イコライザーは、よく耳にすると思います。ですのでエフェクターとして物足りないかもしれませんが、仕組みや用語を説明する意味で紹介します。
考え方としては、ある範囲の周波数(音の高さ)のみを聞こえるようにし、それ以外を聞こえにくくするフィルターを使います。
このフィルターによる音作りは、音の引き算とも考えられるので「減算合成」とも言います。
ある基準となる周波数を設定して、それより高い音のみを通す「ハイパスフィルター」、低い音のみを通す「ローパスフィルター」があります。
また、ある基準の周波数とQという数値を設定し、ある周波数の前後のみを通す「バンドパスフィルター」があります。
ハイパスは、ハイをパス(通す)するフィルターで、
ローパスは、ローをパス(通す)するフィルターです。
よく使うのは、どんなに操作しても絶対に高すぎる音や、低すぎる音が出ないように、音の出力の最後につけておいたりします。
サウンドファイルを読み込んで、[ tabplay~ ] で鳴らすパッチです。
左上の緑色のトグルで、音のオンオフができます。
うす緑色のスライダーで、音量を調整します。
右下には、出力された音の波形をモニターします。
サウンドファイルの音の出力の後に、
[ hip~ ]
[ lop~ ]
[ bp~ ]
を経由させ、音を出力します。
各スライダーの調整範囲は、自由に決めて良いのですが、このサンプルでは、人間の耳の可聴域の周波数が20〜20kHzなのを踏まえて、
[ hip~] ・[ lop~ ]の周波数のスライダーは、0〜20000、
[ bp~ ] の周波数のスライダーは、操作時にクリックノイズが発生することがあったので、100〜20000の範囲を、[ line ] オブジェクトで、250msかけてジワっと変更されるようにしています。
またQ値のスライダーは、耳で聴きながら、1〜50の範囲としました。
サブパッチをつくり、簡易GUIにしてみました。
ただ、あまり実用的ではないかもしれません。
というのは、バンドパスフィルターの [ bp~ ] オブジェクトは、操作時にクリックノイズが発生することがあり、リアルタイムに操作するときは、次のワウで説明する [ vcf~ ] オブジェクトのほうがよさそうです。