2018/2/9 Final Exam

投稿日: 2018/02/09 16:46:31

記録

    • [2月8日木曜日の当別オフィスアワーズ: 1300-1605にひとり,1437-1605 にひとり]

    • 期末試験は5名受験.1030開始,全員が12時まで残った.時間は十分あったが悩んでいた感じ.

事務連絡

    • 期末試験問題・正解例・配点・採点基準は Moodle のコースページに掲載した.

      • 期末試験の採点は以下の3種類の点数を別々に計算して念入りに行った: (i) 獲得点を手計算で合計した点数,(ii) 獲得点を自動で合計した点数,(iii) 減点を手計算で合計した点数.

      • 期末試験のできはこの科目を毎年担当し始めた2009年以来最低だった模様.学問基礎科目に文系理系の縛りが導入されたことが関係あるのだろうか? まあ,これ以上問題を難しくする必要はないことはわかった.去年までは自学自習は週4時間が標準という基準から見て甘すぎるんじゃないかと気になっていた.

    • 過半数の学生が失点した問題は去年は8題中2題で,今年は9題中7題.問題1, 5, 9には満点がおらず,それらおよび問題7で平均点が配点の6割を切った.これらはすべて「試験対策用課題一覧」にあったし,最初の2つは中間テストでも出題した:

        • 問題 1. 演習2.5の類題.支配とナッシュ均衡の定義.10点配点なんだが,5名中4名が2点しか獲得しなかった.あんなに出ると言ったのに.(この問題ができてなかったら大学数学を学んだレベルに達していないと判断できるので,残りの問題は採点せずに「不可」をつけてもいいくらい基本的な問題.)

        • 問題 5. 演習3.8の類題.部分ゲーム完全均衡の問題.展開形を戦略形に直す (i) で3名が失点.中間 in-class に出したときは戦略を与えていたが,makeup ではちゃんと書かせたのに.

        • 問題 7. 演習3.9の一部.繰り返し囚人のジレンマにかんする真偽問題.単なる勉強不足.

        • 問題 9. 演習4.12で n= 3 のケース.第一価格封印オークションの問題.(i) で問題中に「落札したときの利得」は「評価額から支払額を引いた値」とあるにもかかわらず2名が b - x と答えた (問題中に x は評価額で b は入札額とあるから正解は x - b).「必ず出題する,難しいから何回も読んで理解して」と言ったんだけど.

      • [追記] 上記の4題中3題は Web テストでは出題しなかった.多少は Web テストの効果があったのかなという感じもなくはないが,出題した問題1の壊滅的結果を見る限り効果はなかったのかなという感じもする.その問題については例えば支配の定義で (s_2, s_3) が正解のところに s_1 という選択肢を混ぜるなど,考えうる誤答をいくつも選択肢として挙げていた.しかし期末では Web テストに選択肢で挙げた誤答とまったく同じ間違いをした答案が多かった (上例の支配の定義については全員).学生が選択肢を十分吟味していないことははっきりした.吟味しないのは一義的に学生の責任なんだけど,こちらができる対策は今後もやっていきたい.

        • これまでは代表的な誤答例は演習のリマークに挙げていた.それよりは多肢選択問題の選択肢として与える方が学生の目には止まりやすいんじゃないか.Web テスト導入はその点ではよかったはずだが,あまり効いていない.

        • 選択肢の数をもっと減らせば吟味はしやすくなるかもしれない.ただ,いろいろある誤答のパタンを網羅するためには,問題数を増やさなければならなくなる.似たような問題が続いて退屈かもしれない.

        • この問題を含めできの悪かった問題については,もっと初歩レベルの問題を追加することはできる.ただ,補助教材に追加しても授業で扱わないと学生はあまりやってくれないため,これまでは問題を追加することをためらっていた.Web テストであれば学生は一応は回答してくれるので,これまでのようにためらう必要はないかもしれない.

      • 期末試験問題は返却しない.内容を確認したい人は三原オフィスへ.あらかじめメールで連絡を取った方がいい.

    • 試験結果 (中間試験,Web テスト,期末試験,それら合計の平均点・中央値・得点分布および成績評価 [秀はS, 優は A, 良は B, 可は C, 不可は X] の分布) はこちら.

babygames17record
    • 期末試験の各問題ごとの得点分布・平均・中央値は,上のスプレッドシート左下の「期末詳細」タブをクリックすると現れる.得点分布は問題ごとに高い得点から順にリストしており,特定の行に横に並ぶ点数は特定の学生のものでは無い.

    • 7点を上限とする救済点 (ボーナス点) として,3名が4点を獲得した (Web テストで3点と学期始めアンケート解答で1点).残り2名は2点追加の6点を獲得した.でも「不可」だった人はボーナス点7点ぜんぶをもらっていたとしても60点に届かない点数だったので,救済しようがなかった.

    • 個別の成績は学生 Gmail 宛に送った.届いた成績が大学から後日受け取った成績と一致していない場合は,修学支援グループに「成績調査依頼票」を提出のこと.

      • 以下の全項目の値が確認できる (このような詳細な情報を提供していることを知ることもなく終わってしまう人が毎年のようにいるけど): 更新後中間,Webテスト,期末,総点 (期末受験者),調整前評定,Webテスト以外の救済点,救済点コメント,救済後総点 最終評定,期末1,期末2,期末3,期末4,期末5,期末6,期末7,期末8,期末9.

      • Moodle コースページは 4月1日以降のいずれかの日に閉鎖する予定 (ゴールデンウィークまでか?).必要なファイルは各自保存すること.

      • [教員向け情報] Moodle に成績評定を載せる方法はアップデートしなかった.

    • ゲーム理論についてもっと知りたければ,あらためてシラバスの「参考文献」欄を見るとよい.読み物の類いも載っている.

      • もちろん補助教材の読書案内も参考に.特に経済学科の学生には,「はじめに」にある「経済学を学ぶ方のための読書案内」を何度も参照して,経済学マスターのためのプランを作ってみることを勧める.

    • なにか相談したいことがあったら今後も会いに来てくれていい.ただしメールで連絡をとっておかないと捕まりにくいだろう.学問一般とか若者・学生事情にかんする雑談,経済学関連分野大学院進学にかんする相談など歓迎する.一方,普通の就職とか経済情勢なんかについて尋ねてくれてもあまりためになることは言えないと思う.また,自分はひとの名前だけでなく顔もすぐ忘れてしまうので,ゲーム理論を取っただれだと教えてくれないと分からないかもしれない.

では,ごきげんよう!