地震直後の対策

地震直後にやるべき事


安全の確保

まず、身の安全を確保することが大切です。地震が起きたら、転倒のおそれがある家具から速やかに離れます。その後自分の身を守るために、テーブルや布団などの下に潜ります。テーブルの足を持つときは、床とテーブルの足に手を挟まないように、天板に近い側を持ちます。その際に、座布団やクッション、枕などで頭を必ず守ってください。もし、身近に何もなければ手を手のひらを下向きにして頭を覆ってください。手のひらを上にしていて動脈に傷をつけてしまうと命に関わることもあります。

避難口の確保

また、出口を確保することも重要です。激しい揺れでドアや窓が変形して開かなくなってしまうかもしれないからです。逃げるときは、分厚い底を持つ靴が良いです。靴にガラスが入っていないことを確認しましょう。

火の始末

揺れがおさまり出口の確保ができたら、火の始末をしましょう。海辺や河口付近では、津波の警戒も行いましょう。阪神淡路大震災までは、揺れを感じたらすぐに火の始末をするように言われていましたが、火傷のリスクがあるためにまずは自分の身を守ることが優先されるようになったそうだ。電気復旧後に火事が起きないようにするために、ガスは元栓から閉め、電化製品はスイッチを切るだけでなくコンセントを抜くことを徹底しましょう。


火を消せるタイミングは大きく分けて3回。1回目は、最初の揺れを感じたとき。強くない揺れが始まった後、2、3秒を捉えて使用していた火を消します。2回目のチャンスは、大きな揺れが収まったときです。3回目は、出火したときです。燃え広がるまでの1、2分の間ならば手近にある消火器で火を消すことができます。しかし、天井に火がとどくまでが消化器で対処できる限度です。早い段階で近所の人に火事を知らせて、燃え広がる前に火を消しましょう。

応急処置

身近なもので応急処置を行いましょう。担架がない状況で人を運ぶときは、扉や物干し竿、竹などにタオル、毛布をまいたもので代用できます。これらを使えば、大人一人くらいは運ぶことができます。火傷してしまった場合は、とにかく冷やすことを考えましょう。断水中で水が使えない場合は、コールドスプレーや保冷剤で代用できます。ひどいときは、医者に診てもらいましょう。止血するときは、心臓よりも高い位置に上げ、傷口をおさえましょう。縛るときは、糸などの細いものでは絶対に使用しないでください。細いものできつく縛ってしまうと、血が流れなくなり懐死してしまいます。そのため、ハンカチやタオルなどの太いもので縛りましょう。


何かの下敷きになったときは、とにかく音を出すことで助けを求められます。ホイッスルや携帯で音を鳴らしましょう。電話をかけることは、回線のパンクでできないことがあります。


救急用品の使用期限等を、1、2年に一度確認します。また、救命用品がなくても代用できるものはいくつかあります。 例えば、三角巾の代わりにタオル、晒しの代わりに新聞紙などが挙げられます。

安全な場所への避難

避難する前に、もう一度火の元を点検し、ブレーカーを落としたことを確認し、避難先や安否情報を書いたメモを雨に濡れない場所に残しておきましょう。頭や手足を保護できるように安全な服をきます。


荷物は体重の二割くらいに収まるよう最小限にとどめます。原則、車ではなく歩いてお年寄りや子供の手をしっかり握って移動します。崩れたり倒れてきたりするものに注意しながら、塀ぎわ、狭い道、崖や川のそばをできるだけ避けて避難します。できるだけ指定された避難場所に避難するようにしましょう。また、公共交通機関で災害にあったときには、あわてずに係員の指示に従って避難するようにしましょう。

*2011年時点での情報です。


参考

神奈川県総合防災センター『我が家の防災手帳』

消防庁本所防災館の人の話

震防災をテーマにした神奈川県立西湘高校の《調べ学習》Part2