ここではミサ(Mass-英語-,Missa-ラテン語-,Messe-独語-)について説明していきます.なにぶんキリスト教徒でもない管理人が紹介しますので,間違いや勘違いが多々あると思います.もしもお気づきの点がありましたら,お知らせいただければ幸いです.
なお以下の文章を作成するにあたり,高橋正平著『レクイエム ハンドブック』(東京音楽社)ならびに数多くのWebサイトを参考にさせていただきました.
ミサというのは,そもそもキリスト教の儀式の1つです.みなさんもご存知の「キリストの体と血」であるパンとぶどう酒を,信者一緒に食べて飲むことで,キリストの体と1つになり,キリスト教徒としての共同体の中に入っていることを確認する,そういう儀式をミサといいます.
この「キリストの体と血」となるパンとぶどう酒についてですが,これは聖書の中に次のような一説があるからです.
主イエスは引き渡される夜,パンを取り感謝の祈りをささげて,それを裂き"これはあなた方のための,私の体である.私の記念としてこのように行いなさい"と言われました.
このようなキリストの命令に基づいてミサが始まったわけです.
ミサの典礼文には,どの場合にも変わらない"通常文(Ordinarium)"の部分と,それぞれのミサの種類によって変化する"固有文(Proprium)"があります.あと,司祭が唱える部分と聖歌隊が歌う部分にも分けられています.下にミサの式次第を書いてありますが,既に言ったようにミサは通常文から成り立っています."司祭"と書いてあるのは司祭が唱える部分,"聖歌隊"と書いてあるのは聖歌隊が歌う部分です.
つまり上の表から,通常文でかつ聖歌隊が歌っている部分-Kyrie,Gloria,Credo,Sanctus,Agnus Dei-について作曲したものを,クラシック音楽の分野における"ミサ"と呼んでいるわけです.