DE0 Introduction
思い出ばなし
今から15年以上前のまだ20世紀だったころ、非力なマイコンをサポートするのにハードウェアを追加して
処理能力をアップするとかの必要に迫られ、ザイリンクスのXC9500シリーズとか、アルテラのMAXとかの
(C)PLDを並べていろいろ作ってた時代があった、当時は回路図でエントリーしていたので設計規模が大きく
なると加速度的に設計が大変になった、B型な私の集中力では6,000ゲートを超える規模になると回路設計では
次第にツラくなり、さらに8,000ゲートに達するともう限界で、当時の最終ターゲットであったカスタムIC
にマスク化するまでのプレッシャーには次第に超えられなくなる限界を感じはじめていた・・・
当時もFPGAは存在していたが、今よりも遅く、何よりも一個数万円以上と極端に高価だったことで、実際
にそのまま製品化できる用途は殆どなく、プロトタイプとして動かしたらゲートアレーやスタンダードセル
などにマスク化しなくては量産品にはまず使えない代物であった。
デバイスの規模も小さくて何個も使ってやっと目的を達することも多かった。
何よりも「マスク化」というそのASIC開発過程そのものが、一切のミスが許されないという緊張感を伴うもので
あったために、根性なしでB型な私は徐々に気がラクなソフトウェアな方面へと仕事の指向が変化していった・・・
そして21世紀へ
時代は変わり、ムーアの法則どうりに半導体の微細化が進化してきた結果、FPGAのコストは激減、性能は大幅アップ
そして回路規模は余裕で内部にCPUが組めるほどになってきた。 近年の映像系の機器に見られるように
大量のデータを高速に処理するには極端に高速なCPUでないと処理しきれないほどに高精細化し、従来は
DSPで処理できていた領域が専用ハードウェアでなくては追いつかないほどに高速処理が求められる時代へと
変わってきた。 そこで長年封印してきたハードウェア指向のソリューションという考え方を一気に現実的なものへと
するべく、ハードウェア記述言語でのFPGA活用というテーマにトライすべき時のような気がしてきたのである。
キャッチアップしなくては・・・
この手のことは机上で延々やっててもなかなかスキルが上がらない、やはり実践しないことにはダメという訳で、
少ないポケットマネーでどこまでできるのか、ネットでいろいろ調べてみた。
あまり規模が小さいプラットフォームだと安価ではあるけれと、すぐ限界に到達して飽きてしまうのが判って
いたので、ROMとRAMと搭載した基板でFPGA内部にCPUを組ん動かせる程度のものを探してみた。
できればイーサネットI/Fも乗ってる物が欲しかったのだが、いわゆるFPGAボードと呼ばれている開発用の
基板は大きく分類すると3種類、CPLD用と同じ程度のシンプルで安価なもの、Gigibitイーサや32ビットCPUが
余裕で組めるが10数万円もするもの、そして程よいバランスと拡張性を有しながらも200ドル以下で買える
「トレーニングボード」と呼ばれる類いのものがあり、円高な状況も手伝って一気にDE0へと触手が動いたのであった・・・
Part1:(DE0購入編) へと続く