午後4時頃、大江と齋藤無事にKLに到着。
久貝夫妻の親切な案内でナショナルギャラリーへ。
先発隊と合流するも、早速大江は久貝さんに連れられツインタワーにある電気量販店へ向かう。
大江は作品制作に使うIEEEケーブルを忘れてくるという大失態をおかしていたのだった。
無駄に長い3mもあるIEEEケーブルを購入せざるをえなかった大江はちょっと損した気分になりながらも満足気にナショナルギャラリーへ戻り、作品の素材撮影をすぐに開始する。
シャロンが設置してくれていたプロジェクターの位置を確かめるために電源を入れようとするが、なかなか電源がつかない!
リモコンでは操作できないのでは?という疑惑を元に、プロジェクターの主電源スイッチを押そうとするが、プロジェクターが天井近くに吊られているために手が届かない。
「なんとか電源スイッチを押すことはできないか…」
このとき電源スイッチを押すために、MJVAXメンバーの気持ちがひとつになろうとしていた。
「佐藤さんと服部さんが土台になって、その上に大江くんが乗ればプロジェクターに届くんじゃないか?」
誰が言い出したのかは、今となっては覚えていない。
戸惑う大江をよそに、佐藤さんと服部さんは組み体操よろしく四つんばいになった。
↑遠慮がちに佐藤さん、服部さんの上に登ろうとする大江
↑小学校以来の組体操に怯えながら、佐藤さん、服部さんを踏み台にプロジェクターのスイッチを押す大江。
果たして、これが将来の日本のビデオアート界を象徴する出来事となるのか!?
…と、そのとき
↑大きな脚立を持って登場するナショナルギャラリー職員。
生身で勝負する日本の特攻精神を見せつけた瞬間だった。