投稿日: 2013/09/30 15:21:51
礼式や稽古のとき、年長者(先生や先輩)は上座(かみざ)、年少者(後輩)は下座(しもざ)に並びます。
また、整列して正座をするときも起立するときも、年長者から先に動き、年少者はその動作に合わせます。
立ち合いのときの蹲踞(そんきょ)も同様です。
日本剣道形においても、仕太刀(下位者)は打太刀(上位者)の動きに影のように合わせて動き、決して仕太刀が先に動いてはいけません。
このように剣道ではいろいろな場面で上位・下位の規律を重んじていて、これを「長幼の序」といいます。
「長幼の序」とは、年少者は年長者を敬い、年長者は年少者に愛情を持って大切にするという意味です。
上位下位の序列に従い行動しますが、決して上位の者が下位の者に対して偉そうに横暴な態度を取って良いということではありません。
先輩は後輩に対して愛情を持って接することです。
初心者の面着けを手伝ったり、優しく、時に厳しく稽古の手ほどきをする。また、率先して道場の雑巾がけや窓閉め等をする。
かつて自分が先輩達から受けた愛情を後輩達に返していくことで後輩達から尊敬される、それが「長幼の序」です。