ソーラークッカーの作り方:太陽で料理やお湯を作る・温める

パネル型ソーラークッカー「サン・ピース」の作り方をご紹介します。太陽の力だけを使って、料理やお湯を作ったり温めたりできます。被災地でも、必要な材料が入手できればぜひお役立て下さい。日照条件が不十分で調理まではできなくても、カップラーメンのお湯を作ったり、冷めた食料を温めたり、水を温めて顔を洗ったり、密閉できる容器があれば湯たんぽのお湯づくりにも使えると思います。

被災地や途上国でも作りやすいように、定規で測らずに作れるのがこのソーラークッカーの特徴です。


いくつか注意点をあげておきます:

● 反射素材は、アルミホイル、非常用のシルバーブランケット(アルミ素材で身体を保温するシート)が適しています。それらが手に入らない場合は、ポテトチップスなどのスナックや冷凍食品のアルミ袋の裏側(光っている面)を貼り合わせて作ることもできます。


上記素材の性能の順位としては、①シルバーブランケット、②アルミホイル、③スナックなどのアルミ袋 だと思います。


● 使う容器は金属やホーローの黒(もしくは近似の濃い色)を使ってください。スチールやアルミ缶でもOKです。手に入らない場合は、ペンキやマジックで表面を黒く塗ります。もしくは、アルミホイルをマジックで黒く塗って、それで容器をぴったりと覆って使います。


● 黒い容器(鍋)は、透明の袋やカバーで覆って保温します。これをしないと十分に温度が上がりません。考えられるものとしては、OPP袋(よくチラシなどが入っている透明の袋)、2リットルのペットボトル(容器がアルミ缶などでしたらサイズ的に使えます)、ガラスのボールなど。 普通のビニール袋を使う場合は、鍋に触れると溶けてしまいますので、触れないように工夫が必要です。


● 現行のサン・ピースでは残念ながらご飯はうまく炊けませんが、おかゆなら大丈夫です。 調理は82℃以上で進みますので、晴天であり、正しい使い方をすれば、時間はかかりますがこれで多くのものを調理することができます。被災地であれば、冷めた食料を温めたり、水を温めて顔を洗ったり、密閉できる容器があれば湯たんぽのお湯づくりにも使えると思います。


● 被災地の場合、どうしても衛生的な飲み水が手に入らない厳しい状況であれば、水の殺菌にも使うことができます。「65℃で20分以上加熱すれば、ほとんどの病原菌は死滅します。」 最低限のろ過をした水をこの方法で殺菌できれば、より安全です。


ぜひソーラークッカーを役立ててください。