温度センサー

本サイトではPSoCとTMP006を使用して(該当ページはココ)距離測定をしています。

温度とは

温度とは暖かさ、寒さを示す値です。1気圧において、水が氷に変化するとき摂氏0度、沸騰する

とき摂氏100度としています。これを100等分した値が摂氏1度という単位になります。また粒子の

運動量を表してもいます。絶対温度-273.15度になると、粒子は停止状態となるため、これより下の

温度はありません。暑い、寒いというのは空気中の分子の運動量で感じていることになります。

温度計測の方法

ガリレオ温度計

セレクトショップにおいてある、液体の中に液体の入ったガラス管があり、温度によって上下します。

これは液体の密度は気温によって変化するという原理に基づいています。

水銀温度計

最近はあまり見かけなくなりましたが、体温計といえばこの水銀温度計が一般的でした。ガラス管の中に

水銀が封入されており、メモリを読むことにより温度がわかるというものです。これは熱により、水銀が

膨張、収縮する特性を用いたものです。正しい温度を測定するためには、一般的に10分という時間を要します。

サーミスタ

温度変化により抵抗値が変化する素子です。最近のデジタル式体温計に一般的に使用されているものです。

サーミスタとは(Thermal Sensitive Registerの略です)。これも正しい温度を測定するためには、約10分の

時間を必要とします。ただ、最近のデジタル式体温計では、上昇率から温度を予測するものが存在してい

ます。これを使用すると約30秒で、体温が測定できます。これは体温計の中にデータベースがあり、上昇率

から、体温を予測するというもので、現在のAI技術がすでに実用的になっているということになります。

熱電温度計

ふたつの異なる金属の両端を接続して、回路を作り、温度差を与えると回路上に電圧が発生します。この

電圧を熱起電力と呼び、現象はゼーベック効果と呼ばれています。ふたつの接続点のうち、片方の温度を

一定にして、電圧を測定することで、温度を知ることができます。これを熱電対と呼びます。金属の長さ

や断面積には影響をされないので、扱いやすいのが特徴です。

サーモパイル

サーモパイルは上記で紹介した小さな熱電対を複数直列に接続したものとなります。パイル(pile)とは英語で多数のという意味があります。

よく似た名前のセンサーにPIR(Passive Infra-Red)センサがあります、カタカナで書くと一緒になってしまいますが、綴りが違うので区別はできます、

どちらも赤外線に関係しますが、PIRの方は防犯用ライトなどの人感センサーとして広く使われており動作特性が全く違っています。

一般的にPIRセンサは入射する熱線(赤外線)の量的変化を検出して使い、絶対的な温度を測定する目的には殆ど使用されません。

一方、サーモパイルのサーモ(thermo)は熱という意味で、多数の熱電対という意味から来ています、

この名前どうりサーモパイルは静的に変化しない一定温度で動かないものであっても対象物の温度を絶対的に測定することができます。

TMP006は温度計測にこの方式を採用しています。よくみると、素子表面にフィルム状のものが貼ってあり、

これは波長フィルターの役割を果たしています。赤外線領域の波長のものは通し、可視光を遮断しています。

これにより太陽光の影響を受けないようになっていますので汚したり剥がしたりしてはいけません。

物体からはその温度に素材や色ごとの輻射率を乗じた量の赤外線が常に輻射されているのでこれを測定するのがサーモパイルなのです、

入射量 = (物体表面で反射される量+物体に吸収される量+物体を通過する量)の関係にあり

さらにこれらが平衡状態にあれば、キルヒホッフの放射法則にならい物体からは、吸収される量=放射される量

つまりは、一定量の赤外線の輻射が観られるはずであるという理屈から測定が可能になるのです。