超音波センサー

本サイトではPSoCとHC-SR04を使用して(該当ページはココ)距離測定をしています。

超音波とは

20kHzを超える音波。20kHzをこえることから、一般的に人が聞き取とることはできない周波数帯の音波。

超音波は媒体により伝達される。媒体は空気のような気体、液体、固体などがある。媒体中の伝達速度は

媒体の種類により異なります。空気中であれば、1秒間に340m、水中であれば1500m進むことができます。

減衰量、周波数が高いほど減衰量は大きくなります。これは、人が話すときに発生する音波よりも短い距離

しか到達できないことを示します。これは媒体によっても変わります。進む方向は指向性があります。

超音波の応用技術

距離測定

今回PSoCとHC-SR04を用いて実験したもの。超音波を発生させ、対象物からの反射が戻ってくるまでの

時間を計測することにより、距離を検出します。

超音波による医療検査

身体検査の中で超音波検査で用いられています。X線と異なり、放射線ではなく音波なので、身体に与える

影響はありません。また、発振周波数は1MHzを超えます。これは周波数を高くするにより、超音波のビーム幅

を狭められることが可能となるためです。

魚群探知機

船舶の船底に超音波発生器を設置します。ここから、超音波を出力して、距離を計測して海底まで到達していれば、

魚なし、到達せずに短かった場合に魚が存在するとします。なお、水を媒体とした場合の伝達速度は、1500m毎秒

です。一般的な魚群探知機では超音波の周波数として、50kHzから200kHzを使用しているものが多いようです。

加湿器

水中に圧電セラミックスを配置して、電圧を加えることにより超音波を発生させ、水を霧状にして、

部屋を加湿します。

厚み計

超音波発生装置を金属に接し、超音波を発生、その往復時間を測定することにより、その金属の厚みを測定します。

これは鉄道のレールの状態を測定するのに使用されています。

超音波カッター

切断を行う際に、刃先に超音波の振動を与えることで切断対象物との摩擦係数を低減し、非常に軽い力で切断できる特殊電動工具の一種です、同様の原理を応用しているものに、よくメガネ屋の店頭に置いてある「超音波洗浄機」、歯医者で歯石を除去する際などでも超音波振動が活用されています。

超音波の発生方法

人が聞こえる可聴帯域の音と同じで、空気を振動させることにより超音波を発生させることができます。

空気を振動させるということは、物理的に物を動かすということになります。代表的な素子として、圧電

セラミックスというものがあります。圧電セラミックスとは、機械的なエネルギー(振動)を電気的な

エネルギー(電圧)に変換するものです。電気的なエネルギーを機械的なエネルギーに変えることをも可能です。

圧電セラミックスは酸化チタン、酸化バリウムなどの高純度な粉体を高い温度で固めた多結晶セラミックス

からなります。この圧電セラミックスの特性を用いて、電圧をかけることにより空気中に振動を発生させます。

なお、1880年にピエール、ポール・キューリー兄弟が圧電効果を発見するまでは、このようなものはありませんでした。

超音波による距離測定

音波の伝達は温度によって影響を受けるので、測定時は周囲温度を考慮する必要があります。温度が高ければ、

速度は上がり、温度が低くなると速度は下がります(温度が高いということは空気中の分子が激しく動いており、

この状態のほうが音波を伝達しやすいということになります)。速度は次の式で示されます。331.5+0.6t毎秒メートル

tは温度ということになります。この式から、温度が1度上がると、速度は0.6m上がります。

一般的には音速(マッハ)は秒速340mですが、これは温度が摂氏15度のときです。このことより、一定の距離に

おいた物体からの反射時間を測定すれば、超音波で温度を測定することもできるということになります。

距離を測定するためには、最初に超音波を出力します(本ケースでは40kHz)。次に反射にかかった時間を計測します。

これを1/2すれば距離ということになります。(331.5+0.6t)*echo_time/2の式で表せられます。echoにかかった時間が

t=15度, echo_time=10msecとすると、340*0.01=3.4, 3.4/2 = 1.7 従って、対象物までの距離は1.7mということになります。