[裏04]愛は地球を救いますか。

娘がピアノを習っています。なんて高尚な!と思われるでしょうが、先日もらってきた課題曲のタイトルを見てたまげました。曰く「土人のおどり」。土人て。今の時代そんな言葉使ってよいのでしょうか。そしてこれが聴いてみるとまさに土人のおどり。作曲者の言いたいことはよく分かってしまったりして、ああ自分にIATやったら確実に何か出るなーと思った次第。IATが何かってのは「心理学ワールド」をご覧の皆さまなら分かりますよね。分からなかったらご自分でお確かめ下さいってのが本連載です。

それでなんでしたっけ。愛は地球を救うか。いや土人問題なんですけど、違う文化圏の人がやることって、端から見ると意味がわからなかったりしますよね。恐ろしい仮装をして子どもを泣かせてみたり、派手な車の上でコンチキチンと音楽を奏でてみたり。エンジンないからみんなで縄で引っ張って、ハンドルも無いもんだんから力づくで方向転換させてまで市中を引き回したり。

中には体中に針を刺すなんてお祭りもあるそうで、タイプーサム・カバディというお祭りなんですが、写真で見るととっても痛そう。なんでこんなことするの?と思ったのかシガラタス(Xygalatas)さんたち8人、参加者にきいてみたんだそうです。お寺にはどれくらいよく行くのですか?とかヒンドゥー教をどれくらい信仰してますか?とか、正直ピアスは痛かったですか?とか。せっかく大事なお祭りの最中にご協力いただいたのですから、御礼(お金)を差し上げたのですが、質問コーナーの出口に「お寺への寄付」ってのが準備してあった。良かったら、お渡しした御礼から心ばかしのご寄付をってことですね。なるほど。でも実はこれこそが知りたかったこと。寄付をしてくれるのは誰だろう?

ボディピアスをした直後の人は寄付額が多かったそうなのです。何もみんながみんなピアスをするわけじゃない。祭りにはみんなでお祈りするって行事もあって、でもお祈りしただけの人たちよりも、ピアスをした人のほうが寄付額が大きい。だいたい1.5倍くらい。その上、ピアスパフォーマンスを見てただけの人までも寄付額が大きくなってる(2倍くらい)。さらにですね。「正直、ピアスは痛かった」とか「見てて、すっごく痛そうだった」って答えた人ほど寄付額が多いんですって。もちろん分散分析だってバリバリ有意です。なんでやねん。

ええとそれでなんでしたっけ。愛は地球を救うか。いやまぁ、そんな、たぶん地球は自分の皮の上で微生物がなにやってたって、痛くも痒くも無いんじゃないかと思うんですけど、どうでしょう。

追記:ナカムラ先生から「どうもうちのハトが勘違いをしているようなので」とご連絡をいただきました。「エビパズルでは、外れた時もエサをあげたはずなのですが...」(意訳)。まったくハトの適当さには呆れます。嘘ですすみません。翻訳者の間違いでした。訂正して謝罪いたします(ニワトリへのライバル発言も頂いたのですが、それはまた別の機会に)。