U2

言わずと知れたスーパースタジアムロックバンドでありアイルランドの英雄U2。

実力は間違いなく、数々の名盤を残しているのも事実。

最近の彼らはほとんど追いかけていないのですが、

80年代を代表するバンドであり、名盤の数々,食わず嫌いせずに聞いてみては?


メンバー:

Bono(Vo.)

The Edge(Gu.)

Adam Clayton(Ba.)

Larry Mullen, Jr.(Dr.)


U2 / Boy(1980)

9/10

1stにして名盤です。若さと勢いにあふれた超強力な一枚。

エモーショナル且つエネルギッシュ。煌びやかで先鋭的なギターの音色と

力強いボノのボーカル。リバーブ効きまくりなドラムと相まって迫力があります。

すでに圧倒的な個性を確立している感がありますね。

英国のニューウェーブに影響を受けつつも、洗練されていないアイルランド特有の垢抜けない感じも若々しくて良い。

I Will Follow のっけから性急なナンバーからスタート。

エッジのカッティングが非常にカッコ良い初期の代表曲です。

Twilight 少年が大人に変わることをテーマにした楽曲。粗削りながらも

ドラマティックな展開にエッジのギターワークが光ります。

An Cat Dubh~Into The Heart サイケデリックメドレー。

不穏な前者から開放的な雰囲気漂う後者。素晴らしい名演です。

そこからなだれ込むOut of Control これも最高のパンクナンバー。ひたすらにストレートに攻める。

力強いリズム隊がぐんぐん引っ張ります。エッジのギターワークも素晴らしい。

Stories For Boys 少し暗い雰囲気の疾走ナンバーでこちらもカッコいいナンバー。

B面,正直弱いなと思うことが多いのですが、Electric Co.というすさまじい必殺曲が。

勢いでひたすら攻めまくります。エッジのカッティングリフが素晴らしすぎる。ギターソロも熱い。

最後のボノのビブラートはT.Rexへのオマージュでしょう。

僕は初期ではこの作品が一番好きです。えぇ。ぶっちぎりで。


U2 / October(1981)

7/10

アイリッシュオクトーバーなる珍妙な邦題の2nd。

基本的な路線は前作を継承しているのですが、全体的に地味で冗長な印象は否めませんね。

自分たちのルーツ音楽をところどころ持ってきたり、宗教的な主題で楽曲を作ったりと

色々新しいアプローチを試みているところは好感が持てますが、ちょっと楽曲が弱いかな。。

Gloria 宗教感あふれまくりなビートナンバー。これは中々キャッチなー初期の佳曲ですね。

I Fall Down ポップなメロディと神秘的なピアノが魅力的。もう一展開あれば、、って感じがします。

Rejoice,With A Shout リフが印象的で中々カッコいい疾走系2曲。力強くて良いですね。

表題曲,ピアノ弾き語りの物悲しいナンバー。美しいメロディを持った小品です。

Fire 不穏な雰囲気だがとにかく若々しい雰囲気の曲。シングルとして小ヒットしたらしい。これも佳曲。

Tomorrow バグパイプを使用した神秘的な雰囲気の楽曲。美しいですが、最後疾走する展開は少ししつこいかな。

ラストIs That All? 楽曲としては特筆すべき点は無いのですが、リフが凄まじくカッコいい。

このアルバム,後々ライブで取り上げられる曲はほとんど無くなっていくのですが、

このリフだけは後々のライブで前奏として用いられることになります。

ちなみに古臭いジャケットは結構好きです。


U2 / War(1983)

8/10

初期の最高傑作と名高いWarですが、個人的にはそこまで完成度の高い作品とは思いません。

必殺曲2曲を収録していることは極めて大きいですし、ジャケのカッコよさも随一なのですが、

それ以外の楽曲のパンチが弱い様に思えてしまう(特にB面が辛い)。

全体的に重苦しい雰囲気が漂っており、なんかの本で読んだのですが、製作には相当な苦労が伴ったらしい。

U2の弱点として、遊び心があまり感じられなく、真面目すぎるきらいが個人的にはあると思うのですが

(Pearl Jamとかもそういう感じがある)、本作はそんな雰囲気が一番濃厚に出てしまっている様な。

Sunday Bloody Sunday 言わずと知れた名曲からスタート。血の日曜日事件がテーマということで、

マーチングを思わせる規則的なドラム(聞き方によっては機銃掃射の様にも)に絡みつくギター,

ぶっといベース、怒りに満ちた力強いボノのボーカルが混然一体で迫ってきます。

トラディショナルなメロディのギターソロも素晴らしいですね。

New Years' Day 2大名曲の一。やはり初期の最高傑作はこれでしょう。

寒々しく厳しい冬を思わせるエッジのギターリフ,幻想的な雰囲気を醸し出すキーボード,

ボノの表現力豊かなボーカルが素晴らしい。アルバムバージョンはシングルよりちょっと長くておすすめです。

Like A Song... いかにもスティーブリリーホワイト!な感じの最後のドラムが印象的なナンバー。疾走系の佳曲ですね。

Drowing Man ダークな雰囲気のバラード。アコースティックギターがエモーショナル。

静と動使い分けたボノのボーカルも表現力豊かです。

The Refugee 変なリズムを持った曲ですね。ちょっとアフリカンなところを意識している?

ラスト"40" 意味深なバラード。いつまでこの歌を歌い続けなければいけないのだろう?というサビが切実。

社会派バンドとして舵を切ったのはこの作品からでしょう。


U2 / Under A Blood Red Sky(1983)

8/10

現在に至るまでフルアルバムとしては、なんと唯一のライブ盤(DVDは沢山出ているけどね)。

わずか8曲の収録なので、少し物足りないですが、初期のエモーショナルな演奏を楽しむことが出来ます。

色々な公演のものを集めている様です。

ボノはMC,お客への煽動など、音だけでもすでにトップクラスのライブアクトであることが分かります。

この時期のバンドは演奏能力に?が付くバンドが多い中で、演奏能力も高く、名演と言えます。

アルバム未収録曲を2曲収録しています。11 O'Clock Tick TockとParty Girl。

後者ではエッジが思いっきりギターソロをミスしますが、そのまま収録。

すかさずフォローするボノと微笑ましいシーン。

しかし、The Electric Co.のライブバージョンは最高ですね。Is That All?のリフから一気になだれ込みます。熱すぎるぜ。。

それ以外の楽曲も原曲以上の迫力を見せるものが多く、中々におすすめな一枚です。


U2 / The Unforgettable Fire(1984)

8/10

プロデューサーをブライアンイーノ・ダニエルラノワに変更しての4th。今までのエモーショナルで力強い作風から

大分路線変更され、しっとりとした幻想的な雰囲気のアルバムに仕上がっています。

アルバムの統一感は非常に高く、トータルで聴かせる一枚ですが、

楽曲の完成度にはばらつきがありますね。小品が多かったり、手癖で作ってしまったような曲があったり。

それでもライブで幾度も演奏されていく代表曲,名曲を数多く収録しており、外せない一枚です。

A Sort Of Home Coming のっけから幻想的な雰囲気を醸し出すナンバー。

疾走感があり、爽やかな朝に聴くと効果抜群。ボノの表現力豊かなボーカルが素晴らしい。

Pride(In The Name Of Love) 名曲ですね。シンプルな演奏ですが、熱い魂を感じます。

エッジの幻想的なギター,最高です。テーマは黒人解放運動で有名なキング牧師。U2らしくて実に良いです。

Early Morning~からの最後の一節は感動的。They Could Not Take Your Pride!

表題曲は原発被爆者の絵に影響を受けた曲だとか。曲自体は非常に幻想的で美しいバラードです。

神秘的なシンセサイザーの音色,エモーショナルなボノのボーカルが素晴らしい。

Bad こちらも名曲ですね。気だるい雰囲気のスローバラードです。テーマはドラッグ?なのでしょうか。

後半ひたすら繰り返される~tionの韻を踏んだ連呼ですが、全てネガティブなイメージの単語だそうで、

表題通りバッドな状況をよく表しています。

Elvis Presley And America 即興で演奏したものを収録したらしい。6分半は少し冗長ではあるが、

試みとしては中々面白いのではないでしょうか。最後盛り上げてしっかり着地させるのは流石。

ラストMLK これもタイトル通りキング牧師にささげられた曲。鎮魂歌の様な荘厳さですね。


U2 / Joshua Tree(1987)

10/10

当たり前ですが、やはりU2の最高傑作はこれです。前作で所々あらわれていたアメリカ文化へのアプローチ,

それがここでは完璧な次元で自分たちのサウンドに落とし込まれています。

それに楽曲のすばらしさに尽きますね。最初から最後まで全く捨て曲等ありません。全ての曲に音楽への圧倒的な愛を感じます。

ここからアルバムは大作主義的になり、スタジアムロックバンドへの道を爆走していくこととなりますが、

それでも社会問題に鋭く言及したナンバーを多数収録していることも軸のブレなさを象徴していて素晴らしいです。

最初の3曲しかよくないとか言っている輩は放っておきましょう。騙されてはいけない。

Where The Streets Have No Name 超ドラマティックな疾走ナンバー。エッジの祝祭的なギターリフ,

完璧な次元です。イントロ・アウトロで聴ける鐘の音の様な美しさは極地。

これはベスト盤のバージョンではわからないので、アルバムで是非聴いていただきたい。

I Still Haven't Found What I'm Looking For これも大好きな楽曲です。美しく,多幸感に包まれたメロディ。

ストレートでありますが、ボノの熱いボーカルがぐんぐん引っ張ります。

With Or Without You 静かに始まり、徐々に感情の爆発を見せるバラード。大ヒットナンバーです。

君が居ても居なくても僕は生きられない。。すごく大人な恋を思わせる歌詞ですね。

Bullet The Blue Sky 前曲と打って変わって不穏な雰囲気溢れまくりのダークナンバー。

ヘヴィなギターが凶悪です。テーマはやはり戦争反対的なものでしょう。途中のボノの語りが怖いです。説得力大。

Running To Stand Still アメリカンなカントリー調の静かなバラード。優しい歌声が沁みますね。

Red Hill Mining Town やたら大味で感動的なカントリー調バラード。サビでのボノの叫びに近いボーカルが力強い。

In God's Country これのエッジのギターリフもすごいことになってますね。ひたすらに気持ちいい。

終盤のギターソロの美しさは筆舌に尽くしがたし。名曲。

Trip Through Your Wires ブルージーなナンバー。これも良いですね。幸せな雰囲気が漂います。

One Tree Hill 名曲です。神秘的な雰囲気に彩られた不思議な曲。少し民族的なエッジのリフ,

落ち着いた曲調から感情の爆発を見せる後半(エッジのファズの効いたギター,ボノのシャウトがすごい)。

亡くなってしまったローディーに捧げられた楽曲だそうです。

Exit ひたすらにダークで凶悪なナンバー。エッジのギターワークを堪能する一曲ですね。

最後Mothers Of The Dissappeard これも虐殺をテーマにした曲ですが、穏やかで心休まる曲調。

最初から最後まで全く飽きさせることなく、素晴らしいメロディを堪能できる名盤!


U2 / Rattle And Hum(1988)

8/10

同名のドキュメンタリー映画のサントラ的位置づけの一枚。

17曲を収録する超大作となっています。ライブ音源とスタジオ音源が半々位で構成されてますが、

雑多な感じは無し。根底にはアメリカのルーツ音楽を追い求める姿勢があります。

前作以上にモロルーツ音楽的な要素が強いので、聞く人を選ぶ部分はあると思います。正直冗長な感じもあるし。

しかし、楽曲の完成度はいずれも高く、演奏も脂がのっていますので、決して外せない一枚。

Desire ブルージーな疾走感あふれるナンバー。実にキマってます。ボノの荒々しいボーカルがカッコいい。

I Still Haven't~はゴスペルグループとの共演。こちらのバージョンも豪華で素晴らしい出来。

Silver And Goldはボブディランが参加してるんじゃなかったかな。アパルトヘイトへの怒りがにじみ出ています。

Prideのライブバージョン,ちょっと微妙。やたら音が悪いのと演奏のテンポが不安定です。何故収録したのか謎。

Angel Of Harlem 良い曲ですね。開放的なホーンの音が幸せな雰囲気のナンバーでこれもまたボノのボーカルが光ります。

Love Rescue Me コテコテのアメリカンバラード。意外に結構ハマってます。

When Love Comes To Town ではB.Bキングとデュエット。ほとんどB.Bの曲じゃんwって感じですが、

ボノの背伸びした感のあるボーカルが微笑ましくて素敵。

Heartland これは彼らの隠れ名曲No.1でしょう。緩やかなリズムにのる静かなバラードですが、

サビでの悲痛な叫び。すさまじい説得力で迫ってきます。

God Part II ジョンレノンへのアンサーソング。血管のブチ切れそうなハイトーンが印象的。割と次作の雰囲気につながる感がある。

Bullet The Blue Skyはジミヘンの星条旗よ永遠なれからなだれ込みます。原曲を超える迫力。まくしたてます。

最後のAll I Want Is You 感動的なバラードの大作。美しいメロディにボノの緩急使い分ける表現力豊かなボーカル,

エッジの尋常じゃないレベルのエモーショナルなギターソロ(異常)。大好きなナンバーです(PVも素晴らしく美しい。DVDはよ)。。


U2 / Achtung Baby(1991)

10/10

こちらも大作。前作で見られたルーツミュージック的なアプローチは完全に鳴りを潜め、

ここで聴けるのは退廃的なオーラをまとった楽曲の数々。今までのある種求道的な路線とは違う世界を構築。

とにかくガラッと路線が変更。一部当時流行したダンスミュージック的なアプローチもあり。

しかし、路線変更しても、完成度の高さは随一のアルバムに仕上がっています。

全13曲ですが、これまた捨て曲皆無のすさまじい出来のアルバム。

Zoo Station ミドルテンポでファンキーなスタートです。ヘヴィなギターイントロが今までとの違いを感じさせる。

Even Better Than The Real Thing ダンスミュージック路線。非常にノリの良い曲で、エッジのギターカッティングが心地いい。

One バラードの名曲です。いたってシンプルな演奏とメロディ,展開なのですが、ボノの抑え目ながらも、

感情豊かなボーカルに胸を動かされます。

Until The End Of The World とにかくエッジのカッティングですね。

ボノの低い声での歌は今までになかったアプローチ。クールです。

Who's Gonna Ride Your Wild Horses やたらポップで大味なロックナンバー。ボノの歌い上げる感じの歌唱が清々しい。

So Cruel, Tryin' To Throw Your Arms Around The Worldの2曲はしっとりとしたナンバーで癒されます。絶妙なアクセントになっている。

The Fly ファンキーでエロティックな雰囲気のダンスナンバー。エッジのディストーション入りまくりなギターリフが最高。

サビでのボノのファルセットも今までと違いユーモラスで楽しいです。

Mysterious Ways いかにもこの時代という感じのゆるいダンスナンバー。ファンキーな演奏がカッコよすぎ。名曲です。

Ultraviolet(Light My Way)超名曲。哀愁溢れる美しいメロディにのるエッジの感動的なギターリフ。

ボノの表現力は最高の次元に達しているように思えます。

Acrobat こちらもボノのボーカルが聴かせます。徐々に盛り上がっていく様が感情の爆発を感じさせる。熱い。

最後はしっとりとLove Is Blindnessで終わります。渋い大人のバラードといった感じ。最後もまた名曲。

アルバムの流れ,世界観は完璧。そこに圧倒的な楽曲が乗るのだから、成熟した名盤と言わざるを得ないでしょう。


U2 / Zooropa(1993)

9/10

U2のアルバムの中で最も実験的なアプローチを見せる一枚。90年代前半に流行したダンスミュージック,

エレクトロニカ的なアプローチを強く打ち出していますね。プロデューサーはフラッドとイーノ。

ほかの作品とは明らかに異質な雰囲気のアルバムであり、ダークでダウナーな雰囲気がそこはかとなく漂う。

全編を通して虚無的な空気もあり、個人的にはかなり大好きな一枚だったりします。

ボノの素っ頓狂な怪しいファルセットも冴えわたります。

楽曲の完成度は引き続き高く、名曲を多数収録しているのも素晴らしい。

表題曲,不気味にゆらゆらサウンド。後半ようやくシャキッとしますが、エレクトロニカ全開。

Babyface ポルノがテーマという曲。メランコリックな雰囲気のバラード。美しい。

Numb まさに虚無といった雰囲気のナンバー。エッジのロボットの様なボーカルが不気味。

Lemon ディスコテックな雰囲気の怪しいナンバー。全編にわたりボノはファルセット。異色だ。。

Stay(Faraway, So Close!) 名曲です。シンプルなギターの音色に乗るボノの熱いボーカル。

落ち着いた作風のアルバムの中で圧倒的な熱量をみせるナンバーです。90年代U2のバラードでは最高でしょう。

Daddy's Gonna Pay For Your Crashed Car 最も実験的なナンバー。ブレイクビーツ全開です。

この時代ならではのナンバーですが、今聞くと逆に新鮮。カッコいいです。

The First Time 落ち着いた雰囲気のバラード。ボノの父との関係を歌っているらしい。

極めてシンプルなメロディですが、抑えたボーカルながらも,内に込めた思いが発露されています。名曲。

Dirty Day 倦怠感あふれるナンバー。ボノのボーカルが不気味です。これもカッコいい。

最後The Wanderer ボーカルはジョニーキャッシュ。流石の歌唱。美しい。しかし完全に他人にボーカルを任せてしまうとは。

今思うと90年代のU2は結構尖ってましたね。


U2 / Pop(1997)

9/10

90年代三部作の最後。本作はかなりエレクトロニカへのアプローチを強め、かつアグレッシブな楽曲を

多数収録しています。前作に比べ,それこそPOP,大作路線でしょうか。

世間的には失敗作とされることが多い本作ですが、個人的には大好きですね。

楽曲の完成度はどれも高いし、90年代U2の退廃的な雰囲気が結実した感もあります

(次作以降の彼らはまた求道者的な路線に戻っていきます)。

序盤3曲(Discothque, Do You Feel Loved?, Mofo)は疾走感あふれるエレクトロナンバー。

かなり思い切ってエレクトロニカを取り入れてます。3曲とも最高にカッコいいのですが、

個人的には特に2曲目のメランコリックなメロディが大好きですね。

1曲目はポップ極まりないメロディがユーモアが効いてて最高。3曲目は相当に実験的でカッコいい。

If God Will Send His Angel ゆったりとしたバラードの傑作。編曲が神秘的で実に美しいです。

Staring At The Sun エッジのギターフレーズが印象的な哀愁の一曲。美しいナンバーですね。切ない。

Gone ギターがヘヴィなロックナンバー。渋いです。これはのちのベスト盤のリミックスバージョンのほうが完成度が高い。

Miami 実験的なナンバー。ブレイクビーツを多用しています。

The Playboy Mansion サイケデリックでゆるい空気が心地良いナンバー。前作の流れにある曲ですね。

Please 暗黒面バラードの傑作。暗いなぁ。アルバムバージョンは絶望しか感じない勢いですが、

エッジの強力なギターが前面に出たシングルバージョンではかすかな希望を感じられ、素晴らしい。どちらも好きです。

Wake Up Deadman ちょっと宗教っぽいテーマだよね。次作以降の布石の様にも思えますが、

これも美しいナンバーです。


U2 / All That You Can't Leave Behind(2000)

8/10

退廃的で実験的ですらあった90年代の3部作を終えて、再びフラットになった感のある一枚。

発売当時かなり高評価の作品でした。確かに素晴らしい楽曲を多数収録しており、

完成度については高いと言えるのですが、すみません,個人的にちょっと苦手なアルバムです。

前作までの尖った感じがこの作品以降,ほとんど感じられなくなり、ポップで暖かなサウンドを奏でるバンドという

雰囲気に変わったと思います。路線自体はそれでもいいと思いますが、本作はちょっとポップすぎるというか,

丸くなりすぎているというか。。すみません。

Beautiful Day きわめて完成度の高いロックナンバーの名曲。曲展開が凄いですね。エッジのギターも

久しぶりに戻ってきた感じがします。

Stuck In A Moment You Can't Get Out Of ストレートなバラード。ボノの歌唱が聴きどころです。

兎に角メロディラインが美しいですね。力づけるような歌詞も優しく,印象的です。

Elevation ライブのド定番となったロックナンバー。キャッチーなメロディとリフが気持ちいい。

Walk On アウンサン・スーチー女史に捧げられたナンバー。兎に角ポップで美しいメロディですね。

Wild Honey カントリーテイストのナンバー。うーむ丸くなったなぁ。すごーくポップ。

New York これはダークでクールな雰囲気がカッコいいですね。ボーカルが怪しくてよい。


U2 / How To Dismantle An Atomic Bomb(2004)

9/10

すみません、U2で真面目に聴いていたのはここまでで、あと2作は持っているのですが、

ほとんど聞いていなかったりします。そのうち真面目に聴いて加筆しようと思います。

で、これは傑作でした。基本的な路線は前作を踏襲していますが、前作に比べ、

かなりロックな方向に進んでいるところが良いです。前作のある種の甘ったるさが無い。

楽曲の完成度も極めて高く、名盤と言ってよいと思います。楽曲もバラエティに富んでるしね。

Vertigo 当時大ヒットしましたね。かなり性急なロックンロールナンバー。エネルギッシュです。

Miracle Drag しっとりと聞かせるパワーバラード。エモーショナルなボーカルにギター。

いつものですが、メロディが圧倒的に美しいです。名曲。

Sometimes You Can't Make It On Your Own 落ち着いた雰囲気のバラード。

成熟した感じが漂います。サビが今までみたいに張り上げる感じじゃないところとかが特に。

Love And Peace Or Else ダークなナンバー。こういうのを必ず一曲入れてほしいね。

ちょっとブギ調なところが妖しくて実にカッコいい。ヘヴィな演奏もたまらん。

City Of Blinding Lights ちょっと臭いけど疾走系のメランコリックな名曲です。美しい。

しかし最近の彼らからはなんでこういう曲が出てこなくなってしまったのだろう?

A Man And A Woman 渋いです。タイトル通り。AORの世界ですね。

Crumbs From Your Table 名曲。ヘヴィな演奏に乗るシンプルで美しいメロデイ。

力強いボノのボーカルもたまりません。ストレートですが、カッコいいのです。

Original Of The Species 穏やかで美しいメロディを持つバラードの傑作。ベタベタかもしれないけど、

これだけ美しければ文句なんてないよ。最高だ。

最後は宗教丸出しなYahwehで終わります。これも壮大なメロディが良いですね。

これ、結構集大成的なアルバムだったのではないでしょうか。この路線でこれ以上のものを作るのは難しい気がします。