いやー,一応第1章から第4章で,指揮者について一貫して流れを作って話そうと思ったんですが,全然上手くいってないですね.もう各章ばらばらです.
最後のこの章では,現代の指揮者で僕が注目している指揮者をあげていきたいと思います.
朝比奈隆・・・2001年12月29日に亡くなりました
ギュンター・ヴァント・・・2002年2月14日に亡くなりました
サイモン・ラトル
フランツ・ヴェルザーメスト
ケント・ナガノ
まぁ,こんなところでしょうか.朝比奈隆御大は92歳(1908年生まれ),ギュンター・ヴァントは88歳(1921年生まれ)ともに指揮者世界での長老です.もう一人1912年生まれのクルト・ザンデルリンクという指揮者がいますが,この3人合わせて3長老と呼ばれることもあります.
朝比奈もヴァントも共にブルックナー指揮者です.2000年5月26日(金)NHKホールで朝比奈隆指揮,NHK交響楽団演奏でブルックナーの交響曲第9番の演奏がありまして聴きに行きました.テンポ的に全体的に速めで,もう少し遅く演奏してもらいたいなぁ,と思いましたが92歳の年輪を感じさせてくれる素晴らしい演奏でした.10月にもブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を演奏するので,是非聴きに行きたいですね.まだまだ長生きしていただいて,名演をたくさん残してほしいです.
ヴァントは,確か1995年にカルロス・クライバーの代役でベル・フィルの指揮台に立ってから一躍脚光を浴びるようになったと記憶しています.ずっとドイツの地方オーケストラを指揮していていましたが,80歳も過ぎた頃から世界的に有名になったわけです.確かに,朝比奈のブルックナーも素晴らしいですが,ヴァントのも素晴らしい.オーケストラが世界の名器「ベルリン・フィル」というのもあるでしょうが,良いですね.最近CDを出しまくっています.ブルックナーだけでも交響曲第4・5・7・9番が出てます.全部ライブ録音ですが,ヴァントは厳しい練習を課すことで有名ですので,ライブだからといって演奏が荒いということはありません.むしろスタジオ録音よりもオーケストラ・指揮者・聴衆の緊張が伝わってきて臨場感があります.ぜひともブルックナー全集の完成をしてほしいですね.
次のサイモン・ラトルですが,2002年から次のベルリン・フィルの首席指揮者になることが決まっています.アバドの次で,第6代ということになります.ラトルというと,バーミンガム市響をイギリスの地方オーケストラから世界的なオーケストラへ変身させた輝かしい功績が有名です.あまり彼のCDを聞いたことがないんで,芸風は分からないんですが,カラヤンみたいにどんな曲でも一応の水準で聴かせることが出来て,聴衆のツボを知っている指揮者だと思っています.まぁ,これから期待ですね.
次の3人はこれからの僕の期待株です.また今度の機会に詳しく書きたいと思います.