~「いいかい、男は外に出ると7人の敵がいるって言うけど、
ぼくの場合はグランドに出ると8人の敵がいるんだよ」
(弱小クラウンライターライオンズ時代の東尾修)~
泣くな石井大和、12イニング熱投も守備崩壊で強豪関電工にダブル連敗!
東京都にマンボウが出現し春の訪れにもいまひとつ心が晴れない今日このごろ、この日ビッグアプセットはあの強豪関電工さんからのオファーで、朝8時20分開始のダブルに挑んだ。集結したのはあの聖地大宮健保グランド、みな朝5時起きで軽々と県境を越え7時すぎには集合、相変わらず美しい芝生にポプラ並木、健保グランドはやはり気分があがる。
ところがこの日、なんと石井が背中の脂肪腫除去手術を受けピッチング不能であることが判明、超強豪関電工とのダブルを前にこの日ピッチャーは石井大和一枚しかないという状況に追い詰められる。監督の視界内で西村が右肩をぐるぐる回すが、監督はこれに気づかなかったのか反応せず、石井大和にダブル完投を指示、石井大和も男気でこれを受け、並々ならぬ意気ごみで超強豪とのダブルに臨む。
【第一試合】
こうした緊張感で始まった第一試合、初回ビッグアプセットは鮮やかな先制攻撃をみせる。相手先発はダブルモーションで120km超えを軽々と投げ込んでくる本格派、これに対し先頭石井大和がレフト前に鮮やかに流し打つクリーンヒットで出塁、一気にベンチの雰囲気が盛り上がる。2番石井のサードゴロでランナーが入れ替わると、打率4割超えで首位打者街道をひた走る芝田が三遊間突破のレフト前ヒットで1・2塁、4番塚野敦也がデットボールで満塁、ここで山下が粘ってフォアボールを選び押し出しで石井が還りビッグアプセット先制だ!さらに満塁で谷上の打球はセンター前のフライ、これが地面に落ち芝田が生還、塁間で止まっていた山下がセカンドアウトとなり記録はセンターゴロとなったが超強豪相手に初回いきなり2点先制でベンチも大盛り上がりだ。
満を持しての先発石井大和、初回に相手3番にライトエンタイトルツーベースで1点を失うが、力のあるストレートと緩急ある変化球で強豪打戦を幻惑、3イニング2安打1点におさえるナイスピッチングだ。迎えた4回裏、先頭にショート内野安打を打たれたあと続く4番をエラーで出し、さらにワイルドピッチでノーアウト2・3塁のピンチ、ここで続く5番をファーストフライに打ち取りワンアウトとなり、続く6番の打球はピッチャー前の緩いゴロ、これを捕球した石井大和はサードランナーのホーム突入が視界に入り、下からのトスか上からの送球かはたまたランナータッチかで一瞬動きがとまり、結局キャッチャーへの送球が悪送球となりランナーはホームイン、2-2の同点においつかれる。
そして5回裏、ツーアウトランナーなしから相手3番にライト後方の土手にぶちこまれるホームランをくらい、遂に2-3と逆転を許してしまった。
相手投手は2回以降調子をあげ、また次々と好投手を繰りだしてくる関電工投手陣にビッグアプセット打線は結局初回の2安打2点のみで10三振を喫するなど沈黙、しかし石井大和のナイスピッチングは強豪関電工をあと一歩まで追い詰めた。この僅差の第一試合でこれはいける、と手ごたえを感じたビッグアプセットナイン、約20分のブレークをはさんで第二試合に臨む。
【第二試合】
こうして始まった第二試合、予定通り石井大和が続けてマウンドに上がるが、初回守備でいきなりつまづいてしまう。まず先頭をサード強襲ヒットで出し送りバントでワンアウト2塁から相手3番にライト前タイムリーを打たれ1点、続く4番・5番を連続フォアボールで出して満塁とすると続く6番のサードゴロで本塁封殺でツーアウト満塁、ここで7番の一塁線のゴロ、バウンドについていけずこれを芝田が後逸するエラーで2者生還、さらに続くサードゴロの大間からの送球も芝田が捕れずさらに1点追加、第一試合の守備で腰を強打した芝田、右足が動かない状態でこの回守備を退いたが超強豪相手に初回4点は痛かった。
1回裏のビッグアプセットの攻撃、相手先発は2年前のエンジョイカップ決勝で苦杯をなめたサウスポーサイドスロー、これも130キロ近い速球に鋭いスライダーを駆使する好投手だ。するとワンアウトから石井がそのスライダーを見事にレフト線へのヒット、ツーアウトから4番塚野敦也がライト線に弾き返しこれがツーベースとなるが、1塁ランナー石井はやはり体調万全ではないのかサードでストップ、結局この回無得点で終わる。
するとその後ビッグアプセット打線は関電工が次々と繰り出してくるハイレベルな投手陣に沈黙、結局第一試合と同じく初回の2安打だけで2回以降はノーヒットに押さえられてしまった。
打戦の援護が得られない石井大和はそれでも熱投を続ける。しかし3回に相手3番に今度は左中間を破られるランニングホームランを打たれ1点を追加されると、4回以降は守備陣が大きく崩れる。ここでは詳細は省くこととするが、内外野の50代選手の動きが明らかに鈍り、フライの捕球ミス、アウトのタイミングでのタッチミス等が相次ぎ、またタッチプレーが審判の眼にとまらずセーフとなる不運などもあり、ランナーがたまったところでタイムリーを打たれるという展開で試合の流れを止められず、最終的には14点を献上する完敗となってしまった。
石井大和は2試合12イニングを熱投、超強豪打戦に一歩も引かない気合いのナイスピッチングを見せたが、打戦の援護を得られないどころか第二試は合は守備陣に足を引っ張っられる状況、あたかも1970年代の弱小ライオンズ時代にひとりでひたすら投げていた東尾修状態となったが、それでも切れることなく最後まで投げ切ったその姿はあっぱれだ。
またキャッチャーで2試合貫徹した塚野敦也、肩痛で本来の送球ができない状態だが、それでも2度の盗塁阻止、送りバントのランナー3塁封殺など、随所に見事なナイスプレーで石井大和を支えた。すなわち敵は8人ではなく多くても7人であった。
いずれにせよ、50代メンバーは2試合目になると明らかに動きが悪化することが証明された。これは石井道場が足りないのかあるいは道場のやりすぎなのか、今後の大きな課題となった。しかしそんな状況の中、黙々と12イニングを投げつづけた石井大和の姿勢は見事、足を引っ張ってしまった少なくとも3名は真摯に反省し再発防止にはげむはずだ。この大宮の地で、いつか今度はオレたちが大和を助けてみせる、とひそかに誓いつつまだ日が高い大宮を後にするビッグアプセットナインであった。
~監督談話~
強豪関電工戦、1試合目は初回の先頭石井大和くんのヒットで盛り上がり、芝田のヒットと塚野敦也くんの死球で満塁、山下の押し出し四球と谷上くんのセンター前に落ちるタイムリーで2点先制という先制パンチは見事。流れは終盤までBIGUPSETペースで展開、惜しくも1点差での惜敗だったものの大和くんの素晴らしいピッチングに守備陣も必死に守るガチンコのナイスゲームでした。
2試合目は石井さん、塚野敦也くんのナイスヒットがあったが守備陣が力尽き、力投の大和くんを支えられなかったのは申し訳ない。最後まで全力で力投した男・大和くんの姿は本日のMVP!ナインの記憶に残るナイスピッチングでした!
一方、守備でもキャッチャー塚野敦也くんのナイススローで2盗3盗阻止を再三にわたり成功させる素晴らしい動き、ショート大間さんのセカンドベースでの上手いランナータッチや2試合目のショート西村の軽快なキャッチ&スロー、ライト山下の前進ナイスキャッチ、サード藪下くんのナイスプレー、セカンド田辺さんの素早いベースカバー、大河原の積極的なスイングなど、いいプレーも随所に見られたことも特筆したい。
さて来週4月17日(土)は13時から品川区民公園野球場で神宮前GreenBeansと初対戦です。
みなさんの積極的な出席表明をお願いします!
では来週!
みんな、よろしく!