エコノミークラス症候群
①避難所生活、車中泊をしている方は、エコノミークラス症候群になる可能性があります。エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢をしている場合に発症するリスクが高いとされています。
できる限り体や足を動かすなどの対策をとってください。
原因や症状、対策は以下を参考にしてください。
原因:
足の静脈で形成された血液のかたまりが血流にのって肺の血管をつまらせることが多く、
長時間の航空機による旅行で起こることはエコノミークラス症候群としてよく知られています。
この病気をもたらす背景には、心臓や肺の病気、悪性腫瘍、長期のねたきり状態、肥満、骨折や外傷、手術などが誘因となっていることが指摘されています。(株式会社時事通信社出版局;家庭の医学より)
症状:
足や膝が腫れてきます。次いでふくらはぎや大腿に激しい痛みがきます。一般的に片足です。(厚生労働省検疫所 FOR Traveler's Health より)
肺の血管が広い範囲でつまったときには、胸の痛みや息苦しさ、早い呼吸などがみられ、
ショックにおちいることもあります。急激に発症するのは、カテーテルの検査や手術後、長期にわたり寝ていた人が排尿や排便をしたときが多いので、注意が必要です。
(株式会社時事通信社出版局;家庭の医学より)
対策:
水分を十分に飲んで脱水を防ぎます。また、アルコールの多飲はさけましょう。
時々足と体を動かしましょう。時々歩くとよいです。また、着席中、時々足の運動をしましょう。座ったままできる運動の一例として、床につま先をつけかかとを上げ、足の親同士を3秒間押し合う。
次にかかとを床につけてつま先を上げ、同様に足の親指同士を3秒間押し合う。
これを10回繰り返す運動を、30分に1回行う方法があります。
体を締め付ける服を着ないようにします。特に、きついガードルやコルセットは避けましょう。(厚生労働省検疫所 FOR Traveler's Health より)
着席したままできる足の運動:
1. 足の指でグーをつくる。
2. 足の指を開く。
3. 足を上下につま先立ちをする。
4. つま先を引き上げる。
5. ひざを両手で抱え、足の力を抜いて足首をまわす。
6. ふくらはぎを軽くもむ。
(JAPAN AIRLINE ウェブサイトより)
②肺塞栓(そくせん)症
原因:
ずっと座ったり同じ姿勢でいたりすると、ふくらはぎなどに血栓(血の塊)ができやすくなります。
症状:
血栓が肺の血管に詰まると激しい胸の痛みや息苦しさ、呼吸困難に襲われることになります。
対策:
(1)特に車の中などで長時間同じ姿勢でいない
(2)適度に水分をとる
(3)足の運動をするなど、です。
おすすめは「足や足の指をこまめに動かす」「1時間に1度はかかとの上下運動(20~30回程度)をする」「3~5分程度歩く」などです。
朝日新聞医療サイト「アピタル」より転載。