:うん。つらかったねえ・・
ノックの音。アカシヤ。
アカシヤ:やあ、モハメド。
チャプレン:やあ・・、。。
アカシヤ:何だい、覚えてないのかい! 俺だよ俺。まあ、いいや、お前に比べたら俺なんか無名だそりゃ。
チャプレン:入って。
ファーティマ含めていろいろテキトー会話。さすがアカシヤさん、とにかく楽しい場になる。
アカシヤ:モハメド、俺のこれにお前の得意なビックマウスしてくれよ。(セパタクローボールで、一連の動作しながら)、ホザンナ、フィアット、フミタリーテ、シュクラン!。お前のほら、「蝶のように、なんだっけ・・」みたいに。
ファーティマ:子どものように舞い、マリアのように感謝する!
アカシヤ:そや。
3人でお茶を飲む。
アカシヤ:じゃあなチャンプ!お前にノックダウンくらって負けたの、今となっては誇りに思っているよ。
アカシヤ、出ていく。
チャプレン:彼女こそチャンプだ。
ファーティマ:はい!
○
ノックの音がした。ルーミー。スタッフレストランの見習い。
チャプレン:やあ、ルーミー。
ルーミーはファーティマさんが悩んでいるのを耳にしていて、悩んだ末、自分に原因があることをチャプレンに打ち明ける。
じつは彼の不手際で在庫がなかったのだ。レバーの。
これは大変。料理長、怒るときすごく恐い。「海に放り投げて魚のエサにしちゃうぞ!」っていうのが定番セリフ。
ルーミーは、どうしよう。。ピコーン☆。
魚肉ソーセージでやってみた。味付け、もっとごまかせるように砂糖多めぐらいで。恐る恐る出してみたら、ファーティマさん、美味しいって喜んで、
ルーミー:「がんばってるね。上手くなっているよw」って褒めてくれたくらいだったんです。。
ノックの音がした。カムカムイ船長。
チャプレン:船長!
カムカムイ:わしの船にヨナがいるって聞いてな。いるかい?
チャプレン:ルーミーのことですね。はい。います。お入りください。
カムカムイ船長が着座すると、ルーミーは意を決して、とにかく正直に出来るだけ正確に話した。
目をつぶってじっと聞いているカムカムイ船長。カッと目を開いて、
カムカムイ:日本の歴史にこういう名言がある。チャプレン、わかるか?
チャプレン:うまいものはうまい。
カムカムイ:うむ。チャプレン。勉強熱心。嬉しいぞ。が、こうだ!
カムカムイ船長、宇宙戦艦の艦長が一大決戦に臨むかのように静かにお茶を飲み干し、すっくと立って、
アホじゃあーりませんよ パーでんねん。パー♪
ヘンテコ踊りのヘンテコ歌。しかし、最後のポーズが有無をいわさないキマりっぷり。
一同:「・・。。」
カムカムイ:船長命令だ。
一同直立。
カムカムイ:後で諸関係者にも伝達するが、その魚肉ソーセージ料理、スタッフレストランの新メニューに加えることとする。メニュー名は「ファーティマの奇跡」。
一同:はい!
カムカムイ:ありがとう。いい茶だった。アッサラーム・アレイナー。
カムカムイ船長が出ていった後、2人はその同じお茶を深々と味わいました。
○
في عمواس
من أين جئنا؟
من هناك.
إلى أين نمضي؟
إلى هناك.
أيُّ "هناك"؟
هناك.
وأين نحن؟
هنا.
وهناك؟
هناك.
من أين جئنا؟
من هناك.
إلى أين نمضي؟
إلى هناك.
هل نعود؟
نعم. لنعد إلى هناك!
حسناً،
هيا بنا!
どっから来たんだっけ?
あっち。
どこ向かう?
あっち。
あっちってどっち?
あっち。
ここは?
ここ。
あっちは?
あっち。
どっから来たんだっけ?
あっち。
どこ向かう?
あっち。
帰ろうかぁ。
うん。あっちに帰ろう!
ハサナン ハイヤービナー!
○
ノックの音がした。ハーロック。
カムカムイ:やあ、チャプレン。
チャプレン:チャップリンのホロスカイドームでのセパタクローボール蹴り上げ練習を見ていて、私はそのボールの余韻、青空、白雲に、『これが詩篇の「セラ」なのかも・・』と気づきました。
カムカムイ:続けろ。
チャプレン:我々の「セラ」が、ピッタリと合えば、船内は空っぽになり、帰ることが出来るのだと思います。
船長。うむ。決戦はホロスカイドームで行う。総員、楽器、機器、肉体で音楽、ウポポだ。チャプレン、決戦前の説教、頼むぞ。
○
決戦前夜。ノックの音。アカシヤ。フッサフサのカツラ着用。
チャプレン:やあ、アブサロム。
アカシヤ:やあ、ラーウィ。イエスとヨハネごっこしよう。人々は、私のことを誰だと言っているか。
チャプレン:ハゲと言っています。そして、人々は、私のことは誰だと言っていますか?風にそよぐ葦ですか?
アカシヤ:アホ。そよぐか。ハゲに決まってるやろ。
アカシヤが手を出し、2人は固い握手。
アカシヤ:ガンバレよ、アレオパゴス。パウロの末裔。
チャプレン:君はそのヘアースタイルで臨むのかい?アブサロムの末裔。
カツラを取るアカシヤ。いつもにもましてピカピカ。
アカシヤ:アホ。はエリシャの末裔だ。
○
رنييين!
أَنَا الْقَائِدُ كَامُوكَامُوي.
لَقَدْ كَتَبْتُ قَصِيدَةً جَدِيدَةً! ☆
船長のカムカムイだ。新詩が出来た☆
لَا بُدَّ أَنْ نَأْكُلَ
لَا بُدَّ أَنْ نَأْكُلَ.
لِأَنَّهُ،
لَا بُدَّ أَنْ نَأْكُلَ.
لَا بُدَّ أَنْ نَنَامَ.
لِأَنَّهُ،
لَا بُدَّ أَنْ نَأْكُلَ.
أَنْتُمْ تَعْرِفُونَ قِصَّةَ الدَّجَاجَةِ وَالْبَيْضَةِ.
لَا بُدَّ لِلدَّجَاجَةِ أَنْ تَكُونَ دَجَاجَةً.
لِتَكُونَ دَجَاجَةً.
لَا بُدَّ لِلْبَيْضَةِ أَنْ تَكُونَ بَيْضَةً.
لِتَكُونَ بَيْضَةً.
لَا بُدَّ أَنْ نَأْكُلَ.
لِنَأْكُلَ.
لَا بُدَّ أَنْ نَنَامَ.
لِنَأْكُلَ.
مِنَ الْكَلِمَةِ،
سِفْرُ الرُّؤْيَا ٣:١٥
أَنَّكَ لَسْتَ بَارِدًا وَلَا حَارًّا.
لَيْتَكَ كُنْتَ بَارِدًا أَوْ حَارًّا!
我々は食べなければならない。
なぜならば、
食べなければならないのだから。
我々は寝なければならない。
なぜならば、
食べなければならないのだから。
君たちは鶏と卵の話を知っている。
鶏は鶏でなければならない。
鶏でなければならないのだから。
卵は卵でなければならない。
卵でなければならないのだから。
我々は食べなければならない。
食べなければならないのだから。
我々は寝なければならない。
食べなければならないのだから。
み言葉。
ヨハネの黙示録/ 03章 15節
あなたは、冷たくもなく熱くもない。むしろ、冷たいか熱いかであってほしい。
○
決戦直前。ホロスカイドーム。チャプレンの説教が行われている。クリシュナのバンスリの話をテーマに取り上げた話。
アカシヤ:長いわっ!
一同大爆笑。
カムカムイ:開戦!
総員、各々の音楽、ウポポ。
ルーミーはセマーをしています。
アカシヤの拍子木の音。
チャップリンがセパタクローボールを、ホザンナ、フィアット、フミタリーテ、
シュクラン!
すかさず、ファーティマが、
ジャジーラン!
ボールにボールに当たり、ボールはさらに高く
青空 白雲
セラ
○
目覚まし時計がなり、ハーロックは起きました。
センター長:ようこそ。訓練終了だ。君たちが過ごした**観測船「フンペ・エト」での日々、350名の乗員、遠いオニオン銀河の旅... その全ては、この船型の施設の中で行われた、バーチャルリアリティによる宣教生活への研修だ。
君たちは、宇宙の果てで**『謙遜』を探し続けた。だが、謙遜とは、遠い星の彼方にあるものではない。それは、君たちが今立っている、この地球の、この場所でしか見つけられないからだ。
最も輝く『ピクルス』を追い求めるのではなく、『今、自分が立っている場所』に祝福を見出す勇気を持つこと。それこそが、『その場で咲く』ということだ。そして、それこそが最高の謙遜だ。
センター長は、部屋の片隅に置かれた、キノコ状の聖母マリア人形『Happy』を指差す。
センター長:さあ、研修を終えた君たちの、真の宣教が始まる。Happy の存在を覚えておきなさい。君たちが**『その場で咲く』**と決めたとき、最も平凡な日常の片隅に、奇跡は必ず現れる。ハサナン ハイヤービナー!
○
1年後。
みんな、カムカムイ船長のお墓に集まりました。
カムカムイ船長のお墓はただの石ころで、ただこの文字だけが書いてありました。
ハンサム
みんな、黙祷しました。
アカシヤさんが言いました。
「さすが我が船長。立派なクレタ人だった。」
桜がきれいでした。
みんな、大笑いしました。
おしまい。
○
Q.E.D. :。