留学・海外便り(アメリカ編:2014年度)

世界を歩く・学ぶ・識る

「アメリカ・シアトルボランティア研修」

猪野雄太(3年・本田ゼミ)

<主な活動内容>

 私はアメリカ・シアトルのシニアサービスというNPO団体で活動をしました。このプログラムに参加しようと思った理由は、ボランティア先に日本人がいないため英語力が試されると考えたからです。なおかつ高齢者やハンディキャップをもった方々を対象にしているNPO団体を体験することで日本が今必要としている介護職というもののあり方について深く考えることが出来ると思ったからです。

シニアサービスでの活動内容は以下の2つです。

1つ目がミールズオンホイールズです。これは高齢者やハンディキャップを持った方々に対して食事を自宅までデリバリーするサービスです。

2つ目がプレゼンテーションとその準備です。これは、まえもって元教師の方にレクチャーをして頂き、現地の人たち15人程度の前で日本の伝統や教育についてのプレゼンテーションをするというものです。

以上の他にもオフィスワークやスピーキングサークルなど現地の人びとと触れ合える様々な体験をしました。

<感想>

 私が留学を体験して真っ先に感じたことは、アメリカの直面する問題について考える機会を得られたことです。ミールズオンホイールズの活動目的は、ただ単純に食事をデリバリーするというものではなく、食事以上に会話や人とのつながりもデリバリーすることなのではないかと感じました。私は中学生の頃にマレーシアに住んでいたのですが、当地では、アメリカや日本のように、高齢化や住民同士の関係の希薄さを感じることはありませんでした。マレーシアは発展途上であった一方で、高齢化にも直面しておらず、近隣住民同士の密な関係が築かれていたように感じます。そういう意味では三つの国を比べることで先進国と発展途上国が抱える問題の違いを実際に体験することができました。

<将来の展望>

 今回の留学ではシニアサービスの方々から直々に、シニアサービスが何を何のためにしているのかうかがい、実際にその活動に参加することでアメリカが直面する諸問題について学びました。私はこれまで日本だけに視野が向いていましたが、これからは海外にも積極的に目を向けて、日本の直面する様々な問題の解決策を考察していきたいと思います。