Whisper での書き起こしに関する機能の調整および追加と、いくつかのバグの修正をしました。
Whisper 関連
開いたファイル上で選択したテキストに含まれる最初と最後のタイムスタンプの間の部分を Whisper を使って書き起こす機能をつけました。
これは、Whisper で長い音声ファイルを書き起こす際に、大文字小文字の区別 (文頭かどうか) や句読点が入らず、文の区分がわからないため、文ごとにタイムスタンプを挿入されないことがあるためです。一部がそのような状態になっている場合はその部分を、ファイル全体で句読点がない場合は、音声を確認してある程度の区分ごとにタイムスタンプを挿入し、その部分を選んで再度書き起こしをするための機能です。長い部分で書き起こしができていなくても、短く分割すると句読点処理が入るようなので、書き起こしがうまくいかなかった場合は、この機能で補完してください。
文ごとに分割されない問題と、単語の前に不要なスペースが入る問題を見つけるために、「書き起こしチェック」機能をつけました。
メニューの「書き起こし」にある書き起こしチェックを選ぶと、ウインドウが開き、書き起こして保存した RTF ファイルをドラッグ&ドロップしてください。モードを選んだら、チェックをクリックします。問題があるファイルにはチェックマークがつきます。ファイルを選んでコンテクストメニューから、選んだファイルを開くことができます。
文分割エラーは、上記の文ごとの分割処理がされていないファイルを検出するものです。
不要スペースは、単語の前に、ハイフン (-)、コンマ (,)、ピリオド (.) などがある場合に、その前に不要なスペースが入ってしまうことがあるため、そのような問題があるファイルを検出するものです。例えば、複合語 (often -asked)、コンマ (10 ,000)、ピリオド (U .S.) などが起きる可能性があります。問題のあるファイルを選んで、コンテクストメニューから、バッチ処理で不要スペースを削除する機能もついています。
再生機能
ウインドウ上の再生スライダーをメディアファイル再生中に動かしても、元の再生位置に戻ってしまったり、再生中に別の部分をクリックしておも、スライダーの位置が動かなかったりする問題に一応の対処をしました。再生中でもスライダーが反応するようになっているはずです。
メディアファイル書き出し機能
2 つのタイムスタンプの間の部分のメディアファイルを抽出して保存処理をする際に、保存自体は成功しても、CasualTranscriber がクラッシュしてしまう問題がありましたが、一応の対処を試みました。