005 ちょっと複雑な気分

(2007-09-22 頃作成、2011-06-07頃修正)

職場の後輩の男性から、またぬいぐるみを貰った。

「いつもお世話になっていますし」

とのこと。旅行のお土産らしい。彼は、いろんな人にいろんなお土産を渡すので、私に特に好意を示している、というわけではないと思う。

・・・ただ、そのぬいぐるみが問題なのである。問題といっても、呪われているとか盗聴器が仕込まれているとかそういうことはない。念のため。

何が問題なのかって?いや、別にたいした問題と言えるものではないんだけどね。

私の好みにぴったりなのである。もう、どうしようもないほどぴったりなのである。「くぅっ、可愛い」って感じである。「おのれ、どこでこんなものを」って感じである。「『雪の中のオコジョ写真集』を見つけるくらいの難易度だろうか?」と思ったりする。

過剰なデフォルメをしたぬいぐるみを私はあまり好まない。また、あまりにリアルになると嫌だ。鹿の首のはく製とか怖いし。手ごろなデフォルメ具合が大事なのである。だから顔が丸っこい熊のぬいぐるみなどは苦手である。具体的に言えば・・・、時事ネタになるようなことは言うべきではないか。

肌触りも大事。触っていて気持ちよくなくっちゃいけない。眠るときに枕元にあって、顔に触れるとちょっと気持ちいとかね。ぬいぐるみというものは飾っておくものではなくて、身に触れさせておくものだ。そういうのがわかってくれない人は困る・・・って別に誰も困らない?

縫合がしっかりしていることは大事である。ちょっと引っ張ったくらいで、縫い目が緩むようなものはいくら可愛くても落第点。その点で、彼は、きっちりとしたものを探してくる。というか、何で、男のくせに、そういう鑑識眼を持っているのか、というと男女差別であるかもしれない。

まぁ、鑑識眼というのは、訓練で培われるかもしれない。彼の良いところは薀蓄を語ったりはしないことだ。薀蓄を語られても私が困る。

「このぬいぐるみをきっと気に入ると思ったんですよ」とのこと。私の好みがばればれなのか?ってちょっと複雑な気分。

ちょっと複雑な気分?そう、ちょっと複雑な気分になるくらい良いでしょう?