手動で配管を追加する
この練習では、配管を手動でレイアウトして、閉じたシステムを作成します。平面図ビューおよび 3Dビューをタイル状に並べて表示し、配管の(物理的な)接続の作成と、配管の検証を同時に行います。
配管システムを作成するには、次の操作を行います。
ボイラーを循環配管に接続します。
床置ポンプを並列にシステムに接続します。
配管を追加して供給ループを閉じます。
冷却塔を供給システムに接続して、閉じたループを保持します。
注: 温水(往)および温水(還)の既定のカラーフィルタは、既に[表示/グラフィックスの上書き]ダイアログでこのプロジェクト用に指定されています。トレーニングファイルで作業する場合は、供給配管は暗い紫色になり、循環配管はマゼンタになります。
トレーニングファイル
[R(ファイル)] ➤ [開く]をクリックします。
[開く]ダイアログの左ペインで、[Training Files]をクリックし、Metric\02_空調\RME_空調_配管_04_m.rvt を開きます。
ビューを並べて表示する
[プロジェクトブラウザ]で、[ビュー(専門分野タイプファミリ)] ➤ [機械] ➤ [空調] ➤ [平面図] ➤ [空調 平面図 3階]が、アクティブビューであることを示すハイライト表示になっていることを確認します。
[機械] ➤ [空調] ➤ [3D ビュー]の下の[空調 3D 全体]をダブルクリックします。
WTと入力して、二つのビューを左右に並べます。
図のように、両方のウィンドウのビューを(ViewCube および[ズーム]ツールを使用して)調整し、ボイラーの接続を確認します。
垂直位置合わせの際など、コンポーネントを 3D で選択したほうが簡単な場合があります。設計や検証の際には、システムを平面図と 3D の両方で表示すると便利な場合があります。
循環配管を修正して供給配管を収容する
3D ビューで、ボイラーの温水(還)コネクタに接続している小さな配管とエルボ継手を選択します(図1)。
[Delete]を押します。
平面図ビューで、図2のように配管の部分を選択します。
次の操作を行って、配管を移動します。
[複数選択]タブ ➤ [修正]パネル ➤ [移動]をクリックします。
クリックして参照点を指定します。
カーソルを上に100 mm 移動します。
クリックして配管を移動し、[Esc]を押して選択を解除します。
3Dビューで、ボイラーを選択します。
[修正 | 機械設備]タブ ➤ [レイアウト]パネル ➤ [接続先]をクリックします。
このツールを、接続を備えたコンポーネントに対して使用し、コンポーネントと既存システムとの間の配管を自動的に作成します。このツールによって適切な継手も自動的に作成されます。
[接続を選択]ダイアログで、[接続 2 : 冷温水循環(還) : 円形 : 50 mm : Cold Water In]をクリックして、[OK]をクリックします。
3Dビューで、縦管を選択します。
接続が自動的に作成され、ボイラーが循環配管に接続されます。[接合先]ツールを使用して、接続が成功した場合に、水流が接続配管を通って伝播し、接続先の接続に基づいて適切なシステムに割り当てられることを確認します。
図1
図2
図3
メインの床置ポンプをボイラーに接続する
システムには 2 つの床置ポンプが含まれています。平面図ビュー内の床置ポンプは、上側のポンプがメインで、下側のポンプがサブです。ボイラーから 2 つのポンプまで水流を導くために、自動水流バルブが使用されています。
平面図ビューで、ボイラーを選択します。
冷温水循環(往) (上部)の[配管を作成アイコン](図1)をクリックして、配管の描画を開始します。
平面図ビューで、配管に接続されていない 2 つの接続をコンポーネントが備えている場合に、1 つの接続を選択すると、[接続を選択]ダイアログが表示され、循環接続または供給接続を選択するように指示するプロンプトが表示されます。
[タイプセレクタ]ドロップダウンリストをクリックし、[配管タイプ : Standard]を選択します。
次の操作を行って、図2のように配管を描画します。
カーソルを右に移動し、600 と入力して、[Enter]を押します。配管を描画する際に寸法を入力して、セグメントを特定の長さにすることができます。
オプションバーで、[芯の高さ]に380 と入力します。
さらに右側に長さ 600 の配管 を追加します。
カーソルを下に移動して、メインのベース取り付け済みポンプ上の中点の直前でクリックします。
注: [自動接続]オプションによって、指定された範囲内に配置されている配管への接続が試みられます。互いに近接する配管を配置する際は、[自動接続]をオフにして、意図しない配管の接続を回避するとよいでしょう。
[Esc]を 2 回押します。
3D ビューで、指定したオフセットによって水平の配管が抜け落ちたことを確認します。
平面図ビューで、メイン(上)の床置ポンプを選択します。
[機械設備を修正]タブ ➤ [レイアウト]パネル ➤ [接続先]をクリックします。
[接続を選択]ダイアログで、[コネクタ 1 : 未定義 : 円形: 80 mm : Water In]を選択して、[OK]をクリックします。
描画した配管の最後のセグメントを選択します。
配管がベース取り付け済みポンプに自動的に接続され、適切な継手が作成されます。
図1
図2
継手をT型に変更する
エルボ継手を拡大表示して、図1のように選択します。
下部のプラス記号をクリックして、継手をエルボから T 型にアップグレードします。
注: T 型継手からエルボに変更するには、T 型継手を選択してマイナス記号をクリックします。
図1
サブの床置ポンプを接続する
T 型継手を選択し、下部の接続を右クリックして[配管を描画]をクリックします。
カーソルを下に移動して、ベース取り付けポンプの交点で位置合わせされることがステータスバーに示されたら、クリックして配管を描画します。
カーソルを右に移動して、接続点が表示されたら、クリックしてポンプに接続します。
[Esc]を押します。
必要に応じて、3D ビューで縮小表示して、新しい接続を確認します。
床置ポンプを並列に接続する
平面図ビューで、メインの床置ポンプを選択し、アウト接続を右クリックして[配管を描画]をクリックします。
オプションバーで、[芯の高さ]に1200 と入力します。
カーソルを下に移動し、サブの床置ポンプの接続点に重なったら、クリックして配管を作成します。
[Esc]を押します。
各ポンプに接続するための 2 つの立配管を描画する必要がないことに注目してください。それらの配管接続は自動的に作成されています。
配管を追加して閉じたループのシステムを作成する
3D ビューで、図1のように下側の(サブの)床置ポンプにあるエルボ継手を拡大表示します。
これまでに学んだ方法で、継手を T 型コネクタにアップグレードします。
次の手順で配管を描画して、ベース取り付け済みポンプを循環システムに接続します。
平面図ビューで、サブのベース取り付けポンプ内の T 型コネクタを選択し、T 型コネクタの一番下のコントロールを右クリックして[配管を描画]をクリックします。
カーソルを下に移動して、300 と入力し、[Enter]を押します。
オプションバーで、[オフセット]に2850 と入力します。
カーソルを下に移動して、表示された配管との交点(図2)でクリックして配管を作成します。
[修正]をクリックします。
以上で閉じたループシステムが完成します。次は、システムを通過する水流を検証します。
図1
図2
供給システムを通じた水流の伝播を検証する
平面図ビューで、サブの床置ポンプから供給配管までの配管(図1)を選択し、[プロパティ]ウィンドゥの[機械]で、[流量]が 6.44 L/s であることを確認します。
水流が配管を通って伝播します。
同じ方法で、サブポンプのプロパティを表示します。
[プロパティ]ウィンドゥの[機械]で、[Flow Factor]の 0.50 、Pomp Flow 3.22 L/s (6.44 L/s の 1/2) であることを確認します。
メインポンプのFlow Factor も 0.5(50%) に設定されます。ポンプを並列に作成する際には、2 つのポンプの流量係数を、合計が 100% となる任意の組み合わせで指定できます。
[OK]をクリックします。
[Esc]を押します。
冷却塔を接続する
次に、冷却塔の配管を物理的に接続して、水流を伝播します。
3D ビューで、冷却塔を選択して右クリックし、[プロパティ]ウィンドゥの[機械]で、[Cooling Water Flow]の値が0 L/s であることを確認して、[OK]をクリックします。
冷却塔はまだ温水配管システムには接続されていないため、水流は現時点では冷却塔を通過していません。
[Esc]を押します。
[修正]タブ ➤ [修正]パネル ➤ [複数要素をトリム/延長]をクリックします。
平面図ビューで、以下の配管を選択します。
図1の①の配管を選択します。
次の二つの配管を選択して延長します。
②冷却塔に向かう上側の配管(吸入口)
③下側の配管(排出口)
冷却塔のどちらの配管も、配管システムに自動的に接続されます。
注: 配管の色は、指定されたフィルタに基づいて更新されます。
[Esc]を押します。
3D ビューで、冷却塔を選択し、[インスタンスプロパティ]ダイアログを開いて、水流が冷却塔を通過して正しく伝播していることを検証します。
[Cooling Water Flow]の値が6.44 L/s であることを確認して、ダイアログを閉じます。
ファイルを保存または保存せずに閉じます。
図1