第22回新産業酵母研究会

講演会

日時:2022年1118日(金)(14:00から)

Zoomによるオンライン開催


プログラム

14:00~14:05

はじめに (太田 明徳 会長)


14:05~15:05

環境DNA解析を用いて菌類多様性に迫る

松岡 俊将(京都大学フィールド科学教育研究センター)


菌類は、世界中で150万種とも600万種とも推定されているが、実際に何種いるのか、いつどこにどんな菌類がいるのかといった、多様性の空間・時間パターンとその成立・維持要因は未解明の部分が多い。私は、これまで森林に生息する菌類を主な対象として、環境傾度に沿ったサンプリングや同一調査地での繰り返しサンプリングとDNAメタバーコーディングを組み合わせることで、多様性パターンと環境変数や空間・時間距離の関係を調査してきた。今回は、これまで行ってきた菌類多様性パターン研究と、水中の環境DNAを用いた森林の多様性探索アプローチについて紹介を行う。


Environmental DNA Analysis for Fungal Diversity

Shunsuke MATSUOKA (Field Science Education and Research Center, Kyoto University)


15:05~16:05

転写因子を活用した遺伝子発現系の改良:メタノール資化性酵母における試み

高木 忍(農林水産省 新事業・食品産業部)


メタノール資化性酵母Pichia pastoris (Komagataella phaffii)では、メタノールにより強力に誘導されるアルコールオキシダーゼAOX1プロモーターなどを利用した異種タンパク質発現系がよく知られているが、この強力なタンパク質発現系をメタノール非依存的に再現するため、メタノール資化性遺伝子を制御する転写因子に着目して改良を試みた。メタノール誘導時と脱抑制時に働く正の転写因子KpTrm1pとMxr1pを各々構成的に発現させたところ、AOX1プロモーターをメタノールの添加なしに発現させることができたが高い発現量は得られなかった。これに対しDAS1プロモーターの場合は、KpTrm1pを構成的に発現させることにより、比較的高い発現量が得られた。発現量をさらに向上させるため、DAS1プロモーター中のメタノール誘導に関わるUASを同定しこれを増幅したところ、メタノール添加時における発現量を培養槽で4割向上できたが、メタノール無添加では増幅の効果が見られなかった。改めて検証したところ、KpTrm1pの構成的発現に影響を及ぼす別の領域を見出した。このほか、他のグループによるPichia pastorisのメタノール非依存的発現系の開発例などを紹介する


Modification of heterologous gene expression system with Pichia pastoris (Komagataella phaffii) by engineering of transcription factors

Shinobu TAKAGI (MAFF)


休憩 (16:05~16:20)


MINCYサロン

16:20 ~17:00

サステナブルな食の未来実現に向けてのPlant-Based Foodの取り組み

~大豆たんぱくの食品素材への活用~

荒木 秀雄 (不二製油グループ本社株式会社 未来創造研究所)


不二製油グループは植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来の実現を目指して事業を展開しています。創業以来、油脂とタンパク質を中心に研究開発に取り組み、様々なPlant-Based Food(PBF)をご提供してきました。これらの製品について紹介します。

Plant-Based Food for a Sustainable Food Future

Utilization of Soy Protein as a Food Ingredient

Hideo ARAKI (FUJI OIL HOLDINGS INC. Research Institute for Creating the Future)


17:00~17:05  

事務局からの連絡



講演会参加費: 無料 申し込み:(参加申し込みにはメールアドレスが必要です) 下記のアドレス宛に、メールにて、下記の情報をご記入の上、参加申し込みをお願いし ます(参加者氏名、ご所属、電話番号、講演会招待状(URL 等)配送用メールアドレス)。

連絡先:農研機構 北本宏子・産総研 森田友岳 mincy-ml@ml.affrc.go.jp

電話 029-838-8355


〆切り 2022 年 11月14日 (月) 正午厳守