武装
30㎜ビームマシンガン
装備
MY-28(vx)レーダー
R/JE-01統合戦術データリンクシステム
レーダー警戒装置
後方警戒センサー
ラムジェットエンジン
搭載可能兵装
各種無誘導爆弾
各種誘導爆弾
各種支援ポッド
磁気風調整ポッド
各種短距離WVRAAM
ZAAM-011アローBVRAAM
ZAAM-045アードラーBVRAAM
共和国の発展型ペガサロス開発計画「R」にマクサー社が応募したのがこのアドヴァンスドペガサロス(プロトタイプ)である。
このマクサー社案はR計画においては残念ながら不採用におわったが、この機体に南エウロペ共和国が興味を持ちZAC2082年試験導入を行った。
南エウロペ共和国はヘリック共和国からの入植者が建国した国で、その経緯からエウロペ人はこの国の事をよく思っていない。
国の内外で反政府運動は盛んで、西の隣国のガイガロス民主共和国との暫定国境線は一触即発でガイガロス民主共和国の支援を受けたゲリラが侵入してくる有様であった。
南の隣国エレミア連邦との情勢も風雲急を告げていた。
そんな中、南エウロペ共和国国防軍空軍が運用する戦闘機ゾイドRMZ-21プテラスの寿命が限界を迎えようとしていた。
プテラスの延命措置も費用対効果が微妙とあり、南エウロペ共和国はZAC2079年4月正式に後継機の選定に着手した。
当初南エウロペ共和国はヘリック共和国からRZ-010プテラスを購入しようとしたが、これはヘリック共和国から拒否されてしまった。
これにはこんな理由があった。
プテラスは今となってはヘリック共和国空軍が保有する数少ない戦闘機ゾイドであり、元となるプテラノドン型野生体は軍用ゾイドとして改造出きるほどには個体数が回復していたものの、他国に供与出来るほどの個体数では無かったためである。
そんな中ヘリック共和国は代替案として発展型ペガサロス開発計画「R」への参加を南エウロペ共和国にも呼び掛けたのである。
当初南エウロペ共和国政府は乗り気であったのだが、ペガサロスの改造機という性能に限界がある機体に空軍は反対し、RZ-010プテラス導入への政治的努力を続けるべきと主張して政府と対立してしまった。
こうして政府と空軍で揉めている間に「R」計画は大楕円を迎え、ペガサロスエクストラがローブ王国空軍に採用された。
これに焦ったのは意外にも空軍だった。
元々空軍の一部には妥協して「R」計画に参加すべしとする現実主義派がいたのだが、彼らが推していたのは計画に採用されたパノーバー・アーセナル社案ではなくマクサー社案「RMZ-08RYMアドヴァンスドペガサロス」であったのだ。
元々南エウロペ共和国国防軍空軍ではRMZ-21 プテラスを専ら対地攻撃機として運用しており(周辺諸国がまともな戦闘機ゾイド保有していなかった為)後継機にも爆弾や対地ミサイル運用の為の高い兵装搭載能力を求めていたのだ。
ところが、ペガサロスエクストラはハードポイントが三か所しか無い上ペイロードも少なかった。
一方マクサー社案アドヴァンスドペガサロスは七か所のハードポイントを有しペイロードも約900㎏も多かったので、プテラスの変わりになるのはマクサー社案しかないと空軍の現実主義派では確信していたのである。
しかし、「R」計画採用機はペガサロスエクストラが選ばれてしまい、RZ-010 プテラスの輸出の可能性も一向に見えてこない。
ペガサロスエクストラ「R」計画採用の翌年のZAC2081年、事ここに至って空軍のプテラス派もペガサロスの改造機導入に同意し空軍全体として`アドヴァンスドペガサロス´の採用を求めていく事で意見を一本化したのである。
これには当初政府も困ったが、開発費を回収したいマクサー社が南エウロペ共和国に接触、ヘリック共和国も強く反対しなかったのもありZAC2082年末にはRMZ-08RYM アドヴァンスドペガサロスの試験機3機が空軍に試験導入された。
ペガサロスエクストラとの違い
アドヴァンスドペガサロスはペガサロスエクストラと比較してスラっとしたデザインからより規模の大きな機体という印象を受ける。
しかし実際のところ機体規模に然程差はなく、アドヴァンスドペガサロスの方が少し全長が大きいだけとなっている。
一番の違いは開発コンセプトとなっている。
ペガサロスエクストラがヘリック共和国の意向を受けアードラーBVRAAM運用のみに焦点を絞り多くを求めない軽戦闘機ゾイドなのに対して、アドヴァンスドペガサロスは実際の運用国が重視しているのは対地攻撃能力だとして、ペイロードに余裕がありハードポイントも多い戦闘攻撃機として設計されているのである。
上記でも書かれている高いペイロードを実現するために、アドヴァンスドペガサロスのエンジンはマクサー社が新規に開発した大出力で低燃費のエンジンが使用されている。
最もこのエンジンも万能ではなく整備間隔が短くなっており、ペガサロスエクストラ搭載エンジンの倍となっている。
当然アドヴァンスドペガサロスのライフサイクルコストはペガサロスエクストラの倍となっており、これらの問題がR計画不採用の理由の一つとなっている。
他にも攻撃能力重視の為に機首真ん中に30㎜ビームマシンガンを搭載したのが影響し、小型レーダーしか装備出来ず索敵能力が低くなっていたり、全体的に対地攻撃能力に振りすぎているきらいがある。
南エウロペ共和国国防軍空軍はアドヴァンスドペガサロスの試験導入にあたって、試験部隊を新設した。
それが第11試験飛行隊デイブレイカーズ(11thTestSpuadron DayBreakers)である。
所属テストパイロットは空軍とドネル社(南エウロペ共和国の軍需企業)から適任者を8人選抜し編成した。
第11試験飛行隊では最初の3機の他、増加試作機5機作られ配備された。
試験はZAC2084年7月まで続けられ、途中機首部分のデザインとアビオニクス等を変更しZAC2085年アドヴァンスドペガサロスとして無事採用された。
RMZ-08RYM アドヴァンスドペガサロス(プロトタイプ)の唯一の実戦が西方大陸戦争中に起こっている。
ZAC2100年3月、ガイロス帝国空軍とガイガロス民主共和国空軍による戦爆連合に首都ニューヘリックシティが空襲を受けた。
世にいうニューヘリックシティ航空戦である。
この戦いでアドヴァンスドペガサロス(プロトタイプ)と第11試験飛行隊は、他部隊と共にレドラー等の迎撃に参加し通常AAMやビームマシンガンで6機を撃墜する戦果を挙げている。(第11試験飛行隊全体での戦果)
プロトタイプが実戦に投入されたのは後にも先にもこの戦いだけである。
某氏のコンテスト用に落書き状態で止まっていた絵を完成させた物です。
ペガサロスエクストラと比較して、よりペガサロスの発展機ぽく、より共和国機ぽくを意識してデザインしました。