7月24日、Balaiのバスに乗りKLを出発した「MJVAX御一行様」は、昼頃イポー(Ipoh)に到着した。
(御一行様内訳:佐藤、服部、田中、中村、中沢、やなぎだ、久貝、ウィニー+美術館スタッフ数名)
昼食の店で、ヌルハニム(Nurhanim)、カマル(Kamal)と合流し、バスはUITM(マラ工科大学・ペラ校、Universiti Teknologi MARA - Perak) へ向かった。
イポー中心部から40分、バスに揺られ少しウトウトしていた頃、大学の入口が見えてきた。よく見ると、そこには大きなMJVAX2010の掲示物が!!。すごいなあっ…と言っているうちに、バスは広大な大学の敷地をズンズン進み、芝の緑が目映い広場のような所に到着した。
バスを降りた途端、数名の正装した人たちが待っていて、次々挨拶を交わし、いろいろ紹介を受けた。大学の主要人物と思われるが、誰がどんな人か認識できなかった…。挨拶を終え案内された先を見ると、広場の端に土俵のような形(実際の土俵よりは大きい)の盛り上がった場所がある。そこには白いタープのような日よけがあり、結婚披露宴のようなテーブル席が設けられている。予定表には4時から『Meet Director』と記してあったが???
これから何があるのだろうという不安にも似た疑問を持ちながら、案内された席に着くと、そこには立派な食事のようなものが準備されていた。見たこともない食べ物の真ん中には、フルーツの王様と呼ばれる「ドリアン」が盛られている。どうやら、これが『Meet Director』のお茶席らしい。日本だったら、応接室のような部屋で形式的な挨拶を交わす程度なのに…。予想外だった。
ドリアンに挑戦する佐藤、中沢。後のレクチャー最中、こみ上げる(逆流する)ドリアン臭に苦しんだらしい。
挨拶の食事が終わり、いよいよレクチャー&プレゼンテーションかと思ったら、建物の玄関ホールらしい場所で一時停止。記者会見でもありそうなテーブルが用意されていた。カメラを持った人も沢山いる。
マレーシアのフォーマルな場では、ゲストがサインをする儀式があるらしい。代表の佐藤から順に案内され、バインダーにはさまれた証書のようなものにサインをしていった。メンバーがサインするごとにカメラのフラッシュが焚かれた。同行した柳田までもサインするとは…。国連大使と間違えてないか?。我々が庶民派クリエーターだということを認識しているのか?
またも予想外の展開だった。
国際条約の調印みたいなセレモニー。
調印式を終えるといよいよレクチャー会場へ向かう。ところが、案内人についてスタスタ歩いていた柳田の足が止まった。「ここ通って良いのかな?」と躊躇する行く手には、講堂につながる通路…。そして、その通路沿いには、華やかな民族衣装をまとった人たちの列。
服飾を学ぶ学生達が、マレーシアの伝統的な衣装を用意し、我々を出迎えてくれたのだった。ここでもビックリ。
驚きの連続の中、いよいよ会場に入る。ドアを開けると、数百人の聴衆が。「わあっ〜!!!」という歓声に包まれた。韓流スターかジャニーズの登場かと思われる歓迎ぶりに、またまたビックリ。
レクチャー&プレゼンテーションは、佐藤が「日本のビデオアートの流れ」を解説することからスタートした。続いて、中沢、中村、田中はそれぞれの作品とコンセプトについてプレゼンテーションを、服部が、文化における情報と認識についてのプレゼンテーションを行って締めくくった。
レクチャー終了後、服部と田中は若い子達に囲まれ、記念写真に応じた。ずいぶんモテた。
バスに乗り込み、白バイに誘導され、ゲストルームのある建物へ。大きな部屋で休憩をとることに。ベッドルーム、キッチン、バスルームも付いた広い空間だ。マンゴスチンやランブータンといったフルーツをいただいた。
夕食会場は、最初に案内された土俵のような場所。白バイが誘導してくれた。
民族音楽の演奏でスタートした夕食会。服部、カマル、ヌルハニムによる詩の朗読と演奏、ハスナールのギターソロ、学生さん達の歌などが披露された。
ヌルハニム達が、佐藤の登場をリクエストした。何も準備していなかった佐藤は、戸惑いながらもステージへ。ギターを片手に歌い始めたが、ふとフォーマルな席にはふさわしくない歌詞(フレーズ)があることに気付き、お茶を濁すような感じで乗り切った。
最後に、美術館のスタッフにいたるまで一人一人にお土産の贈呈。贈呈ごとに、ツーショットの決めポーズで記念撮影。マレーシアフォーマルの神髄を体験させてもらった。
驚きのてんこ盛りだったUITM-Perak…。楽しい思い出、ありがとう!!
我々を誘導してくれた白バイ。広場にそびえる夕食会場。
ピンクのドリンクが印象的なディナー。
佐藤の演奏は、翌日にはFace-bookにアップされていた。お土産は一人一人丁寧に紹介されて手渡された。
最後に記念撮影。立派なステージありがとう。