研究協力者プール利用マニュアル

全体の手順

本プール利用の流れは以下のようになります。

  1. プール利用申請を行う。

  2. Sona-systems上で研究(Study)を設定する。

  3. 実験を行う時間枠(Timeslot)を設定する。

  4. 参加者を募集する。

  5. 予約状況を確認する。

  6. 実験を行う(参加者に緊急の連絡を入れる)。

  7. 終了したStudyをdeactivateする。

  8. 年度末に研究報告書を提出する。

プール利用申請

KPPP homepageに設置されている利用申請フォームから申し込んで下さい。共同研究の場合、メンバーに慶應文学部の専任教員が入っている必要があります。申請後、1週間で利用の可否をご連絡いたします。なお利用が許可前でも、StudyをInactiveな状態(募集を行わない状態)で設定していただけます。Timeslotを設定することもできます。スムースな実験実施のために「利用申請」と「InactiveなStudy設定」を並行して進めることをお勧めします

KPPP: 利用申請ページ

研究(Study)を設定する

作成できるStudyの種類

Sona-systemsでは以下の4種類の実験・調査を実施することができます。

一般的な実験室実験

一人もしくは集団実験の参加者管理ができます。

2回来てもらう必要がある実験室実験

記憶実験のように後日の参加が必要な実験室実験の参加者管理ができます。

システムの機能を用いたオンライン調査

プール登録者を対象として、Sona-systems上のアンケート機能を用いたオンライン調査ができます。

外部システムを用いたオンライン調査

Survey-monkeyやQualtricsなど、外部のWeb調査サービスとの連携ができます。

一般的な実験室実験の設定方法

もっとも一般的な実験室実験の設定方法を説明します。その他の研究の設定方法はSona-systems社提供のマニュアルなどを適宜参照して下さい。

慶應文学部協力者プールにアクセスする

https://keio-bun.sona-systems.com

ユーザ名とパスワードを入力してログインします。

"Add New Study"を選びます。紺色の帯の中にあります。

Standard StudyPaidを選び、Continueをクリックします。

Paid:謝金を払う場合。

Credit:授業クレジットを出す場合。ただし慶應文学部プールでは、2016年度現在、Sona-systemsを用いたクレジット付与は認められていません。

特に謝礼のない場合はPaid、Creditのどちらを選んでも構いません。

次の画面で参加者にたいする研究の説明を書きます。

Basic Study Information(基本情報)

基本情報はプール登録者(募集対象者)への研究の説明になります。正確で分かりやすい記述を心がけましょう。

Study Name:実験名

Brief Abstract:実験の簡単な説明

Detailed Description:実験の詳しい説明

Eligibility Requirement:参加条件(例:男性のみ、など)

Duration:実験時間(分)

Payment:謝礼

Preparation:参加者に求める準備(例:”朝食を抜いてきて下さい”)

Researcher:担当する研究者を右側リストに移します。

倫理委員会Approval Code:倫理委員会からの審査番号。

Approved?:倫理審査の承認の有無を回答。

Active?:YesにしたStudyだけが参加者の画面に表示されます。

Advanced Settings

より詳細な設定を行います。必ずShared Commentにプール運営グループへの利用申請を記入して下さい

Pre-Requisites

これまでに特定の研究に参加したことがある人だけが、参加できるようにします。

Disqualifiers

これまでに特定の研究に参加したことがある人は、参加できないようにします。

Course Restrictions

特定の授業(Course)の履修者だけが参加できるようにします。実験参加によって授業クレジットを与える場合に有用です(但し2016年度は倫理申請上、Sona-systems上でのクレジット付与は認められていません)。授業名をシステムに登録する必要があるので、運営グループに問い合わせして下さい。

Invitation Code

特定のコードを持っている人だけが参加できるようにします。授業の履修者だけを対象に実験/調査を行いたい時に、上述のCourse Restrictionを用いるよりも簡易です。

Is this a web-based study?

オンライン調査の際はYesとなります。

Study URL

オンライン調査の際に用います。また実験の詳細な説明を参加者に明示したい時にも使えます。

Should the Researcher receive an email notification when a participant signs up or cancels?

参加予約/キャンセルが入った際に、メール通知を受け取るか設定できます。基本的にYesをお勧めします。

Researchers at Timeslot-Level

複数人で実験を回している時に、時間枠(Timeslot)ごとに担当者を割当てできるようにするか設定します。基本的にYesをお勧めします。

Automatic Credit Granting

授業クレジットを配布する際に使います。実験終了後24時間で、自動的に「参加した→クレジット付与」と処理するかを設定します。取り敢えずYesにすることをお勧めします(但し2016年度は倫理申請上、Sona-systems上でのクレジット付与は認められていません)。

Shared Comments

全てのResearcherユーザに見えるコメントです(参加者には見えません)。利用申請時に送信したメール本文と、承認を受けた年月日を記入して下さい。

Private Comments

Studyに割り当てられているResearcherだけが見られるコメントです。研究チーム内での備忘録などにお使い下さい。

時間枠(Timeslot)を設定する

Timeslotとは

実験を実際に行う時間枠をTimeslotと呼びます。例えば「9月1日の9時〜9時半に4名の集団実験を実験室Aで行う」といったものです。プール登録者は自分の都合があうTimeslotに予約を入れます。

Timeslotをまとめて作成する

Timeslotの作り方はいくつかありますが、ここでは一定のルールでまとめて作る例を示します。

Studyの画面でView/Administer Time Slotsを選びます。

Add Multiple Timeslotsを選びます。

Timeslot作成のルールを指定します。

Number of Timeslots:一日に何個のTimeslotを作るか指定します。

Date:実験を行う日を指定します。

Start Time:最初のTimeslotのスタート時間を指定します。

Free time between slots:実験と実験の間の空き時間を指定します。

Move timeslots to business hours?:後述の裏ワザで使います。通常はNoで良いです。

Business Hours Start:一日の作業の開始時間を指定します。

Business Hours End:一日の作業の終了時間を指定します。

Number of Participants (Per timeslot):1 Timeslotあたりの募集人数/参加人数。

Location:実験の実施場所を選択。実験室名などを追加したい場合は管理グループに連絡して下さい。

Timeslot作成上のTips

まとめて作成して削除が賢い

Timeslotは一つずつ作ることも可能ですが、効率が悪いです。一日分、一週間分など、まとめて作成してから、実験の出来ない枠を削除するほうが効率が良いです。

午前、お昼、午後を分けて作成する

授業時間に合わせて実験を行う場合、授業は90分、昼休みは60分のため、同じルールで作成すると、Timeslotと授業時間がずれてしまいます。このような場合は、Business hourを午前のみ(9:00-12:15など)として、まとめて作成。同様に、昼休みだけ、午後だけとして、分けて作成すると効率が良いです。

一週間分を作ったら翌週へコピー

「月曜日は午前中、火曜日はoff、水と木は午後、金曜日は一日中」といったスケジュールで数週間にわたって実験を行うことがあるでしょう。そのような時は、最初の週の分だけを作って、翌週へはコピーすることができます。Add Multiple Timeslotsの画面下部に、一週間分をコピーするばしょがあるので、ここを利用します。

数日分のTimeslotをまとめて作成する

Move timeslots to business hours? を利用することで数日分のTimeslotをまとめて作成することができます。例えば、月曜日から金曜日まで、毎日9時〜12時まで、30分の実験を、空き時間なしで行う場合を考えましょう。1日あたりのTimeslotは9つとなります。5日間で合計45 Timeslotを作成することになります。そこで次のように設定します。

Number of Timeslots:45

Date: 月曜日の日付を指定

Start Time:9:00

Free time between slots: 0

Move timeslots to business hours? : Yes

Business Hours Start: 9:00Business Hours End: 12:00

これで月曜日から金曜日まで、一日あたり9つずつTimeslotが作成されます。

募集人数と参加人数

Number of Participants (Per timeslot)で設定されるのは、そのTimeslotに何人までが参加予約を入れられるかです。例えば「最大4人までで、何人来てくれても良い」という場合は、ここを4にすればOKです。「必ず4人来てくれないと困る」という場合は、予約が1〜3人しか入らなかった時には、予約してくれた登録者に、手作業でキャンセルを入れる必要があります。

参加者を募集する

Studyを登録し、Timeslotを設定したら、いよいよ参加者の募集です。方法としては3つあります。

プールを使わないで募集する

チラシなどを作り、授業で配布、知人に配布、掲示板に張り出すなど。ネットで募集することもできます。この場合、Sona-systemsに登録してもらうところから始めることになります。Sonaシステムへの登録募集チラシはこちら

プール登録者全員にメールを送って通知する

Researcherアカウントでは、全員宛にメールを送ることはできません。これはSona-systemsのサーバがSpamメール・サーバと誤解されるのを避けるための設定です。全員への一斉通知を行いたい際は、プール運営グループへ相談して下さい。

特定の条件に当てはまるプール登録者にメールで通知する(オススメ!)

大学、性別などのスクリーニング情報を使うことで、条件に合う登録者に募集メールを送ることができます。これはResearcherアカウントでも可能です。メールの内容や送信時期を自分でコントロールできますので、こちらの方法をオススメしています。以下で詳しく説明します。

特定の条件に当てはまるプール登録者にメールで通知する

スクリーニング条件を設定する

Prescreen Restrictionsの欄にあるView/Administer Restrictionを選びます。

次画面の下部で、設定したいカテゴリーにチェックを入れます。「大学」「学部」「性別」「年齢」を設定できます。ここでは「大学」と「学部」にチェックを入れています。

チェックを入れたらSet Restrictionsをクリックします。

次の画面で、募集したい対象にチェックを入れます。画像では「慶應の文学部」を対象に選んでいます。複数の選択肢を同時に選ぶこともできます(例えば全ての大学を対象に含めることもできます)。

セットしたらSave Changesをクリックします。

以上でPrescreen Restrictionの設定が完了しました。続いて対象者にメールを送りましょう。

招待メールを送信する

Studyの画面からView/Administer Restrictionを選び、次の画面でInvite Qualified Participantsを選びます。

招待メールを設定する

Percentage to Mail:対象者の何%にメールを送るか設定します。

Study Exclusions:過去に特定の研究に参加した人を対象から外すことが出来ます。

Message:メール本文。英語で文例が入っていますが、日本語に直したほうが良いでしょう。

Direct Study Link:メール本文に入れると、登録者がStudyに直接アクセスできるようになります。

Email Options:チェックすると、自分宛てにも同じメールが届きます。

Emailing Delay:すぐにメールを送るか、数時間後に送るか設定できます。

設定したらPreview Messagesをクリックします。

確認して問題がなければProceedをクリックするとメールが送信されます

受信者側の画面(例)

予約状況を確認する

メールによる予約/キャンセル連絡

Study設定のAdvanced Settingsでメールを受け取る設定にしていた場合、参加予約/キャンセルが入るごとにメールによる通知が届きます。

予約のメール通知

キャンセルのメール通知

リマインダ・メール

実験の前日には、翌日に入っている予約についてリマインダ・メールが入ります。

Sona-systems上でのスケジュール確認

Study Menu内のView/Administer Time Slotsからスケジュール確認画面にいけます。

実験を行う

参加者の確認方法

参加者のIdentity Code(4桁の数字)で本人確認をして下さい。

Sona-systems上には、参加者の氏名や学籍番号は登録されていません。授業クレジットや謝金支払いのために参加者氏名が必要な場合は、実験室で尋ねるなど別の方法で集めて下さい。

参加予約者への連絡方法

突発的な事故による実験キャンセルなど、参加予約者へ連絡をとる必要がある場合の手続きを説明します。

View/Administer Time slotから連絡を取りたい予約者のいるTime Slotを表示する。

目的のTime SlotのModifyボタンをクリックします。

続く画面の下部、Contactボタンをクリックします。

メール編集画面が出てくるので、メッセージを書きます。送信のタイミングも選べます。

Send Messageでメールが送信されます。

※Sona-sytemsを通じてメールを送るので、参加者のメールアドレスはReseacherには分かりません。

セッション(時間枠)終了後の処理

各セッションの終了後に、実験への参加状況(参加・連絡ありキャンセル・連絡なしキャンセル)の記録をします。例えば当日にメールでキャンセル連絡があった場合、その記録をSona上に反映させないと、新たな予約を入れてもらうことができなくなります。

Studyをdeactivateする

終了した研究がactiveにされたまま残っていると、プール登録者に「現在実施中の研究として見えてしまいます。混乱のもとになるので、データ収集が終わった研究は必ずdeactivateして下さい。

Study MenuからChange Study Informationを選びます。

Basic Informationの下部、Active Study?No にして、Save Changesをクリックして下さい。

報告書を作成する

研究参加者へのフィードバックとして、プールを用いて実施した全ての研究について、その成果を年度ごとにまとめてWeb上で公開する予定です。一つの研究につきA4で1〜2ページで報告書を作成し、プール管理グループへメールで投稿して下さい。

基本操作

Studyの基本設定を修正する

Study MenuからChange Study Informationを選びます。

プール登録者(Participants)への見え方を確認する

Study MenuからParticipants Study Viewを選びます。

登録者側での見え方がプレビューされます。

なお、アプリではこのように見えます(Researcherアカウントでは確認できません)。

Advanced

Under construction.

実験室を登録する

→管理者へ連絡

授業履修者に限定する

→管理者へ連絡

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