Shimazu2008

Shimazu T, Inoue M, Sasazuki S et al.

Coffee consumption and risk of endometrial cancer: A prospective study in Japan.

Int J Cancer: 2008 Nov 15;123(10):2406-10.

コーヒーの飲用によって子宮体がん(子宮内膜がん)の発症リスクが低下することを見いだした、JPHC studyからの報告。JPHC studyは厚労省がん研究助成金による共同研究で、日本人を対象とした大規模コホート調査の結果から、これまでにも肝細胞がんほか多くの疾患について、日本人でもコーヒー飲用と発症リスクの低下に相関があることを明らかにしてきた。今回の報告では、一日1-2杯以上を飲用する女性では、子宮体がんの発症リスクが約2/3になる(1-2 cup/dayで0.61)ことを見いだしている。子宮体がんリスクとコーヒー飲用の関係については、これまであまり報告がないが、スウェーデン、ギリシャ、日本の症例対照研究(case-control study)で、それぞれ発症リスク低下もしくはその傾向があることが報告されている。コホートとしては今回の論文が初めてのものであり、今後、他のグループによる追試験によって確認されていくことが期待される。

医学/がん:疫学(コホート):コーヒー飲用する女性では子宮体がんの発症リスクが低下(重要度★★★)