阪神淡路大震災は大阪で、東日本大震災は東京でそれぞれ経験しました。地震の震度が同じ数値であっても広島/東京/大阪で実際に経験した揺れ方は随分と異なることを実感しました。もちろん家屋が一軒家なのか中高層のマンションなのか、免振装置の有無は?など住居の状況で大幅に変化します。しかしながら基本は地盤の強さが大きく影響しているのではないかと考えています。同じ震度であっても広島では東京や大阪に比べ揺れがとても少ないように経験上感じています。大都市圏の平野部は概して堆積岩やローム層など柔らかい地盤からできていますが、広島は地下20mあたりから花崗岩となり固い層になります。地下深い場所はどのようになっているのか柱状図で学んでみたいと思います。
これを知る事ができるよう長年にわたり全国で地震の震度調査や公共施設の地盤の把握を行うためのボーリング調査が実施されています。その成果物として柱状図があります。掘削の深さは場所により数100mの事もあれば、堆積土が深い地域では2000mを超すところもあります。柱状図には地下の地質と地震波の伝達速度が記載されています。一般に地震波の伝達速度は地盤が固いほど早く、柔らかい層ほど速度が遅くなります。広島市内の地震ハザードマップが公開されていますが、ごく近い1-2kmの範囲でも山と平野部では地質が異なるため震度が異なることもあります。が、概して広島は東京・大阪など大都市圏に比べると硬い花崗岩が基盤としてあるため少しばかり揺れが少ないようです。