54-水害

54-1. 昭和47年7月豪雨(1972年)

 この年、梅雨前線の影響で日本全国に豪雨をもたらしました。広島・己斐では西広島駅西側一帯が八幡川下流で越水し氾濫・浸水。もともとこの一帯は江戸・明治初期に埋立てが行われ田園地帯として整備された場所です。明治30年に己斐駅(現・西広島駅)が開業し鉄道の普及とともに住宅地として整備された場所です。 

 この氾濫の再発防止のため住民の強い要望で、現在のフレスタ己斐上店の前にある八幡川放水路が1989年に整備されました。大雨の場合は従来八幡川に流れていた雨水を、この貯水場から八幡川トンネルを経由し直接太田川放水路に排水を行い川の氾濫を防ぎます。

 この貯水場には八幡川沿いの山から北は畑峠・東は己斐大迫・西は紅葉谷や広電団地など3方向から雨水があつまります。そのため砂状になった真砂土が毎年1~1.5mほど堆積するため毎年撤去し整備あされています。

 このトンネル整備のため周辺の地質調査が行われました。それらを記載した断面図には現在の広島市西消防署・己斐出張所近辺に断層が見つかりました。