流体力学におけるベルヌーイの定理で知られる,ベルヌーイの本名はダニエル・ベルヌーイである.
何で本名なんか書いたかというと,ベルヌーイ一家は有名人が多い.下のベルヌーイの家系図を見てもわかるように歴史に名を残しているベルヌーイは数多い.
そんなかで当のダニエル・ベルヌーイであるが,1700 年という非常に覚えやすい年に生まれている.父はヨハン・ベルヌーイ.お父さんのヨハンは,始めは医学を学んで医学博士を取っているが,その後数学に興味が移った.数学に興味が移った理由としては,兄のヤーコブの影響がある.このお兄さん,なんと(知っているか分からないけど)変分法の第一定理を導いた人なのです.その後も結構有名な(でも僕は知らない)定理を導いています.
話が脱線しました.ダニエルの話でしたね.ダニエルはお父さんの影響か知りませんが,始めは医学の勉強をしました.そして肺の作用に関する論文で博士号をとっています.次に数学を志し,その後,植物学・解剖学・自然哲学などの教授を務めています.すごい多才の人ですね.
そうそう,言い忘れてましたけど,この人実はオイラーと友達です.何で友達かというと,お父さんが数学者だったので,この二人が生徒としてお父さんに習っていたんですね.だからダニエルは『流体力学』という本の中で,自身のベルヌーイの定理を証明しているんですが,数学的な証明(オイラーの方程式から導く証明法)は友達のオイラーがやっているんですね.すごい友達ですね.
書いた『流体力学』という本が,ダニエルの名声を決定的なものにしました.フランスのアカデミー科学賞を計10 回も受賞するというツワモノです(たぶん凄いことなんだろう・・・).晩年は確率論や統計の研究をしていました.そういえば,高校のときに確立の授業で「ベルヌーイの試行」ってやった気がします.長生きはしましたが,一生結婚しなかったので,ここでベルヌーイ一家の系統が途絶えました.