Others(邦楽編)

村八分 / ライブ(1973)

10/10

言わずと知れたジャパニーズアンダーグラウンドR&Rの名盤。

70年代初頭の日本にこんなぶっ飛んだバンドが存在した事実が驚き。

解散コンサートの模様を収録だったと思います。

元々ローリングストーンズ中期のフォロワー全開だったバンドなのですが、

この時点ではもはや得体の知れない怪物に変貌を遂げてしまっております。やば過ぎ。

糞カッコいいフレーズを極めて無慈悲にはじき出す山口富士夫のギター。

柴田和志(チャー坊)のヴォーカルはへろへろでぐるぐる。野獣の喘ぎにすら聴こえます。

凶悪で、危険なオーラが凄まじいエネルギーと融合。堪りません。

一曲目のあっ!!。放送禁止用語全開。リフはStreet Fighting Manなんですが、

ギターの切れ味が異常。有無を言わさない。

夢うつつ、ぐにゃぐにゃ等はリフがあまりにもかっこよすぎて絶句。

スローブルース水たまりもだるーい感じとギターのぶっとさが堪らないです。

ねたのよいなんか早すぎたパンクそのもの。

その後色々な音源がリリースされておりますが、このバンド、独創性の面でこのアルバムが至高だと思うのです。やはり。

たまにあっ!!が入っていないCDがあるので要注意です。


村八分 / LIVE'72 -三田祭-(2000)

8/10

音質最悪の三田祭。ブートと変わらん。しかしこれも素晴らしいライブ盤。

『ライブ』以上にブチ切れてる雰囲気です。

特にチャー坊のヴォーカルはやけくそでほとんど咆哮同然ですんげぇ迫力。

マイクパフォーマンスも凄いことになってる(「客のレベルが低い」とかw)。

例によって薬で大分キマっちゃってる感じはありますが。

あとは何と言っても『草臥れて』『あやつり人形』の収録。どちらも必聴級の名曲。

前者はゆったりとしたバラードなのだが、爆発しそうなやばい雰囲気が漂います。

後者は暗黒バージョンのSympathy For The Devilだろうか。

富士夫さんのギターがザクザク決まります。

ライブを聴いてハマった方はこちらも是非。。


村八分 / ぶっつぶせ!(2010)

7/10

1971年のライブを収録した初期ライブ音源。音質は三田祭よりは良いです。

一言で言えばThe Rolling StonesのGet Yer Ya-Ya's Outの模範的カバーな感じ。

表題曲なんか完全にJumpin' Jack Flashだし。

僕にとっては究極の名盤『ライブ』で聴かれるぶっ壊れた楽曲の数々が

どのようなアレンジで元々演奏されていたか,

どのようなルーツから作られた曲であったかを楽しむアルバムでしかありません。

後年花開くでろでろアンダーグラウンド感はまだまだ希薄。

でもエネルギッシュな演奏は楽しむことが出来ます。2010年盤はなんとピッチが遅く、

修正して聴く必要があるので要注意。2015年の再発盤を。