Pdには時間を刻む[ metro ]というオブジェクトがあります。
メトロノームという意味です。
[ トグル ]
[ metro 1000 ]
[ ボタン ]
を配置します。
トグルをクリックすると「×」になり、metroが動き出します。もう一度トグルをクリックすると、metroは停止します。
「1000」は、1000ミリ秒で、1秒おきにmetroが信号を出しています。
複数のサウンドファイルを鳴らす例として、2つのファイルを扱ってみます。ファイルを3つ以上に増やす時も同じようになります。
Pdでは2つの「Array」を作り、それぞれに別の名前をつけ(←重要)、サウンドファイルを読み込みます。
Put > Array
を選択します。
「Array Properties」が開くので、ここでは「Name」で名前だけを設定します。
このあと、この名前でArrayを区別して、ファイルを読み込みます。
同様に、もう1つArrayをつくり、
Nameを重複しないように変更します。
メッセージ(Put > Message)をつくり、
[ read -resize ファイル名 Array名 ] と入力します。
オブジェクト(Put > Object)をつくり、
[ soundfiler ] と入力します。
これを2つ作成します。
(ファイル名、Array名の変更を忘れずに)
Editモードを解除し、メッセージをクリックします。
すると、Arrayにサウンドファイルが読み込まれます。
もし読み込まれない場合は、ファイルの保存場所、Arrayの名前など、確認してください。
さらに追加します。
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クリックして再生させるための [ ボタン ]
tableをplayする [ tabplay~ Array名 ]
念のため音量を半分にする [ *~ 0.5 ]
音を出力する [ dac~ ]
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ここでも、Array名を変更し異なる音を再生するようにします。
Pdウィンドウで「DSP」がオンになっていることを確認して、ボタンをクリックすると音が鳴るはずです。
オブジェクト(Put > Object)をつくり、
[ loadbang ] と入力します。
[ loadbang ] は、Pdファイルをロードした時にbangを発生させます。
「bang」とは、PdやMaxでよく使うものでタイミングをあわせるための「バン!」の意味の信号で、ボタンやメッセージをクリックしたときにも発生します。
「loadbang」は、Pdファイルをロードしたときにクリックすることと同じになります。
[ loadbang ]をつかって、PdウィンドウのDSPをオンにすることもできます。
この場合は、メッセージをつくり
「; pd dsp 1 」と入力し、loadbangとつなぎます。
最初に「;(セミコロン)」をつけると、Pdと直接やりとりできるメッセージにすることができます。
[ metro ]で2つのサウンドファイルを、タイミングを変えながら鳴らしてみます。とてもシンプルですが、[ metro ]を使ったリズムをつくる方法です。
[ metro ]をつかって、2つの音を定期的に鳴らしてみます。
[ metro 1000 ]で、1秒おきに全体の音をオンオフさせています。
少し複雑になったように感じます。
上を[ metro 2000 ]とかにしてみると、またタイミングが変わります。
単純に[ metro ]で全体のオンオフをさせるだけでは、音が聞こえない時間も長くなってしまいました。
そこで、変数を1〜4までカウントし、その変数の値によって、音が聞こえる時間と、音が聞こえない時間を調整してみます。
[ metro ]で、[ counter ]を起動します。
[ counter 1 4 ]とすると、最小1〜最大4までのカウント変数を出力してくれます。
[ select 1 2 3 4 ]では、1番目〜4番目の数値と一致した場合、その番目の出力からbangが出てきます。
これらを組み合わせると、
「3/4回は音がなり、1/4回は音が鳴り止む」などのリズムをつくることができます。
[ select 1 2 3 4 ]では、4つの値を指定していますが、5つめ(指定した数+1)の出力は「どれでもないとき」にbangが出力されます。