第8章

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巻物の表(おもて)に記された予告編的ビジョンが終わり、第七の封印が解かれて、いよいよ物語本編が始まる。


第七の封印が解かれる。

本編開始の前に、嵐の前の静けさのように、天に半時間ばかり静けさがあった。これは、幕間(まくあい)である。


●天(物語の開始)

神のみまえに七人の御使が立っており、彼らに七つのラッパが与えられる。

たくさんの香が与えられた別の御使が出てきて、金の祭壇に「香」と「すべての聖徒の祈り」がささげられる。御使に与えられているたくさんの香は、二十四人の長老たちから渡された「血の報復を求める聖徒たちの祈り(cf.黙示録5.8)」である。これは、巻物の外に記されていたのと同じシーンである(cf.黙示録6.10)。この祈りにより、物語が始動する。


以降、七つのラッパが順次吹き鳴らされることで物語が進行する。

第一、第二、第三、第四のラッパでは、第三の災いの最後に起こる第七の鉢の災害の様子の三分の一までが予告的なビジョンとして現れる。

第三の災いの第七の鉢の最後には、これらは三分の三(100%)まで災害が進むのである。


●地(第三の災いの第七の鉢の前半)

第一の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、地上の三分の一までが焼かれて、災害にあう。

第二の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、海の三分の一までが血となり、災害にあう。

第三の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、川とその水源の水の三分の一までが苦くなり、多くの人が死ぬ災害にあう。

第四の御使が、ラッパを吹き鳴らすと、太陽と月と星の三分の一が打たれて、一旦暗くなる(cf.ヨエル2.31)。このあと太陽は灼熱し、人々を焼くのである(cf.黙示録16.8)。


ここまでの第一、第二、第三、第四のラッパの災いは、第七のラッパの第七の鉢で起こる災いの先見的ビジョンである。


この三分の一が打たれる頃、聖徒たちは、キリストによって空中に引き上げられる(cf.マタイ24.21~22、一テサロニケ4.16~17)。これは、ハルマゲドンの戦いの後のことである(cf.マタイ24.28~31)。


最後の災害の予告的ビジョンが終わり、この後、第五、第六、第七のラッパが吹き鳴らされると、いよいよ三つの災いが下される。


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