ホーム→黙示録註解→第9章 第一の災い(いなご)、第二の災い(二億の騎兵)
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いよいよ、三つの災いが開始される。
●地(第一の災い(いなごの害))
第五の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、第一の災いが始まる。
第一の災いは「いなごの害」であって、額に神の印がない人たちに五ヶ月の間、いなごが害を加える(cf.黙示録3.10)。
いなごが与える苦痛は、人がさそりにさされる時のような苦痛であり、その時には、人々は死を求めても与えられず、死にたいと願っても、死は逃げて行くのである。
この第一の災いは、サタンが天から地に落ちて(cf.黙示録12.9)、底知れぬ所の穴を開くかぎが与えられることによって始まる。
サタンが底知れぬところの穴を開くと、いなご(悪霊たち)が出てきて、彼らに地のさそりが持っているような力が与えられる。そして彼らは、五ヶ月の間、人間に害を加える。しかし人が死ぬことはない。これはまだ、血の報復ではないのである。
いなごたちは、底知れぬ所の使と呼ばれその名をヘブル語でアバドン、ギリシア語でアポルオンという名の王をいただいている。この王は、海から上ってくる獣の十一本目の角であり(cf.黙示録13.1、17.11~12)、その名のゲマトリアが六百六十六の終末の獣であり(cf.黙示録13.18)、不法のものであり(cf.二テサ2.8)、一つの小さい角である(cf.ダニエル7.8、8.9)。サタンは底知れぬ所の穴を開くことによって、いなごの後に、この獣を解き放つのである(cf.二テサ2.9~10)。
第一の災いは、ここで終わる。
●地(第二の災い(二人の預言者と獣との戦い))
第六の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、第二の災いが始まる。
この災は、神が活動を許す二人の証人(預言者)と終末の獣(アバドン)との戦いによって生じる災いであり、人間の三分の一が殺される。この戦いは四十二か月(三年半)の間続く。
天の金の祭壇の下にいる殉教した人びとの数が満ちて(cf.黙示録6.11、11.1)、定められたその時、その日、その月、その年が到来すると、金の祭壇の四つの角から声が出る。
□金の祭壇の四つの角□「大ユウフラテ川のほとりにつながれている四人の御使を、解いてやれ」
解き放たれるこの四人の御使は、二億の騎兵を有する騎兵隊の長たちである。彼らは神の軍勢であり、後にイエスの二人の証人と協働して終末の獣と戦う。
騎兵の乗る馬の口から出て来る火と煙と硫黄とによって、また、馬のへびのような尾にある頭によって、四十二か月(三年半)の間に人間の三分の一が殺される。これは、血の報復である(cf.黙示録6.10)。