社会文化システム学科

社会学部 社会文化システム学科は、2020年度入試をもって募集を停止し、   2021年4月に「社会学部 国際社会学科」へ発展的改組いたしました。

教育目標

社会文化システム学科では、「社会」と「文化」を有機的かつ複眼的にとらえる理論的枠組みを身につけ、蓄積した語学力と強い現場志向を持った若い人材を育成していきたいと考えています。学生には、英語やその他の外国語の積極的な履修を求めています。


概要

社会文化システム学科の成り立ち

社会文化システム学科の成り立ちの基本は、文字通り「社会」と「文化」と「システム」にあります。私たちはこの学科を設置するにあたって、この三つの関係を次のように考えました。 まず、「社会」を制度や組織に代表される「相対的に不変な相互作用の実体的体系」とみなし「文化」をその「社会を創造し継承してくための規範的体系」と考えます。 この視点にたったとき、「社会」と「文化」は不可分一体のものとして把握されることになり、こうした不可分一体性を私たちは「社会文化システム」(socio-cultural system)としてとらえます。学科名を「社会文化システム学科」とした理由はここにあります。


現在、世界で生起している社会現象・社会問題

現在、世界で生起している社会現象・社会問題のいくつかは、このような「社会」と「文化」のせめぎあう地点において発生しているとみてよいでしょう。 世界各地に頻発している民族紛争・民族問題は宗教(=文化)対立を根底にはらみながら、時に制度としての国家(=社会)を動揺させ、時に国家を一体化させるに至る複雑な様相を呈します。 世界規模での今日の種々の問題を考察する際、私たちが掲げる「社会」と「文化」を一体不可分のものとみなす視点は、きわめて有効かつ豊かな分析枠組みを提示してくれることになります。


「社会」と「文化」と「システム」の三位一体的把握

「社会」と「文化」と「システム」のこうした三位一体的把握は、民族紛争・民族問題に限らす、私たちの身の回りで発生しているさまざまな「犯罪」行為に対する過剰ともいえる関心、「新しい宗教集団」をめぐるセンセーショナルな反応、 中学生や高校生をも含めた「若者」の行動への忌避と寛容さといった多様な社会問題・文化現象の分析にきわめて有効な枠組みを提示してくれるものと私たちは考えます。

社会文化システム学科では、以上の基本的な考えをふまえて、「社会」と「文化」を有機的にかつ複眼的にとらえる理論的枠組みを身につけ、蓄積した語学力と強い現場志向を持った若い人材を育成していきたいと考えています。


特色

社会文化システム学科では、「社会文化システム論演習」(通称ゼミ)が1年次から4年次までの必修科目として設置されています。学年ごとに幅広い問題を扱いつつ、社会と文化の両面から鋭く分析し理解しようとするのが、本学科のゼミの特徴です。 文化現象を社会システムとの関連でつかむ必要があるという姿勢から、基幹科目として、社会学・文化人類学・地域研究を置いています。また、地域研究に必要な語学教育も重視しています。