The Roosters (z)
1979年に福岡で結成。所謂めんたいロックの代表的なバンドとされますが、
ニューウェイブサウンドを取り入れるなどし、息の長い活動を続けました。
個人的にはやはり大江慎也在籍時代の彼らに魅せられますね。
初期のストレートでエッジの聴きまくりなロックンロールも最高なのですが、
次第に狂気と人間不信を増してくる中期のサウンドがカッコ良すぎ。破滅の美学というか。。
大江不在の後期は狂気的な雰囲気は無くなりますが、
ロックンロールバンドとして究極の次元に到達しています。
ちなみに2018年のリマスターは決定版と言える圧倒的な音質ですので、そちらの購入を強く推奨。
メンバー:
大江 慎也(Vo.&Gu.)
花田 裕之(Vo.&GU.)
井上 富雄(Ba.)
池畑 潤二(Dr.)
下山 淳(Gu.) 1984~1988
柞山 一彦(Ba.)1984~1987
灘友 正幸(Dr.)1983~1987
安藤 広一(Key.)1983~1985
穴井 仁吉(Ba.) 1987~1988
三原 重夫(Dr.) 1987~1988
The Roosters / The Roosters(1980)
10/10
1stにして名盤。ジャケのイメージ通りひたすらストレートに攻めまくる痛快な一枚です。
英国パブロック,ロックンロールの影響を受け,パンキッシュに粋なサウンドを奏でまくります。最高。
所謂めんたいロックではパクリがかなり正当化されていましたが、
ここでもパクリ・引用が多数見受けられます。これが逆にカッコよかったりするから面白い。
息つく暇もなくあっという間に聴けてしまう。全曲最高。つけ入るスキなし。
「テキーラ」お馴染みのアレです。素晴らしいカバーですね。アルバムの幕開けに最適。
「恋をしようよ」おれはただお前とやりたいだけ という歌詞が印象的な爆走ナンバー。
リフはKinksあたりでしょうか。ひたすら攻めまくる展開が最高過ぎる。
「カモン・エブリバディー」のカバーも最高ですね。息をつかせない展開が続きます。
「モナ」こちらもカバーですが、大江の狂暴なボーカルが危ない雰囲気で最高。
「フールフォー・ユー」はJ.Geils Bandのカバーらしい。マイナー調の美しいメロディにのる
何でもお前の意のままに という歌詞が何だか切ないです。ギターソロもカッコいい。
「ハリーアップ」タイトル通りひたすら爆走するナンバー。刻みまくりのギターリフが堪りません。
「ドゥー・ザ・ブギ」典型的なブギナンバーですが、有無を言わさないカッコよさがあり。
「新型セドリック」疾走感溢れてます。セドリックってのが何かよくわからんけど粋だね。
「どうしようもない恋の唄」超名曲です。(Love Is Like A) Heat Waveが元ネタなのでしょうが、
美しいメロディーに気持ちのいいギターリフ,切なさ溢れ,胸が熱くなる歌詞。まさに初期の最高作でしょう。
’今夜もおいら やけっぱちで あの娘の 噂を聴いて やっぱりおいら 一人じゃダメなんだ 戻って来てよ’
「ロージー」スカのリズムを取り入れたデビュー曲。マイナー調のメロディが危険な夜の世界を彷彿とさせます。
兎に角ストレートな曲ですが、不思議と魅力(魔力?)があります。
The Roosters / The Roosters a-Go Go(1981)
9/10
前作のサウンドを踏襲しつつ,楽曲の幅を広げてきた2nd。これも素晴らしい作品。
こちらも捨て曲などありません。若干前作より開放的でポップな空気でしょうか。
「Radio上海~ Wipe Out」前作と同じくインストスタート。Wipe Outカッコ良すぎ。粋だなぁ。
「Lipstick On Your Collar」オールディーズナンバーをカッコいいR&Rに仕上げてます。
元々メロディが素晴らしい楽曲なので、カッコいいアレンジになってて最高過ぎ。
「One More Kiss」名曲です。メロウなメロディに乗る軽快なサウンド。
彼らの初期では特に素晴らしい詩世界を持つ作品では。彼らって不良っぽいイメージでありながら、
男の女々しさを歌わせたら右に出る者はいないのでは?
「Sitting On The Fence」Get Off My Cloudのリフがヘヴィ増幅したナンバー。
イカす悪魔の訪れ,おいらの素敵な狂気を といったヤバめの歌詞。のちの破滅を想うと破壊力が凄い。
「Girl Friend」Modern Loversの影響感じるグループサウンズ風バラード。爽やかなサウンドが良いですね。
「Dissatisfaction」爆走ナンバー。現状への不満・イライラがガリガリしたリフ,
焦燥感溢れるボーカルによく現れていて堪らないです。
「Fade Away」これもカッコいいですね~。女の子に相手にされなくなってイジイジとやけくそな歌詞。
こういうギャップ?彼らが人を惹きつけてやまない所以なのでは。
「Bacillus Capsule」シナロケのカバー。当然ですがかなりハマってます。原曲超えてるかも。
「I'm A Man」やっぱこれはカバーしてもらわないとって感じですね。滅茶苦茶カッコよく仕上がってます。
ラストもインスト「Telstar」でしめ。初期2枚はストレートで兎に角カッコいいの一言に尽きます。
The Roosters / Insane(1981)
9/10
ニューウェーブへの接近が表れ始めた3rd。前作までのストレートなR&Rはまだ基調にあるとはいえ,
ダークな雰囲気が至る所から漂います。大江の狂気的な部分が表れて来ています。
全部英語詞っていう曲も結構増えて来ています。海外進出を狙っていた?それとも本格派だったのか。
最初の2曲は日本語バージョンの方が断然好きなのですが。
「Let's Rock(Dan Dan)」名曲ですね。パンキッシュな兎に角カッコいいストレートなナンバー。
なのですが、日本語ver.の方が音が太いし、大江のボーカルもぶっ飛んでて最高。
なだれ込む「We Wanna Get Everything」これも最高ですね。爆走爆走爆走です。
こちらも何故か音が大人し目。日本語ver.の方が破壊力が凄まじい。
「Baby Sitter」はベースの井上さん作曲のナンバー。今までのRoostersサウンド,歌詞ですね。相変わらず女々しい詞世界w
「All Night Long」これも今までのRoostersですね。ポップなメロディが印象的。歌詞が少し破滅的な気もしますが。
「Flash Back」不気味なサイケインスト。ふわふわとスタートし加速。加速後も音使いがどことなく不気味。
「Case Of Insanity」タイトルが既に危ない感じのポップナンバー。可愛らしいキーボードが印象的ですが、歌詞が。。
ちなみにボーナストラックに入ってるライブバージョンはさらに破壊力大。あの世に逝き気味な大江のボーカルが凄まじい。
「In Deep Grief」9分にわたるサイケデリックな大作。ギターのフィードバック音がむなしく響く。
大江の不安定極まりないボーカルもやばい。破滅への序章でしょうか。
The Roosters / D.I.S.(1983)
9/10
「ニュールンベルグでささやいて」「C.M.C.」という2大シングルリリース後に発表された4th。
ジャケの世界の通り冷徹な空気漂う作品です。ニューウェイブ色の濃さは随一。
しかし、かなり世界観が統一されていて楽曲の完成度も高く、名盤と言えると思います。
初期のサウンドを考えるとかなりの変貌っぷり。当時のファンは付いて行けたのでしょうか。。
「She Broke My Heart Edge」疾走するナンバーですが、サウンドは不穏で暗黒。全編英語ですが、
大江の舌足らずな発音も相まって不気味な雰囲気。しかしギター超カッコいいなぁ。
「I'm Swayin' In The Air」鐘の音の様な祝祭的なギター,メロディが印象的なナンバー。
開放的なメロディと対照的に歌詞は何だか偏執狂的。大江の素っ頓狂なボーカルも危険な雰囲気漂う。。
「She Made Me Cry」優しいメロディが印象的なバラード。しかし6分半もあり、
大江の不安定なボーカルも相まってかなり独特の雰囲気。ギターフレーズが美し過ぎる。
「Desire」やたらポップで軽快なナンバー。少し肩の力を抜いて聞けますね。
「Sad Song」エコバニとかの影響が顕著なナンバー。まさに白銀の世界といった風情。
情感溢れ,情熱的な大江のボーカルが素晴らしいです。
「夜に濡れたい」歌謡曲的なマイナー調のメロディとメランコリックで美しい演奏。名曲です。
間奏での情熱的なギター,素晴らし過ぎると思います。
今では入手困難気味ですが、「撃沈魚雷」「バリウム・ピルズ」という「ニュールンベルグ~」収録ナンバーが
ボーナストラックとして収録されたものを見つけたら即入手推奨。特に後者は狂気的な歌詞が
シャッフル調の不穏な演奏に乗る凄まじい名曲。何故かベストとかにも入っていない。
The Roosterz / Good Dreams(1984)
9/10
バンド名をThe Roosterzに変えての5th。既に大江の精神状態が悪かったのか,
8曲という少ない曲数に加え,4曲は既発表曲のリミックスバージョンという構成。
しかしながら、新曲4曲はどれも素晴らし過ぎる出来だし、
既発表4曲もどれも名曲なので、結構手が伸びる一枚。名盤とかとは違うのだろうけど、
大好きなアルバムです。前作に比べると意外にそこまで内向的な感じじゃないですね。
「ゴミ」実験的なナンバー。流れる様なギターリフにひたすらゴミの名前を呼びあげる歌詞。
ちょっとワールドミュージック的な雰囲気があるかも。太いベースがカッコいいなぁ。
「Good Dreams」これでもかって位超ポップなメロディのナンバー。超名曲です。
希望溢れる歌詞世界。のちの大江の破滅を想うと切ない限りなのですが、なんて美しいメロディだろう。
’君はこの夜を 素敵に 彩らないかい’
「C.M.C.」ストレートなパンクナンバー。滅茶苦茶カッコいいですね。でも歌詞は中々凄まじく、
平和なビーチが爆撃され一瞬で地獄絵図になってしまうという。。この狂気が魅力です。
「Hard Rain」凄まじい名曲。独自の世界を完全に確立しています。激しい雨の中駆け抜ける車。
情感が目の前に浮かびます。シンプルな展開ながら何故これほどまでの説得力があるのだろうか。
’並木道を走り抜けるタクシー あの子のことを思い浮べ 風は冷たいブルーウインド 車体を吹きすいて ビルの中へ’
「ニュールンベルグでささやいて」Pop Groupの様なアフリカンなビートが強烈なナンバー。
こちらのリミックスバージョンでは原曲のサックス音よりもキーボードが前面に出ていますね。
焦燥感溢れる雰囲気が堪らない名曲です。サビでの井上さんのベースの破壊力が凄まじいです。
「カレドニア」元々やばい雰囲気の曲ですが、さらに音がふわふわした感じに加工されててよりやばい雰囲気に。
「All Alone」元はサンハウスの曲らしいです。切なく孤独な歌詞が素晴らしい名曲です。
大江の虚無的なボーカルにのる美しいメロディ。次作で行きつくところまでいってしまった彼の素晴らしい名演です。
’このまちがいだらけの 世の中に生きて 今 思うことは
僕はちょうになって 美しい野辺を きみといっしょに 自由にとびたい’
The Roosterz / φ(1984)
10/10
大江在籍時最後の作品となったアルバムです。全体的に浮遊感溢れ,メランコリックなサウンド。
大江の焦点の定まらない不安定なボーカルがそこに乗り、
虚無的であの世に飛んでいるかの様な幻想的な世界が繰り広げられます。
下山淳のギターが兎に角素晴らしく、世界観に深みと説得力を与えています。
大江の精神状態はもはや最悪であったらしく、ボーカルは極めて不安定。
花田さんがボーカルをとる場面もあるのですが、その曲は陰鬱で、
録音は相当辛かったのではないでしょうか。しかし、そうした苦しみや,やりきれなさが
リアルに伝わってくるこの作品はやはり圧倒的な名盤と言わざるを得ないと思います。
「Venus」圧倒的な名曲です。浮遊感溢れるメランコリックな曲調に乗る大江の天から降りてきたかのような
素晴らしいボーカル。どこまでも幻想的。美しいギターも聞き逃せません。
フジロックでこの曲を大江が歌ったときは感動で涙が出ましたね。周りも皆嗚咽を漏らしていたことを覚えています。
「Come On」ブルージーな雰囲気のナンバー。大江の語り掛ける様なボーカルが不気味。不思議な曲調です。
「Down Down」花田ボーカルです。歌詞は絶望的。誰か助けて と歌われます。
「Heavy Wavy」相当に狂気的なナンバー。サックスの力ない音に乗るやたら力強いドラム。
そこに大江の無機質なボーカルが乗ります。歌詞も意味不明。狂ってます。
「Broken Heart」こちらも絶望的な歌詞が印象的(作詞はサンハウスの柴山さんですが、バンドの状況にリアルにハマり過ぎ)。
下山の絡みつく様なギターがここでも素晴らしいソロを聴かせてくれます。
’これから先の 僕の行く道が 闇に包まれて 解らない’
「Street In Darkness」の歌詞も同様です。こちらも暗いメロディに大江の虚無的なボーカルが強烈。
’夜より暗い 昼間の街角 誰か 生き方 教えておくれ’
「Message From.....」やたらポップで開放的なメロディなのですが、大江のボーカルがあまりにあの世に飛んでいて。。
生々しく,痛々しい楽曲に仕上がっています。このアルバムを象徴する様な曲。
「Last Soul」大江がルースターズにに残した最後の絶唱。作詞はこの作品で数少ない大江によるもの。
幻想的な詞世界。美しさの極限です。下山のギターも果てしない美しさで迫ります。
’Last Soul I'll Give You...'
The Roosterz / NEON BOY(1985)
7/10
大江が脱退。ミニアルバムS.O.S.を経てリリースされた新体制での7枚目。
サウンドは前作の流れを踏襲していますが、全体的にメロディアスで歌謡寄りな感じに。
今聞くと少し古臭い感じもありますが、僕の様な古いもの好きな人間はそこに魅力を感じます。
全体的に清らかなギターの旋律が美しいですね。前作にあった狂気的な凄みは皆無。
「Neon Boy」ミドルテンポのブギ―ナンバー。ゆるくて渋いです。
歌詞がやたらポップで、新機軸を開こうとしている感じが伝わってきます。。
「Stranger In Town」渋めのメロディがカッコいいNWナンバー。ギターがU2の様だ。
「Une Petite Historie」もろVenusみたいな曲も入ってたりして。まだ試行錯誤感もあり。
「Harlem Nocturne」下山のギターがねちねちぐにゃぐにゃしてて滅茶苦茶カッコいいインスト。
なんかもうギターが叫んでる感じで堪りません。
「Don't You Cry」つきぬけた感じのポップナンバー。疾走感が堪りませんね。
全体を通して結構とっつきやすいので、意外に手が伸びる一枚ではあります。ただ、決定的な何かが無い感じはあり。
The Roosterz / KAMINARI(1985)
9/10
前作と同じ年に出てる8作目。これはスカッとするロックンロールナンバーを複数収録した痛快な一枚。
音が兎に角太い!超強力な一枚に仕上がっています。花田時代のサウンドがまさに確立された名盤。
花田さんのボーカルも今までの線の細さから一皮むけ、表情豊かになった印象。曲によっては怒涛の歌唱も。
「OH! MY GOD」これぞハード&ドライヴィング。まったく古くならない。下山のねちっこいアルペジオと
ゴリゴリのギターリフの絡み合いが凄くセクシー。進んでいく決意溢れる歌詞もカッコ良すぎる。
‛熱いシャワーに飛び込んでまた一から出直しさ’
「CRIMINAL ROCK」最初のごっついドラムからギャンギャンなるギターで勝負が決まる感じ。
リフが重くて最高のミドルナンバー。のっけ2曲ほんと堪りませんね。
ちょっとディスコテックな風味の渋い「CRAZY ROMANCE」。これもエロティックでカッコいい。
序盤3曲は強力ですが、中盤はしっとり落ち着いたナンバーが続きます。ただ押すだけの作品ではない。
「BLUE NIGHT」タイトル通りの世界観の優しいミドルナンバー。花田さんの優しい歌声に癒されます。
最後の3曲はまさに狂騒。凶悪。
「NO NO NO」全力疾走という感じのナンバー。細かいギターのリフが気持ちいい。
「SEARCHIN'」超名曲ですね。こちらも爆走仕様。厳し目のメロディと花田のぶっきらぼうな歌唱が最高にクール。
「DARK CRYSTAL」ヘヴィメタルですねもはやこれは。ダウナーにずっしりと演奏が沈み込んできます。ド迫力。
The Roosterz / PASSENGER(1987)
7/10
パリで録音が敢行された9作目。そのせいか当時最先端であったろうサウンドは逆にかなり時代を感じる気が。
前作みたいなギラギラ感は希薄ですが、必殺曲もあるし、やはり捨てがたい一枚。
前後の作品が名盤なのでちょっと地味な印象を受けてしまうのは仕方がない。
「PASSENGER」まさに必殺曲。疾走感とサビのメランコリックなメロディ、熱い歌唱。後期の圧倒的代表曲。
「HURT BY LOVE」サイケな味付けのミドルナンバー。色々な音が入ってて実験的。
「BURNING BLUE」これも標題曲と並ぶ疾走系の逸品。ギターの音がザラついてて素敵。
「GOOD NIGHT, GOOD MORNING」この曲好きです。突き進む感じが重苦しく、不安感を煽ります。
最後のコーラスがサビのメロディに絡みついてくるところで妙に開放的な気分になるところが堪らない。
「THE WING」エルドラドって?という感じですが、晴れやかなギターサウンドと清々しい歌唱が良いですね。
「A-RE」何だか実験的な雰囲気のナンバー。ひたすら繰り返されるリフが楽しげ。
「STRANGE LIFE」甘酸っぱく古臭い感じのメロディが良いですね。今の時代では聞けないサウンド。
「WRECK MY CAR」ジュリアンコープ御代の提供曲。平坦なメロディにだるい感じ。明らかに異質。
なーんかミスマッチな気がしてしまいます。
The Roosterz / FOUR PIESES(1988)
10/10
ラストアルバム。花田時代の最高傑作です。最後の作品として製作されたと言います。
陳腐な言葉だが捨て曲が皆無。完成度では全作品中随一でしょう。圧倒的なフィナーレ。
リズム隊が刷新されており、さらに骨太で強力なサウンド。一生聴ける超良質なロックアルバム。壮大な詞世界も感動的。
「GUN CONTROL」引きずる様なリズムに超ヘヴィなギター。強いです。
「再現できないジグソウ・パズル」The Roostersというバンドの集大成の様なナンバーで、
偉大な一曲。ギターリフがカッコ良すぎる。メロディの美しさも神がかり的。
「鉄橋の下で」アコースティカルな落ち着いた一曲。晴れやかなメロディ。圧倒的な解放感で迫る。
「Standing At The Cross Road」初期を彷彿とさせるようなビート感溢れるR&R。最高に尖っています。
「Everybody's Sin」下山のサイケサイドの最高傑作。兎に角演奏が気持ち良すぎる。
このアルバム、曲が進むごとにクライマックスに突き進んでる感が堪りません。
「Naked Heavy Moon」音が重い!奇跡の様な録音が光るブギ―ナンバー。ルーズな雰囲気が最高。
「曼荼羅」下山サイケシリーズの名曲その2。完成度が異常だ。。
「LADY COOL」トリ前にこの曲はずるい。あまりに最強すぎる。まるでニールヤングの様な円熟のギターソロが必殺。
しかし花山さんの歌唱ホント最高ですね。切なくも前向きな空気感全開。
最後は音使いが神秘的で切ない「預言者」で終わります。流れが本当に完璧なんだよなぁ。超名盤。
The Roosterz / FOUR PIECES LIVE(1988)
9/10
ラストライブを収録したライブアルバム。演奏が完璧すぎ。ロックンロールの究極次元といった感じ。
収録曲も花田時代の名曲をあますところなく収録しており、入門編としても良いと思います
(LADY COOLは聞きたかったかもしれないが)。大江慎也がゲスト参加したC.M.C.も聴ける。
曲によっては大幅にアレンジが変わっており、焦燥感あふれるアレンジのCRAZY ROMANCE、
超爆走仕様になったOH! MY GODなどは必聴だろう。
音質が本当に最高で、これほど迫力ある音にミックスされているのは奇跡ではないでしょうか。
初期とは全然違う音楽になってるんだけど、彼らの作品は同じものが一つとして無いので、
本当に飽きることが全くなく、永遠に聴き続けられるのです。
The Roosters / Basement Tapes - Sunny Day: Live at Shibuya Eggman 1981.7.14(2003)
9/10
The Roostersの初期ライブを堪能できる2枚組ライブ盤。
音質は最高というほどではないですが、それなりにクリアなサウンドで臨場感があります。
しかし勢いが凄まじい。アルバムでは相当この迫力が抑えられていることがわかります。
大江のボーカルはもはや音程とか気にせず,力の限りぶっ飛ばしてる感じ。
しかし演奏凄いなぁ。リズム隊が強力すぎる。
収録曲も代表曲満載で文句なしです。
Fade Awayはライブバージョンのほうが圧倒的にカッコいいです。サビでの咆哮凄い迫力。
やはりDr. FeelgoodのShe Does It Right(超高速!)がカバーされていてこれは最高にハマってます。
色々このバンドはライブアルバムが出ていますが、初期のものはこの作品一枚あれば良いかと。
The Roosters / LIVE 1982(2008)
8/10
Insane後のライブを収録した作品。音質はかなり悪いですが、臨場感があるので、全然聴けますね。
Let's Rock勢いある力強い演奏が素晴らしいのですが、歌詞の「キ○ガイ」の部分が問題として、
音消しされているのが残念。インディーズからの発売なのだからそれ位いいのでは。
We Wanna Get Everythingも凄まじい迫力で迫ります。
Astral PlaneはModern Loversのカバー。中々カッコよくキマってます。
In Deep Griefのライブバージョンが聴けます。6分くらいにまとまってますが、素晴らしい演奏。