配管システムを作成する
この練習では、湿式スプリンクラシステムを作成して配管を追加し、配置したスプリンクラを接続します。システムは、スプリンクラなどのシステムコンポーネントの間の論理的接続です。この論理接続により、Revit MEP で流れや圧力などの様々な分析を実行できます。防火システムを作成するには、スプリンクラを配置してから、これらのシステムコンポーネント間の論理接続を作成します。論理的接続を作成したら、[レイアウトパス]ツールを使用して配管の最初のレイアウトを作成します。次に、リボンの[レイアウトの生成]タブにある[修正]ツールを使用してレイアウトを簡略化し、レイアウトを配管に変換する前に配管の分岐を修正します。これは Revit MEP でシステムを作成するための推奨ワークフローまたは操作方法です。
重要: すべてのシステムコンポーネントは、作成するシステムか既定システムのどちらかにより論理的接続されています。論理的接続(システム)と異なり、物理的接続(配管)はシステム設計には必要ありません。ただし、配管は、サイズ変更など、物理配管ジオメトリを参照する計算を実行する場合に必要です。
トレーニングファイル
[R(ファイル)] ➤ [開く] ➤ [プロジェクト]をクリックします。
[開く]ダイアログの左ペインで、[Training Files]をクリックし、Metric\05_防火\RME_防火_設計_02_m.rvt を開きます。
システムブラウザを探索する
[プロジェクトブラウザ]で、[ビュー(専門分野タイプファミリ)] ➤ [給排水衛生設備] ➤ [消火配管] ➤ [平面図] ➤[消火配管 平面図 2階]が、アクティブビューであることを示すハイライト表示になっていることを確認します。
建物の右下のウィングを拡大表示します。
[F9]をクリックし[システムブラウザ]を表示します。
[システムブラウザ]をドラッグして、見やすい位置にドッキングします。
[システム]、[配管]を選択します。
[未設定] ➤ [配管] ➤ [湿式防火]システムを展開して、建物に配置したスプリンクラを表示(◆)します。
重要: 配置するシステムコンポーネントは、最初は[未設定]フォルダに配置されています。
スプリンクラをシステムに割り当てると、それらのスプリンクラは[未設定]フォルダからそれぞれの割り当てられたシステムフォルダに移動します。
システムブラウザを開いたままにして、システムを作成するときに参照します。
スプリンクラをシステムに接続する
図のように、オフィススペース内のスプリンクラを囲む選択ボックスを(左から右に)描画します。
[フィルタ]をクリックしスプリンクラにだけチェックを入れてOK。
[修正|スプリンクラ]タブ ➤ [システムを作成]パネル ➤ [配管]をクリックします。
[配管システムを作成]ダイアログボックスの[システムタイプ]で[湿式防火]を選択して[OK]。
湿式防火システムが作成されてシステムブラウザに一覧表示されます。配管のレイアウトパスは示されていません。
[システムブラウザ]では、選択したすべてのスプリンクラが、[未設定]フォルダから、[配管]フォルダ内の[湿式防火]という名前の新しいシステムフォルダに移動します。
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システムを確認、検証する
スプリンクラが論理的に接続されたので、[システムブラウザ]を使用して、システムを確認、検証します。
[システムブラウザ]で、スプリンクラのリストを表示します。
[湿式防火 1]の行をクリックし、平面図内で9つのスプリンクラに破線が表示されていることを確認します。
選択された湿式防火システムは、論理的に接続されていることを示す破線でハイライト表示されます。
次に、配管を作成してスプリンクラを物理的に接続します。
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初期レイアウトを作成する
[レイアウトパス]ツールを使用すると、システムのソースを指定したり、初期配管レイアウトを選択したり、配管レイアウトを容易にするための事前の修正を行うことができます。また、このチュートリアルで以前に指定した配管変換設定を検証します。 Revit MEP では、これらの設定を使用してプレビューのレイアウトパスを物理配管に変換します。
システムを選択したまま(システムブラウザで「湿式防火 1」を選択する)の状態で、[修正|配管システム]タブ ➤ [システムツール]パネル ➤ [システムを編集]をクリックします。
[配管システムを編集]パネルが表示され、システム編集ツールが提供されます。オプションバーで、システム名、システム設備、システム内の要素数を検証または修正できるようになっていることに注目してください。
[プロパティ]ウィンドウで、[システム名]に消火ゾーン2 と入力し[適用]をクリックします。
[システムブラウザ]で、[湿式防火] ➤ [消火ゾーン2]を展開して、含まれているスプリンクラを表示します。
[システム編集を終了]をクリックします。
作図領域で、消火ゾーン2 に属しているスプリンクラを一つ選択します。
[スプリンクラを修正]タブ ➤ [レイアウト]パネル ➤ [レイアウトを生成]をクリックします。
[レイアウトの生成]ツールがアクティブになり、配管レイアウトのプレビューが表示されます。
注: [レイアウトの生成]機能は、システムコンポーネントが選択されるといつでも使用可能になります。
[レイアウトの生成]タブ ➤ [レイアウトの生成]パネル ➤ [パターン]をクリックし、オプションバーで、[設定]をクリックします。
[配管変換設定]ダイアログで、次の操作を行います。
左ペインで、[本管]が選択されていることを確認します。
[配管タイプ]で、[配管タイプ : 防火(水系)]が選択されていることを確認します。
[オフセット]で、[2800.0]が指定されていることを確認します。
このオフセット高さによって、配管メインはレベル 2 より2800 mm 上方に配置されます。
左ペインで、[枝管]を選択します。
上記の配管タイプとオフセット設定は[本管]と同じであることを確認します。
注: オフセット本管とは別の高さを指定すれば、本管およびその他の障害物の上方または下方を通る分岐を自動的に作成できます。
[OK]をクリックします。
[レイアウトの生成]パネルで、[基準を配置]をクリックします。
図のように、階段の吹き抜けの右上コーナーをクリックし、基準コンポーネントを配置します。
基準コンポーネントは防火システムにソースを提供します。
オプションバーの[直径]で、150 mm]を選択します。
[オフセット]に、-3650 と入力します。
レイアウトが完了すると、これらの設定によって基準コンポーネントが、レベル 1 の下からレベル2 のスプリンクラ(2800 mm) の立上りに変換されます。
[レイアウトの生成]パネルで、[パターン]をクリックします。
オプションバーで、次の操作を行います。
[パターンタイプ]で、[ネットワーク]が選択されていることを確認します。
矢印キーを使用してすべてのパターンを表示し、パターン[4/5]を選択します。(◆)
メインの配管プレビューは、階段空間の基準コンポーネントに接続します。レイアウトパスのパターンが表示されます(青は本管の配管経路を表し、緑は枝管を表します)。
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レイアウトを修正する
[修正]ツールを使用してレイアウトをカスタマイズおよび簡略化します。
[レイアウトを修正]パネルで、[レイアウトを編集]をクリックします。
基点に接続している水平なレイアウトパスのセグメントを選択します。
平行移動コントロールが表示されます。
図のように平行移動コントロールを、オフィス/廊下の壁と、廊下のスプリンクラとの間のポイントまでドラッグします。
[レイアウトを終了]をクリックします。
配管ジオメトリ(メインと分岐)が作成されます。配管をシステムコンポーネントに接続するのに必要なすべての継手が自動的に生成されます。この配管は、レベル 2 における 3 つのオフィスについて、湿式システムのスプリンクラを物理的に接続します。
重要: レイアウトパス変換または配管サイズ変更の間に配管ジオメトリを作成しようとすると、エラーが発生する可能性があります。これらのエラーの最も一般的な原因は、配管または継手を作成するスペースが不足しているか、オフセットが正しくないためです。システムコンポーネントを再配置するか、別のレイアウトパターンを選択するか、配管を手動で修正してください。
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システムを 3D で表示する
[消火配管] ➤ [3D ビュー] ➤ [消火配管 3D Room 214]を開きます。
スプリンクラシステムがあるエリアを拡大表示します。
[プロパティ]ウィンドウの[詳細レベル]を[詳細]とする。
必要に応じて、[表示]タブ ➤ [グラフィックス]パネル ➤ [細線]をクリックします。
ファイルを保存または保存せずに閉じます。
次に、レベル 2 水防火システムを完成します。残りのスプリンクラを現在の防火システムに追加し、論理的に接続してから、配管を作成して、物理的に接続します。