日本剣道形

形に対する心得

「日本剣道形解説書」を熟読、精通して理法と技能を体得する。

良い指導者から剣道形を教わることは大事ですが、まずは自分で『日本剣道形解説書』(全剣連)等を熟読するなどして、基本用語や足運びの順序、打突する位置等について予習しておきましょう。(「突き」の部位でも3本目の打太刀は「水月(すいげつ:みずおちのこと)」、4本目の打太刀は「右肺」を突く等の違いがあることを知っておく。)

現在は、剣道付録のDVDやインターネットのYouTube等でも動画で剣道形を学ぶことができるので、所作や雰囲気づくりなども併せて記憶しておきましょう。

左から、『日本剣道形解説書』(全剣連)

『刀と竹刀を結ぶ「形」の世界』(剣道日本2009年5月号付録)

『中学生と指導者のための武道・体育シリーズ①剣道』(ベースボールマガジン社)

クイズ形式で学ぶ日本剣道形(穴埋め問題)

太刀の形 七本

一 本 目

打太刀は諸手(もろて)〔ア〕上段、仕太刀は諸手〔イ〕上段で、打太刀は〔ウ〕足、仕太刀は〔エ〕足から、互いに進み、間合いに接したとき、打太刀は〔オ〕を見て〔カ〕足を踏み出し、仕太刀の〔キ〕(※1)を打つ(※2)。

(※1)仕太刀の〔ク〕もろともに打ち下ろす気構えが大切で、打ち下ろした剣先は、〔ケ〕の構えよりもやや低くなる。

(※2)打つということは、〔コ〕という意味である。(以下同じ)

仕太刀は〔サ〕足から体を少し後ろに自然体でひくと同時に、〔シ〕手も後ろにひいて、打太刀の〔ス〕を抜き、〔セ〕足を踏み出し、打太刀の〔ソ〕を打つ。打太刀が剣先を〔タ〕のまま送り足(※3)で一歩ひくので、仕太刀は、十分な〔チ〕で打太刀を圧しながら剣先を〔ツ〕の中心(※4)につけ、打太刀がさらに一歩ひくと同時に、〔テ〕足を踏み出しながら、諸手〔ト〕上段に振りかぶり〔ナ〕(※5)を示す。

(※3)送り足で二歩ひくことになる。そのときの歩幅は、仕太刀との間合によって大小があることに注意する。

(※4)顔の中心とは〔二〕の間をいう。

(※5)一本目から七本目まで形(上段または脇構え)の示されていると、いない、にかかわらず、十分な気位で〔ヌ〕を示すことがたいせつである。

打太刀が剣先を下段から〔ネ〕につけ始めるので、仕太刀も同時に〔ノ〕足をひいて諸手左上段を下ろし、相〔ハ〕となり、剣先を下げて元の位置(※6)にかえる。

(※6)立会の間合の位置である。(以下同じ)

太刀の形 一本目(解答)

ア〔左〕、イ〔右〕、ウ〔左〕、エ〔右〕、オ〔機〕、カ〔右〕、キ〔正面〕、ク〔柄〕、ケ〔下段〕、コ〔切る〕、サ〔左〕、シ〔諸〕、ス〔剣先〕、セ〔右〕、ソ〔正面〕、タ〔下段〕、チ〔気位〕、ツ〔顔〕、テ〔左〕、ト〔左〕、ナ〔残心〕、二〔両眼〕、ヌ〔残心〕、ネ〔中段〕、ノ〔左〕、ハ〔中段〕

二 本 目

打太刀、仕太刀相〔ア〕段で、互いに〔イ〕足から進み、間合いに接したとき、打太刀は機を見て仕太刀の〔ウ〕(※1)を打つ。

(※1)大技で仕太刀の右小手の位置より、〔エ〕に低く打つ。

仕太刀は、〔オ〕足から右足をともなって〔カ〕斜め後ろにひくと同時に、〔キ〕を下げて、打太刀の刀の下で〔ク〕をえがく心持ちで打太刀の打ち込んでくるのを〔ケ〕いて、大きく〔コ〕足(※2)を踏み出すと同時に打太刀の〔サ〕を打つ。

(※2)右足を踏み出すとき、〔シ〕も進める。

打太刀は〔ス〕足から、仕太刀は〔セ〕足から十分な気位で残心(※3)を示しながら、相〔ソ〕段になりつつ、刀を抜き合わせた位置にもどり、剣先を下げて、元の位置にかえる。

(※3)〔タ〕には表さない残心なので、特に十分な〔チ〕がたいせつである。

太刀の形 二本目(解答)

ア〔中〕、イ〔右〕、ウ〔右小手〕、エ〔わずか〕、オ〔左〕、カ〔左〕、キ〔剣先〕、ク〔半円〕、ケ〔抜〕、コ〔右〕、サ〔右小手〕、シ〔左足〕、ス〔左〕、セ〔右〕、ソ〔中〕、タ〔形〕、チ〔気位〕

以下、随時更新