上電の貨物
Electric passenger car towed freight train.
CREATE::2:46 97/05/12 Update:2019/11/24
思い出のローカル線 信沢あつし
Memories of railroad A.Nobusa
Electric passenger car towed freight train.
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思い出のローカル線 信沢あつし
Memories of railroad A.Nobusa
私が高校ぐらいまで、上毛電鉄には黄色い無骨な電車が走っていた。車両は、動力車のデハが101、102、103、181と100番台で、クハは201、301…とあったと思う。クハは下の桁が「01」となっており、確か、デハ102にはクハ201が、デハ103にはクハ301がつながっていた。デハは、一般的な付番だが、クハは独特であった。
それはともかく、もう一両、デハ81という電車があった。
※クハの「101」「201」はなかったように思う。デハ81が走っているところを、私は見たことが無く、殆ど廃車状態で、大胡駅の貨物ホームに放置されているのだと思っていた。
しかし、ある時、友人が当たり前のように、上電の貨物列車の話を始めた。機関車も無いのに? 昔の話なのだろうか?
聞いていれば、赤城駅から三俣駅まで実際に運転されているとの事。そして牽引しているのは、あの放置されていると思っていたデハ81であった。
その話で、私はどうしても見に行きたくなってしまった。運転は平日の昼間、一往復程度とのことで、学校が早く終わった日だったのであろうか、写真を撮りに行った。
大胡駅まで行きホームで写真を撮っていると、貨物ホーム側に、3両程ののタキを従えたデハ81が入線して止まった。私はホームの端でカメラを構えて、発車を待った。
数人の駅員がデハに近づき、すぐに発車になるかと思ったが、運転手としばらく話をしていた。そんな光景をカメラのファインダー越しに眺めながら、時折シャッターを切った。
そのうちにデハは、貨車を従えて発車していった。目の前を横切る列車を、パシャ、パシャとフィルムに収め、撮りおわると、今度は、帰りの写真を狙おうと、次の撮影ポイントを探して急ぎ足に歩いていた。
こんな身近な所で、電車が貨車を引いていた事を、実際に見て、非常に興奮していた。
デハには、「貨物」という表示がされていた。以前は他の車両と同一の「中央前橋=西桐生」の行き先表示がされていたのだが。上電もなかなかやるやねじゃない、と思っていたが、実は、上電に勤務していた私の従兄弟が、他の電車と同じではおかしいと、作ったものである事を、ずいぶん経ってから聞いた。
Create: 97/05/12 02:46
近年はデハ101がホキを牽いているが、その前はデハ81だった。上毛電鉄の赤坂駅近くに住んでいた友人が貨物のことを教えてくれた。その昔は中央前橋駅にも機回し線があり、何年か前まで、西桐生駅に機回し線もあった。
2019/11/24 信沢あつし