車の運転しやすさを比較した話

今でも運転下手な僕であるが、今の車に乗り換えてから、(といってもいままで運転していたのは家族の車だけど)

とても運転しやすいと感じている。これはなぜか考えてみる。

これは個人的な感想なのだけど、バック駐車と右左折時が車の運転しやすさを感じる。あとはすれ違い。

すれ違いに関しては、そもそもの車幅、サイドミラーからの視認性が大きく関わってるのは感覚的にわかるので割愛する。

じゃあ右左折時はどうか。内輪差、外輪差が出てくる。これを今回計算で、前乗っていた車(サンバーバン)、今の車(コペン)、そして今週末運転しなければいけない車(セレナ)で比較する。

また、バック駐車時にどのような空間配分をするべきか、簡単に計算してみる。

右左折の話

右左折時するとき、まずハンドルはまっすぐにしておき、ある地点でハンドルを一定の角度に変更、そして車体が90度回った時点でハンドルをまっすぐに戻す、という方法で曲がるとする。

このとき、道を完璧な平面、車体を完璧な直方体とし、サスペンションは微動だにせず、進んでいるときにはグリップが無限大だと仮定する。

ちなみに、ハンドルを最後まで切ったときに、一番外のタイヤが描く弧の半径を最小回転半径というらしい。

車体の一番外側が描く弧の半径を実用外側回転半径、車体の一番内側が描く弧の半径を実用内側回転半径というらしい。

ちなみに、図を見ればわかるが、実用外側回転半径は(トラックとかでない限り)車体外前の部分となっている。

また、外側ミラーと車体外後ろの描く弧の半径を調べてみると、大体の車種においてミラーのそれのほうが大きい。つまり、曲がる前において外側に空間は基本的にいらないことがわかる。

もう一つ仮定をする。曲がるとき、人が中に乗って運転しているが、

このとき中に乗った人が角を過ぎてから曲がり始めると仮定する。

着座位置が前なら、もっと手前で曲がれるだろう。

さて、もう図を見てわかるだろうが、同じ回転半径、車体サイズでも、着座位置によって角と車体に必要な距離(内側に必要なスペース)は変わってくる。

着座位置が後輪に近いほうが角と車体に必要な距離が短くなる。逆に曲がった先の道幅は必要となってくる。

これが回転半径が6mのときの車のデータに当てはめたときのそれぞれの数値である。すべて数値の単位はmmである。

ミラーの位置や幅、リアオーバーハング、着座位置は図面(というか写真)から推測した数値をもとにしているので参考までに。

考察

やはりコペンはやはり着座位置が後ろにある関係で、横切るときに前に出てしまう。(5.7m) これは運転しててもちょっと感じることがあった。

それと引き換えに曲がるときに内側に必要なスペース(≒内輪差)は7cmと小さい。ミラーの幅より小さい。

壁の立っている角を曲がるときは、寄せた際にミラーが擦らなければ絶対に後輪を擦ることがなくなる。何も考えなくても曲がれちゃうのだ。

それに対し、車体サイズが同じ軽のサンバーは、なんとセレナ以上に内側に必要なスペースが出てくる。

サンバーバンの右左折が苦手だった理由が見えてきた。よく「左折時は車を左に寄せろ」とか習うが、サンバーの場合30cm以上左に空間がないと後輪を擦ることになるのだ。加えてサンバーは側面が平面であるから、道の白線との比較がしやすく寄せやすい。何も考えずにギリギリまで寄せてしまうと、後輪付近を擦る結果となる。

家族から、乗りはじめのときに「普通の車と一緒だが運転席が前にあることだけ覚えておけばいい」と言われていたが、それはこういうことだったんですね。わからんよ

まとめ

外側・内側どちらにおいても、ミラー幅程度のスペースは空けておくべきである。それに加え、内側に+30cm程度まで空間を開けておけば擦らない。

着座位置が後ろにある場合は、どんな半径で曲がろうとも、基本後輪側は擦らない。どちらかというと車体前方を気にするべきである。心配なら回転半径を短く曲がり始めれば前を擦る確率は減る。

バック駐車の話

まず、90度回転してバック駐車する軌道は右左折と一緒である。

駐車スペースの幅が3mと仮定。また、車ごとの比較ではないため、ハンドル目いっぱいまわした場合=最小回転半径で計算。

90度回転したときに駐車スペースの左右ど真ん中にいるための各幅は以下のようになる。

次に、45度回転してからバックで45度回転する場合を考える。

図で見ればわかるが、こちらは駐車側に車体を寄せてしまえる(=適正に幅を開ける必要がない=簡単)という利点がある。

しかし、道幅が90度の時より多く必要となる。大体の場合、必要な道幅は全長より長くなる。

まとめ

・道幅が狭い場合は、90度で入っていったほうが良い

・反対の壁から130cmぐらい離れていれば擦ることはない

・数値的には、車によるが、大体道の真ん中らへんが安パイな良い気がする

・それでも60度ぐらいの角度で行ったほうが良い気はする…

・道幅に余裕があるときは45度で行ったほうが、駐車スペースからみた角度が小さくなるので、入れやすい

所感

体感していた運転しやすさがどういったところから来ているかを推測し、また、どのように運転するべきかを認識することができた。

「曲がるときは後輪を通る円弧で考える」「車の一番外側を描くのは前の外側の角である」といった2つの基本的な点を頭に入れておくことが重要であると改めて認識できた。


注意事項

本計算において、主要諸元から得られるデータはそのまま引用し、得られなかったデータは図面からの「ここだろう」という位置を割り出して値を使っている。

また、トレッドの数値は前輪のものを使用している。

どっかで計算違いをしている可能性はある。


おわり。